今回お仕事を頂いたクラウンのお客様、
岡山県からお越し頂きました(^^)
遠い所、ありがとうございます。
ご用命頂いた内容は、
トルコン太郎によるATF交換、
デフオイル交換
そして、ウィークポイントである「フューエルプレッシャーセンサー」の交換です。
これら以外にも、作業を進めて行く中で追加の作業をいくつかご依頼頂きました(^^)
綺麗な17系クラウンです。
まずはATF交換から進めて行きます!
ATFをドレンプラグから抜いて、
ATFオイルパンを取り外します。
抜き取ったATFと、取り外したATFオイルパンです。
オイルパンの底に取り付けられている、鉄粉吸着用磁石には、
たっぷりと鉄粉が吸着。
鉄粉で膨らんでいます。
ATFストレーナーも交換します。
ATFストレーナーを取り外し。
ストレーナーの網の部分には、ゴミが吸着されています。
新品のストレーナーです。
ATFオイルパンですが・・・
オイルパンガスケットを注文したら、
何と、オイルパン本体が届きました(^^;
なぜ??
聞けば、発注ミスの様です(^^;
つまり、こちらのATFオイルパンはサービスになります~(^^;
ATFストレーナーを取り外して、バルブボディを清掃。
新しいATFストレーナーを装着し、
新品のオイルパンに、鉄粉吸着用磁石を移植。
液状ガスケットを塗布して、オイルパンを取り付け。
偶発ではありましたが、ATFオイルパンまで新品になってとってもラッキー(^^)
充填するのは、お客様のご希望で、トヨタ純正ATFを使用。
まずは、ATFオイルパン脱着に伴って抜けたATFの量3リットル分の新品ATFを充填。
その状態でエンジンをかけて、まずはATFを循環洗浄。
そして、圧送交換。
5リットル圧送交換しては、5分間の循環洗浄。
これを綺麗になるまで続けていきます。
圧送交換を続けるにしたがい、
どんどん綺麗になって来ました。
最終的には、新品のATFとほぼ同じレベルの透明度になって来ました。
最後にATFの油量調整を行います。
油温がしっかり上がっている状態ですので、
レベルゲージは「H」の枠でFULLに調整。
トルコン太郎を接続する際に抜けて来たATFが左。
トルコン太郎の接続を解除する際に抜けて来たATFが右です。
デフオイルの交換も行います。
ドレンプラグ先端に装着されている磁石には大量の鉄粉が。
排出したデフオイルです。
見事に真っ黒ですです!!
WAKO’S 7590LSDを充填させて頂きました。
そして作業はエンジンの方に移ります。
写真のちょうど真ん中位に、VVTのオイルコントロールバルブがあり、
そこにストレーナーが組み込まれています。
ボルトを引き抜くと、エンジンオイルがトロトロ・・・と出て来ますので、
取引先の方が、
是非使ってみて欲しいとお試しでくれた「超吸着マット」を使ってみる事に。
流れ出て来るエンジンオイルがどんどん吸い込まれていきます(^^)
ボルトを引き抜いて、
交換用のガスケットリングも準備しておきます。
フィルターを綺麗に掃除。
組み付け。
吸着フィルター、優秀です!!
