ムーヴ(L600)オイル漏れ修理 | フリークのブログ

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ムーヴのオイル漏れ修理です。

この型のムーヴはよくオイル漏れがよく見受けられますあせる


まず入庫頂いてからオイル漏れ箇所の診断です。



フリークのブログ-診断1
エンジンとATの合わせ面からオイルが滴り落ちています。

クランクリアシールが原因です。



フリークのブログ-診断2
エンジンオイルオイルパン、マフラーフレームと、各所にオイルが付着しています。



フリークのブログ-診断5
マフラーに伝わったオイル痕です。結構な量のオイルが漏れている為、マフラーの熱でもすぐに焼けず、

後方へと流れた痕があります。



フリークのブログ-診断6
カムカバーパッキン周辺やインマニ、エキマニ、タイミングカバーまで、いたる所にオイルが付着しています。

原因がつかみにくい為、付着しているオイルをパーツクリーナーにて徹底的に清掃します。



フリークのブログ-診断7
清掃が終わった後、しばらくエンジンをかけてオイルの漏れてくる箇所を探します。

あらら・・・、マフラーからも白煙が出ています。

エンジン始動直後しばらくは白煙が出ていましたので、ステムシールも怪しいですね。



フリークのブログ-診断8
ヘッドガスケット周辺にもオイル漏れが汗



フリークのブログ-診断10
こんな所にもオイル漏れが。

タペットカバーパッキンから伝わってきたのか、カムシールから伝わってきたのか・・・。



フリークのブログ-診断9
エンジンを下ろす前に冷却水やATF(ATフルード)・エンジンオイルなどの油脂類を抜いてしまいます。

この写真はATFです。真っ黒です。



オイル漏れの一番酷い箇所はやはりクランクリアシール(エンジンとATとの合わせ面にあるシールです)です。

ムーヴはエンジンとミッションをメンバーに載せたまま下ろしますので、早速取り外しに掛かりますビックリマーク




フリークのブログ-修理1
まずエンジンATが丸ごと下りました。



フリークのブログ-修理2
続いて、エンジンからATを切り離しました。



フリークのブログ-修理3
クランクリアシールの拡大写真です。

リアシール、ほとんど抜けてきていますあせる

周辺にはエンジンオイルがべっとり付着しています。

オイル交換の間隔が長かった為オイルが劣化して凝固し、

エンジン内部の空気の通路をどんどん塞ぐ為、内部の圧力が増して、

リアシールを内側から押し出してくる為、この様な状態になります。



フリークのブログ-修理4
取り外したクランクリアシールです。凝固したオイルカスがびっしりと詰まっています。



フリークのブログ-修理5
新品と比較です。



フリークのブログ-修理6
交換完了ですビックリマーク



フリークのブログ-カムカバー1
カムカバーを取り外しました。

カムシャフト周辺だけでもこれだけ汚れています。



フリークのブログ-カムカバー2
近付いて撮ってみました。

かなり分厚めに盛り付けられている様です。

まずはカムカバー周辺のパッキンを新しいものに交換しました。



フリークのブログ-プラグホール亀裂
続いてプラグホールシールの亀裂です。

ここからもかなりの量が漏れていました。

問題なのはこのホールシール、実はカムカバーに圧着されていて、取り外しての交換は不可能です。

カムカバーアッセン交換となる為、部品代だけでも18,200円します叫び



フリークのブログ-コーキング1
そこで、プラグホールの上から耐オイル性のコーキングを注入してみましたビックリマーク



フリークのブログ-コーキング2
もちろん、3箇所ともコーキングを注入です!!

コーキングをしっかりと硬化させる為、この状態で約1日放置です。



フリークのブログ-プラグホール1
コイルを取り付けて試運転後、再度確認してみました。

オイル滲み、ありませんグッド!


とはいえ、すぐに決断出すには早いので、もう1日、試運転を繰り返し、

問題無さそうであればプラグホールのオイル漏れ修理は完了とさせていただきます。


ヘッドガスケットやステムシールは今回修理を見送りました。

今回の修理である程度のオイル漏れが止まってくれれば嬉しいですねニコニコ