ECW title's gone
最後はエゼキルに移ったECWタイトル、なくなる方向のようだ。
何にせよタイトルがなくなるというのは、我々には大事。しかもこれは全米ネットで扱われていたタイトルだ。こうしたタイトルは、果たしてなくなっていいのか。なくなっていいとしたら、なくなるために課される条件は何か。タイトルは勝手に作ってもいいと考え、なくなったら後フォロウもなしのどこかの諸兄、ECWタイトルで、タイトルを扱うということのデュテイを確認しろ。
WWE王者RVDを、ECW王者としても認めるということの相乗り論から始まる、今上のECWタイトル。RVDがWWEタイトルは獲られても、ECWタイトル権能は残るという、分裂理論の完了。古典的な分裂劇を用いた正統派のスプリットは、支持せざるを得なかった。
タイトルを作るということはこういうことで、勝手に作れるものほど、勝手に作れるという理由で敢えて作らない意地にこそ、権威は込められる。タイトルは勝手に作ってはならない。作るときは面倒でも、こういった相応の儀式を執り行わねばならない。そうして作られなかったタイトルなど、アメリカにはひとつもない。ROHやグローバル・タイトルが苦戦中なのは、根無しゆえ、争う理由にファンがあぶれさせられているからだ。何が何といって、ファンはタイトルの行方をこそ見守って来ている。移動の軌跡に導かれて付いて来ている。嘘の雪洞は崖へ続く狐の灯なりとも知っている。
シリアスな緊迫分裂を演出に留め、仲間内で過多に分かれた感の強かったECWタイトルには、それでもはじめから抵抗はあったろう。ランブルウィナーの前に並ぶ3人、昨日出来たついで番組のそれを、伝統の両王座と同列に並べるのかと。古いファンの中には、WWEチャンピオンシップをも世界ヘヴィー級と並べられることに訝しがる人もいるのである。はじめから長続きはしない背伸びの全力疾走で、先団に喰らいついて来ていただけなのかもしれない。
プッツリと。もう無理だついてはいけないと。ティファニーをGMにした時から、もう終わりに進んでいたのだろう。銀黒に渋く輝く大きなバックルは個性的で、なくなるとなると、それはそれで少々寂しいが、ベルトは多ければいいというものではない。歴史あるICやUSより、新参のポールEの財が大きな顔していいのかという疑問も解消されない。
結論はなくなるべきだしなくなってよかったし、作られるべきではなかったと。
しかし、大仰に作られたベルトには、それなりの終わりの儀式もある。鎮魂しなければまたぞろ誰かが訳の分からない理由をこじつけて、勝手に復活などさせるのが、このファッキンな業界の常である。
クリスチャンはECW王者のまま、RAWに来てWWE王者と戦い負けて、静かに去っていった。分裂の機能を、元の鞘に収める返納の儀だ。ドラフト時のシナvsスワッガーで、そのアイディアは既に在ったのだろう。ECWタイトルはこの戦いで、WWEタイトルへ再収容された。エゼキルに移ったのはもぬけの記念品だ。もう大分前から、ECWタイトルはひとつ落ちるタイトルだという自然不可避的結論は、共通認識として出来上がっていたわけだ仕方はない。
ただ、世界王座機能を返納してもぬけの殻になり、エゼキルに移っていった記念品にも、記念品としての価値は残る。世界王座でないことにもまた、この場合意味が出てくる。ECWタイトルはもともとイースタンのローカルタイトルである。等身大に戻り、ルーキーオブジイヤーの対象になるには、打って付けだと。
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次はタイトル3Way
2/14のシャーロットの、NWA New Beginnings のショーだが、UStreamなるサイトで、限定配信されたようだ。が、いかんせん情報を掴むのが遅れ、観れず終い。残念だし、恨み言?のひとつもあるが、New BeginningsサイドもNew Beginningsと銘打った上でのこのウェイなのだから、当面はそれを支持することにする。
メーンのナショナル戦は、王者シャッターがピアースにスピアーをかまして快勝。3/14でのブルーテモンJrへの挑戦権を手にしたと伝えられたが、すったあってピアースがイチャモり、結局ピアースを加えた3Wayで落ち着くようだ。
