洋裁学院の女学院長が深夜自宅で殺害された。彼女の年下の夫には、美しいモデルの愛人がいた。容疑をかけられたモデルの必死の推理に、やがて浮かび上がってきた意外な犯人とは?《真夜中の殺意》他、愛と欲望の渦巻く都会を舞台に・・・6編。
平凡なサラリーマン・若杉に突如かけられた殺人容疑。見知らぬ男の他殺死体が持っていたメモに、自分の名が記されていたというのだ。しかも被害者が秘匿していたギターは、34年前に若杉が所有していたものだった。薄幸の女リリーの思い出に導かれて、若杉は34年前の謎に挑む――。 持ち主が次々に死ぬという一台の不吉なギターをめぐって、過去と現在が絡み合う。
三年半の刑期を了え、出所した柴山は思わず目を疑った。かつて雑木林だった場所に中学校が新設され、強奪した2千5百万円を埋めた欅の巨木のそばに住み込みの警備員室があった! これが複雑怪奇な事件の発端となった。 夜の校庭に忽然と現れた机文字<9>、机に彫られた<怨>の鏡文字、またその文字が記された脅迫状、さらに欅の下の殺人・・・・・・これら一連の事件は同一犯の仕業か、それとも――。
前原真樹が伊豆大島で撮った記念写真に見覚えのない、亡霊みたいな学生服姿の男が写っていた。この"亡霊"を見た父親の信造は息をのみ、友人の有田通隆に電話し、「娘さんを大島にやるな」と言い残し、密室状況下の書斎で変死する。不吉な写真は何を物語るのか。洋上の大密室・大島を舞台に展開する。
一人の男が関わった四つの悲鳴。最初の悲鳴は、人影の少ない海岸での若い女性のもの。二番目は、彼の上の階に間借りしているホステスの悲鳴。第三の悲鳴は自らがあげることになった。そして、第四の悲鳴の後に殺人が・・・・・・?!《悲鳴》他6編。
久仁子は、二廻りちかくも齢の離れた種田良介と半ば政略結婚のような形で夫婦になったが、経済的に何不自由のない生活であった。結婚二年後、良介に脅迫紛いの手紙や電話が来るようになった。そして、良介が誘拐され、久仁子に身代金5千万円の要求が・・・・・・?
藤堂新一は十年前、亡父から引き継いだ事業が困窮のどん底にあり、窃盗を働いた。藤堂の代わりに誤認逮捕された男がなぜか犯行を自供、そして服役!? 事業が順調に軌道に乗った今、藤堂はその男に償おうと接近をはかった。 男はなぜえん罪を主張しなかったのか?――巧妙なアリバイの罠と結末の意外性。
高井沢文雄は神保貞介殺害のため、神保家の別荘の床下にダイナマイトを仕掛けた。ところが、床下から出たところで、何者かに襲われ、気が付いたときには手足を縛られ、自らがセットしたダイナマイトの近くに横たわっていた・・・・・・!? 主人公が犯人であり、被害者であり、探偵役でもあるという・・・・・・。
亡父から真面目だけを取り柄に育てられた西並玄一郎。彼は、彼の婚約者の父親であり、父の友人であった赤堀曜治から旅行バッグを託された。その数日後、赤堀の他殺体が自宅で発見された。そして、西並が預かっていたバッグも何者かに盗まれていた・・・・・・!?
横地邦生の婚約者・河内三枝子は、一人旅に出た水上温泉で、他殺体で発見された。邦生は、三枝子の親友・桃谷順子とともに、犯人探しを始める。意外にも数多い男性関係の中に、一人の男が浮かび上がった。そして、彼女は過去、見知らぬ男女の殺人事件にも関係が!? 意外な結末を迎える、男と女の謎に挑む。