今回のご依頼は、お付き合いのある自動車修理会社さんから。
お客様のW124のエンジンがかからないという事で、
自社レッカーにて搬送されて来ました。
お客様は半年に一度程愛媛県に帰って来られて、
その際にこのW124に乗っておられるそうですが、
この度乗ろうと思った時は、既にエンジンがかからず。
そのままお預かりされていたそうですが、
フリークに届けられた時にはバッテリーも完全に上がっている状態。
車両はこちら。
実は、ジャンプスターターを接続すると、
ちょっとエンジンはかかりにくかったけど、
しつこくクランキングしていると若干かぶりながらもエンジン始動。
しかも、
その後は何度エンジンを始動しても問題無くすぐに始動。
もしかして・・・、プラグがかぶっていただけ??
バッテリーの電圧低下が原因??
とにかく、症状を再現しないといけないので、
了解を得て自宅と会社の通勤に使用させて頂く事に。
すると数日後の朝、エンジンが全くかからない状態に!
何度クランキングしても始動せず、初爆も無し。
バッテリーは問題無し。
燃料ポンプの作動音・・・、せず。
プラグの状態や燃圧を調べようとボンネットを開けると、
この年代特有の車両ハーネス不良を発見。
しかもそこは水温センサーハーネス。
もしかして水温センサーが原因?
いや、水温センサーも原因??
車両ハーネスを触ると電ファンがフル稼働。
その直後エンジンは問題無く一発始動!
ただ、それはたまたま始動しただけで、
上記の流れから車両ハーネスが原因である可能性が消えたから、
燃料ポンプをメインに診断を進めて行くことに。
まずは水温センサーの車両ハーネス。
被覆が無くなっています。
エンジンがかかり難かった原因にはなったかも知れませんが、
始動不良の原因にはなりません。
困ったのはこれ以降で・・・、
その後は何をどう試しても、エンジンは全く問題無く始動。
通勤に使わせて頂いても問題無し。
日に何度もエンジン始動を繰り返すが、全く問題無し。
このまま延々と預かっていても仕方ないので業者さんに連絡。
燃料ポンプが動いていない状態は確認出来ているので、
燃料ポンプとその関連部品を交換させて欲しいと連絡。
見積もり内容でお客様にも了解を頂いて下さったので、
部品を手配して順次交換を進めて行きます。
燃料ポンプはボディー下に配置。
カバーを取り外すとその内側にあります。
順次取り外していきます。
今回交換するのはこれら。
新品に交換。
やはり問題無くエンジン始動。
OVPリレーも交換します。
OVPリレー新旧です。
品番も変わっています。
燃料ポンプリレーも交換します。
燃料ポンプリレーはエンジンコンピュータの奥に。
バッテリーも新品に交換です。
ユーロブラックをチョイス。
OVPリレーの保護カバーを取り付けて、作業終了です。
エアコンの効きが悪かったので、
エアコンガスを充填。
しっかり冷風が出る様になりました。
エンジンルームから聞こえてくるガラガラというディーゼルエンジンの様な異音は、このベルトテンショナーのダンパーが原因です。
今回は交換しませんが、お客様と相談して検討してみて下さい。
今回のエンジン始動不良修理では、
上記内容も含め以下の作業を行っております。
・フューエルポンプ交換
・フューエルフィルター交換
・フューエルポンプリレー交換
・OVPリレー交換
・車両ハーネス一部修理
・バッテリー(ユーロブラック)交換
・エアコンガス補充
ご用命、ありがとうございました<(_ _)>
<参考データ:車両走行距離 48,300km>
※同じ内容の故障事例でも、作業内容や手順、個体差や経年劣化、部品価格の変動等により必ずしも同一価格・同一修理とはなりません。上記価格や修理内容を他の整備工場さんに強要する様な行為はご遠慮下さい。
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★愛媛新聞社の「マイベストプロ」に掲載されました