前日には、ターリーがFox系チャンネルのスポーツ番組にパブのような形で出ていたりで、宣伝もしていたのだろう。ざっと見て千人は入りそうなホールに、半分以上の入りというところだった。NWAコロシアムという名の倉庫よりは高くつくだろうが、初回でこの入りなら、悪くはないと評価できる。
ブルーテモンはこの日、クィーンシティキラー・ザック・サルヴェイションを相手に、なれない土地でラナ系勝利。なぜいきなりサルヴェイションがチャンスを貰えたかは分からないが、当地ではルックスNO.1との評判で、パレスホテル系女性支持率関係がモノを言ったか。
伝説の息子ブルーテモンJr。いかにも凶悪なヴィラインといった風情の荒野の無頼二人を相手に、敵地シャーロットで、再び防衛ならそれは大したものだが、ここはヒッコリー出身、ナショナル王者14ヶ月、ユニヴァーシルソルジャーのホーム。ここではベビー的人気を盛り上げつつあるシャッターは、このチャンスは逃せないのではないか。
が、ビッグジョンナントカとの、西部の人気カード自体を、ここで披露する手もあるし、ケヴィン・ノースカットがここでシャッターのナショナルに挑んでもいいのだ。やることをやり尽す前に、デモンが終わるのも惜しく、3Wayに変更された経緯からも、いきなりのタイトルチェンジには疑問符も、ある。
とまれ、ターリーまで絡んで来そうなのはとてもとても興味深い。オールドファッション、オールドスクール、ヴィンテージ・・・ターリーの口から発せられる言葉が、どれも前向きに明るく聞こえた。
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ミズーリステートタイトル(4)
デビアシーという究極の素材で、その意義を果たせなかったミズーリタイトル。以降このタイトルをステップに世界に昇ったのは、これまたフレアーのみである。フレアーは一次政権転落キールの翌月キール(orチェッカー)で、このベルトを巻いている。フレアーはメーンがレイスvs.ハルクだった10月のキール定期戦まで3ヶ月、ミズーリ王者だった。
フレアーは、この10月の定期戦でデイヴィッド・フォン・エリックにミズーリタイトルを失うが、11・24にグリーンズボロで世界王者レイスを倒し、11・25には再びキールに新世界王者として登場し、新ミズーリ王者デイヴィッド・フォン・エリックの挑戦を、ブロードウェイで逃げ切るということをしている。煮ても焼いても食えないダーティエストプレイヤー。フレアーほど、結果的に、このミズーリタイトルをコケにした者もまた、いなかったのかもしれない。
DVEは、翌年、ミズーリ王者のまま衝撃死。そういえば、KVEが、ミズーリの州タイトルを、外国の海外日本で防衛したりしていたこともある。それにそれほど違和感がないほどに、ミズーリタイトルはインターナショナルな特別タイトルという認識が、世界的にあった。石川はあの時ケリーに勝てば、一躍NWAレーティングの2位に躍り出て、キールのメーンでフレアーに挑戦出来ていたということなのだ。95年に大田区でサッド・ジニアスがマーク・フレミングに挑戦したのとは訳が違う。ヴァージニアの州チャンプになっても、ジ・アリーナでホーガンに挑戦出来たわけではないあのタイトル戦は、何が何だか、今以て全く、その意味は分からない・・・。しかし以降、ミズーリタイトルも、本来の意味を見据えられないまま、空回りを続けて立ち消えることになる。
しかしあの、ミズーリタイトルである。レスリングタイトル史曰く、意味のあって出来た特別タイトルは、意味の対象がなくならない限り、形を変えてそれに付いて行く。「NWA」ワールドタイトルの登竜門は、現在のワールドチャンピオンシップに付随して、今も登竜門の意義を果たしているはずである、と。
「ミズーリステート」というネーミングに、便宜上以上の意味はない。その本来の意義は龍になるためのドクターコースである。デビアシーは、ミズーリを経て、不条理にも登龍出来ず、龍になるための門そのものを抱え持ちつつ、どこかへ去ってしまった。デビアシーがその後、意外にもチャンプ・フレアーを追ってくれなかったことは、フレアーファンには寂しさの至りだったが、それがデビアシーなりの、フレアー派閥に対する何かの意思表示であり、意地だったのかもと。
デビアシーは、飛車駒を未だ懐に、御存知WWFでミリオンダラーの虎になる。アンドレを買収して金でWWFタイトルを買うも、ジャック・タニー会長に一喝を喰う。そういえば、フランク・タニーもVMシニアも、総会でフレアーに投じた派ではなかったか。 ・・・デビアシーは、終ぞ正式に、世界王者には成れずに、終わる。