さて、いよいよ、本日のメインディッシュへ進みます(笑)
1JZ、2JZのウィークポイントである、
「フューエルプレッシャーセンサー」の交換をご依頼頂いております。
お客様、1年半程前に書いた私のブログを見て頂いておりまして(^^)
こちらです →「トラブル修理-マークⅡ(JZX110)エンジンが掛からない」
この「フューエルプレッシャーセンサー」ですが、
交換要領は整備書には記載されていません。
「フューエル・インジェクター」の交換要領の最後の最後に、
「フューエルプレッシャーセンサーを取り外す」との一文が出て来るのみ。
スパークプラグの交換をするだけでも大変なこのエンジン。
多くの整備工場さんではインテークマニホールドを外すという大手術を行った上で、
フューエルプレッシャーセンサーの交換を行われている様です。
でも、上のリンク先ブログを見て頂くと分かる通り、
ちょっとした工具を使えば、比較的簡単に交換が出来たりします。
上のリンクブログはマークⅡで、エンジンは1JZでしたが、
こちらのクラウンは2JZ。
ま、でも、殆ど同じ形状のエンジンだし・・・と、比較的軽く考えていたのですが・・・
探せど・・・探せど・・・
1JZに装着されていたはずの場所に、フューエルプレッシャーセンサーはありません。
よく似た形のセンサーが付いてはいますが、それは、オイルプレッシャーセンサー?かな。
しかも、1JZでは無かったカバーがあちらこちらに装着されている。
カバーも邪魔でよく見えない。
そのカバーを外すとなると、
たぶん・・・エンジンを少し前の方にずらさないと無理かなって感じで、
エンジンを左横から真裏までぐるっと取り囲んでいます(^^;
整備書を調べていくと、どうやら2JZのフューエルプレッシャーセンサーは、
インジェクター本体に装着されているっぽい。
そのインジェクターがどこにあるのか、
エンジンの上から覗き込んでも、下からあれこれ覗き込んでも全然見えない・・・
もしかして、やっぱりインマニ外さないといけないの!?
何?これ?
試されている”第二弾” ??
トヨタは「神」って言ったのにぃ~~~
(何を言ってるのか分からない方は、こちらのブログをご覧下さい(笑) )
あれ?
ボルトが付いていた痕跡があるのに、ボルトが止まっていない。
前にどなたか外されたのでしょう(^^;
付け忘れちゃったみたい・・・
部品手配のついでに、こちらのボルトも手配しておきました。
上のエアタンクを取り外し。
この状態で、ようやくスパークプラグの取り外しが可能になります。
EGRクーラーも取り外していますので、その辺りガスケットも手配。
燃料配管も取り外していますので、アルミガスケットも手配。
続いてサージタンクを取り外し。
ようやく、インテークマニホールドが見えてきました。
目的としているフューエル・インジェクターは、この下にあります。
そして、そこにフューエルプレッシャーセンサーが装着されています。
フューエルプレッシャーセンサーはどこだ??
インテークマニホールドの各隙間から、フレキシブルLED照明を刺し込んで探します。
これ!これ!!(^^)
そしてこの下には例のカバーが。
これって一体どの辺に取り付けられているのだろうと思い、
このセンサーの真下に向けて、目立つ真っ赤なタオルを刺し込んでみますと、
セルモーター(スターターモーター)の隙間から、ちょっとだけ見える真っ赤なタオル。
セルモーターを外してみると、その場所がよく分かります。
セルモーターの取付ボルトは後ろ側から刺さっていて、
非常に外し辛いのですが・・・(^^;
このセルモーターの外し方が分からない方は、まだ少し修行が足りていませんので、
少し経験値を上げてからトライして下さい(笑)
ちなみにセルモーターの後ろはこんな感じ。
バルクヘッドがすぐそこにあります。
スポンジなどをかき分け、かき分け、
フューエルプレッシャーセンサーに刺さっているカプラーを発見。
そして抜き取ります。
カバーにはサービスホールがきちんと加工されている。
やっぱり神!!(笑)
ただ、工具を刺し込むにも、燃料ホースが邪魔になりますので、
全体的にゆとりを持たせるため、外せるボルトは外してしまい、
ホースに負担の掛からない様にします。
インテークマニホールドの横から指を入れると、
中指の先に、燃料ホースを固定しているボルトに触れます。
かなり狭いスペースでの作業になります。
使う事なんてあるのかな??と思いながら、
セットで安売りしていたから念のために買っておいた変わった形のめがねレンチ。
どうやらこの子が頑張ってくれるようです(^^)
ボルト頭に工具が掛かりました!
こんな「念の為」工具が、フリークにはたくさんあります(笑)
燃料ホースにゆとりが出たところで、
フューエルプレッシャーセンサー専用ともいえるこのソケットを刺し込みます!
