『高速道路で、80km/h位になると、ハンドルが振動するときがある』
という症状で入庫です。
近くに自動車専用道路がありますので、まずはそちらで試運転。
でも、80km/h位で走るも、ハンドルは全く振動せず。
整備と整備の合間に何度か走ってみますが、やっぱり振動しない・・・。
その事を踏まえてお客様に聞けば、そう言えば、症状が出ない時もあるとか。
一番に疑ったホイールバランスの狂い。
でも、症状が出ない時もあるって・・・・
う~ん・・・???
ま、一先ず、ホイールバランサーにてバランスの状態をチェック。
4輪とも、10~20gの狂いはあったので、
全てをゼロに調整。
その後、再び試運転に出るも、
やっぱりハンドルは振動せず・・・。
これは困った・・・
リフトで上げて、再びタイヤを取り外し、足廻りを点検。
すると、ブレーキローターが妙に錆びている。
(ハブキャップは、ハブ調整などを行った後なので外しています)
キャリパーピストンの状態を確認。
ん!?
左側がかなり重たいぞ!!
キャリパーも取り外して、ブレーキ廻りを重点的に点検。
ブレーキパッドを取り外してみます。
残量は問題ありませんが・・・・
淵がガッツリと削れています(-_-;)
もう一枚のブレーキパッドは、
(見えにくいかも知れませんが)
クラックが入っています!
ローターの裏側はこんな状態!!
これは酷い。
これらがハンドルの振動に直結しているかどうかですが・・・
ブレーキキャリパーピストンの固着が原因で左右差を生じる事により、
結果、ハンドル振動を起こす事がありますが、
それより何より、
こんな状態のブレーキを見てしまうと、
そのままお返しする事は出来ません。
キャリパーオーバーホール
ブレーキディスクパッド交換、
ブレーキローターの研磨、
以上の見積もりをしてお客様に了解を頂き、
(ハンドル振動が絶対直るとは言い切れない事も念の為伝えて・・・)
作業内容に快諾頂けましたので、まずはオーバーホールから開始です。
まずは、ピストンの動きに問題の無かった側のキャリパー。
ピストンもすんなり抜けてくれたし、
キャリパー内部も綺麗です。
ピストンも綺麗です。
シールを交換して組み付け。
そしてこちら。
ピストンの動きが悪い左側ブレーキキャリパーです。
ピストンを縮めてみようとしましたが、
この位置より全然動いてくれません。
エア圧を送っても送っても、全然ピストンが出てこない・・・
それでもめげずに送り続けていたら、
「パーンッッッ!!!!」という物凄い爆発音と共に、
ピストンが飛び出してきました!
ピストンは写真の通りの錆具合。
綺麗に磨き上げて、
キャリパー側もしっかりと錆びを除去。
そして綺麗に掃除。
取り外したキャリパーシールはこんな状態になっていました。
オーバーホール完了です。
ローターは、まだ厚みがあったので、
研磨にて対応。
ハブグリースを詰め替えします。
ハブベアリングも掃除をして、グリースの詰め替え。
組み付けてハブ調整。
ブレーキディスクパッドも新品に交換して組み付け。
再び試運転するも、やはりハンドルの振動は出ませんでしたが・・・
納車から約1ヶ月。
その後の経過も良好だそうで、
原因は、やっぱりブレーキだった様です(^^)
余談ですが、
こちらのタウンエースノアの数日後、
イプサム、下り坂でのハンドル振動大についても修理しました。
機会があれば、またアップしますね~(^^)/
今回のトラブル修理では、上記内容も含め以下の作業を行っております。
・フロントブレーキキャリパーオーバーホール
・フロントブレーキディスクローター研磨
・フロントブレーキディスクパッド交換
・フロントハブグリース交換
・ブレーキフルード交換
今回の修理ご請求額は、 ¥ 46,300- となっております。
ご用命、ありがとうございました<(_ _)>
<参考データ:車両走行距離 150,700km>
ブログランキングに登録しています。
クリックして頂けるとランキングが上がりますので、お願い致します(^^)
★愛媛の社長TVに掲載されました~(^^)
★株式会社フリークのホームページは → こちらです