デビアシーはその後、IRSとの名世界タグ王者ティームを構成するが、AJでもシングルの王座に縁はなかった。だからやはり、デビアシーの最高位は座りが悪くなる。しかし。
ある日見るデビアシーの雄姿。そのプラチナホワイトの輝きと、縦長のプレートは、妙にデビアシーの腰にフィットした、見慣れた風情。遠目に見てミズーリベルトと見紛ったミリオンダラータイトルこそ、懐の龍の本尊の、昇華した姿なのではと。あの時デビアシーに留まったミズーリの本義は、ミリオンダラーベルトとなって、次代を作ったストーンコールドに、15年の歳月を掛けて、ライトに譲り渡されたのではないかと。
本来なら各州に、ミズーリ王者レヴェル、デビアシーレヴェルが、いつでも世界に取って代わるぞという構えを持ち合わせているべきな、このビズのロスターの、重要層としての州王者ワールドの、一種の象徴的錦鯉。今こそ、ミズーリタイトルはミズーリタイトルのままミリオンダラータイトルに昇竜したのだという思いを込めて、デビアシーをミリオンダラー・ミズーリステートチャンピオンと呼べ。あのベルトの本来的な出番も、再びやって来る日も近きゆえ。
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ミズーリステートタイトル(3)
いつかここで、81年5月15日のことを書いたが、この時代、ミズーリステートチャンピオンは、ディファネイトリーな#1コンテンダーforワールドタイトルだった。加えて言えば、フレアーはこの時、US王者周り。当時のGCロンドンのマガジンのレイティングでは、US王者が一位で、ミズーリ王者は2位。そのミズーリ王者はそのUS王者をチャレンジャーに迎え、総本山の次期世界挑戦者を賭けて戦う存在だった。州王者名義にして、州王者レヴェルの某では、全くなかった。
NWA各地のリーダーカンパニーが株を持つ、総本山限定のタイトル。これはまさに、州タイトルの名を被った、NWAタイトルそのものであった。そう思えば、ミズーリタイトルの実体が見えてくる。
二冠王ケン・パテラ。パテラは80年の一時期、このミズーリタイトルと、第二代目のICチャンピオンを、同時に保持したことがある。同時にNWAとWWFのレイティングの上位に顔を出すという離れ業をやってのけたのは、この時のパテラ以外いない。パテラはWWFにもセントルイスにも欲され、MSGとキールを往復した。中央集権制を採っていなかったNWAだが、キールはMSGであり、SLはNYだった。レスリングビゲストシティとリアルなブライトライツビグシティは実際、とてもリンクが激しかった。
若きミズーリの若鷲バックランドを、マクマンシニアがいち早く分捕って、サンマルティノの後釜に据えた時など、マクマンの先制パンチであり、本流への奇襲戦法だと、キナを煽る見方が多勢だった。デビアシーをさらに東上させ、ハルクにぶつけたりした時などは輪を掛けてさらに二重に裏返しに。
バックランドとデビアシーに関しては、NWA主流派とWWFの間で綱引きがあった。結局、NWA主流派としては、デビアシーは渡さないということで、バックランドが、NWAタイトル戦線より脱落と同時に、WWFチャンプになる。ミズーリタイトルはWWF王者の養成も始めることになりつつ、デビアシーは、NWA主流派ガイゲル・アドキッセン・ファンク・ワッツ・ボーシュ・ラインの、次期世界大本命になった。
バックランドかデビアシーか。今から思えば信じられないことかもしれないが、当時はこの二人がテーズの再来などと持てはやされ、フレアーなどは、ジョージ・ワグナーやダスティ・ローズのようなショーマン派として区別を受け、差別をされていた。明確ではないにしろ、この時代まだ、その雰囲気はあったと思う。ロジャースやダスティはチャンプ以降、派手なローブを止めさせられているし、フレアーも蝶の刺繍のタイツを止めさせられている。フレアーはチャンプ時代、ストラットもWHOOもそれほどやらなかった。タイトル戦でストラットが見れたヤツはラッキーだというくらいのものだった。