どんなソケット? 思われた方は、上の方のリンクを参照して下さい。
取り外せましたー!
漏れ防止の為にも、ガスケットは必ず交換!!
必ず、手で刺し込みます。
しょっぱなから工具を使ってしまう方は、そのリスクについて学び直して下さい。
(頑張れ!フリークの若い整備士たち!!)
カプラーを装着。
インテークマニホールドガスケット交換。
続いて、スパークプラグの交換です。
6本のスパークプラグはこの位置。
直噴エンジン特有の、ススで真っ黒に汚れたスパークプラグ。
新しく装着するのは、「イリジウムMAX」です。
スレッドコンパウンドを塗布し、しっかりとトルク管理。
インテークマニホールド直前まで分解したので、
その状態ならば確認・診断・交換出来るホースがたくさんあります。
劣化したホースを交換します。
まるでプラスチックで作られているかの様にカチカチに硬化したゴムホース。
深い亀裂も入っています。
燃料関係のホース。
こちらの亀裂も酷い。
燃料関係のホース先端はバルクヘッドとの隙間の奥の方。
劣化が確認できたホースはこの4本!
全部新品交換です。
スロットルボディも清掃します。
裏側の汚れはこれまた凄い!!
バタフライの隙間が塞がっているのが分かります。
カーボンを溶かすクリーナーを使い、綺麗に掃除。
綺麗になりました。
バタフライシャフト先端に塗られているグリースは落とさない様に。
前から見てもこの通り。
バタフライとの隙間もしっかり確保出来ました。
全てを元通り組み付けて、
スロットルボディ脱着に伴って抜けた冷却水を補充。
ご依頼頂いていた WAKO’Sパワーエアコン を充填。
ETCを取り付けられていましたが、
本体裏の凸部よりも厚みの薄い両面テープを使用されていましたので、
しっかり貼り付けが出来ていなかった様です。
お預かりの間に何度か貼り直ししましたが、めげずに剥がれ落ちて来るETC(笑)
サイドブレーキにも干渉するので危ないですね。
2mm厚の強力両面テープを使用。
しっかりと脱脂処理をして貼り付け。
だらんと垂れていた配線は、カバー裏で固定。
これで剥がれる事は無いでしょう。
・・・剥がしたくても、なかなか剥がれないと思います(笑)
ヘッドライトが真っ白に曇っています。
せっかく綺麗なクラウンなのに、肝心のフェイスが台無し。
水研ぎを繰り返し、ポリッシャーで磨き込み。
表面を保護する専用ガラス系コーティングを施工。
最後にコンピュータ診断機を接続して、フォルトメモリーをチェック。
問題無し!!
遠い距離をものともせずご来店頂き、ありがとうございました!!!!
今回のトラブル修理では、上記内容も含め以下の作業を行っております。
・ATF交換作業一式(トルコン太郎による圧送交換)
ATオイルパン脱着
ATオイルパンガスケット(液状ガスケット)
ATFストレーナー交換
ATF(トヨタ純正ATF T-Ⅳ)
・リアデフオイル交換
・VVTオイルコントロールバルブストレーナー脱着清掃
・コントロールバルブ用アルミガスケットリング2枚交換
・スパークプラグ(イリジウムMAX)交換
・スロットルボディ脱着清掃
・スロットルボディガスケット交換
・スーパーLLC補充
・サージタンク固定ブラケット用ボルト取付
・ベンチレーションホース交換
・フューエルベーパーフィードホース 3本交換
・フューエルプレッシャーセンサー交換作業一式
フューエルプレッシャーセンサー交換
インテークマニホールドガスケット 2枚交換
EGRクーラーガスケット交換
・ヘッドライト曇り除去+専用コーティング施工
・WAKO’Sパワーエアコン充填
今回の修理ご請求額は、 ¥ 133,100- となっております。
ご用命、ありがとうございました<(_ _)>
<参考データ:車両走行距離 65,100km>
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