デビアシーは、テーズの再来ともいうべき活躍を見せたブリスコの、そのまた再来としてのアクトが期待されていた。ガイゲルは81年7月まで、完璧にことを進めていた。しかし、どこで風向きが変わったのかは分からないが、8月の総会で出た結論は、フレアーだった。JCPはNWA脱退カードをちらつかせ、全会員にフレアー支持を迫ったともいう。フレアーは翌9月にさっさと、デビアシーの地元カンサスで、チャンプになってしまう。フレアーは、ミズーリ王者経験のない、はじめての本格チャンプになった。フレアー以降、デイヴィッド・フォン・エリックもケリー・フォン・エリックも本格政権は敷けず、いわんやジェリー・ブラックウェルなどが、チャンプになれる目も筋も、途絶える方向に一直線だった。ミズーリタイトルは、その存立理念は、デビアシーが王者になれなかったこととともに、これまたフレアーによって、葬られたと言える。
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ミズーリステートタイトル(2)
ミズーリステートタイトルは、起源を言うなら、これは20年代以前からあった、セントラルステーツ・タイトルの、分裂タイトルである。ヴェトナム戦争後くらいに、レイスと、セントラルステーツ・タイトルの主とも言えた“ブルドッグ”ボブ・ブラウンの間で悶着し、セントラルステーツ・タイトルは中西部間で分裂、レイスを新王者だとするミズーリの一派が、レイスをミズーリの王者として迎える。たしか。
と言ってみたものの、NWAの主流派間での分裂劇なだけに、事件的意味合いはない。ミズーリステートタイトル創設ありきで、伝統あるセントラルステーツを分裂させる箔を取りたかっただけだ。
ミズーリ州セントルイスは、王者ルー・テーズの地元であり、会長サム・マチニクの地元。NWAの総本山と言われ、マチニクの会社セントルイスレスリングクラブが、キールオーデトリアムかチェカードームで、NWAのオールスター戦を、月間ペースで打てる権利を、特別に有していた。
セントルイスレスリングクラブは、このキールかチェカーでの月例オールスター戦以外は、基本的に行っていなかったはずで、その他のミズーリやカンサスのハウスショーは、セントラルステーツ・タイトルを運営するハートオブアメリカ・チャンピオンシップレスリングが仕切っていた。セントルイスレスリングクラブの株主には、ハートオブアメリカをはじめ、アドキッセンやAWAのガニアなども入り乱れ、特別行政区セントルイスは、ワシントンDCの如くだった。
キールかチェカーで行われる月例オールスター戦。今でいえばPPVだが、メーンを務めるのはもちろん、ワールドチャンプ。そしてこの特別区で、各株主の地区からのオールスターが入り乱れるこの場所で、各社共通の、#1コンテンダーという立場を争うために設営されたのが、「特別区DCのチャンピオン」、ミズーリステートタイトルなのである。ミズーリステートと付けたのは、そこがミズーリ州であるという便宜的な理由以外はない。実質は唯の州タイトルではなく、いや、唯の州タイトルだったとしても、総本山セントルイスを有すミズーリの名は、当時、特別な意味に十分に響いたのだ。
なぜ、世界タイトルへの登龍門と言われたか。それはもちろん、ここで行われる月例オールスター戦に、世界王者が必ず来なければならない決まりになっていたからだ。馬場がいくら副会長も務めた実力者といっても、チャンプを呼べるのはせいぜい年に2回。元会長連のグレアムやアドキッセンや、タイトル運営委員長ヴァーネットでも、そこまでは呼べない。末端メンバーになると、数年に1回などということもある。それがセントルイスは、年12回呼べるのだ。必然、ここのトップたるミズーリステートチャンプには、年に10回ものチャンスが訪れるということになる。
世界タイトルへの挑戦権を求め、まずミズーリタイトルを狙うため、各地の大物はここへ集った。だからミズーリタイトルの歴代王者の顔触れは凄まじい。
レイスを初代として迎えたミズーリ王者連。エディ・グレアムのフロリダCWFからはブリスコ、アマリロからはテリー・ファンク、オクラホマからはディック・マードック、ミネソタからやって来たバックランド、ジョージアからは、ヴァーネットの秘蔵っ子スレーター、インジアナのボス・ブルーザー、ダラスからはもちろんエリック兄弟、フレアーも、再冠を期す際に、ここでミズーリ王者を経験している。そして、地元カンサスが推していた、テッド・デビアシー・・・。
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