かなえちゃんが虹の橋を渡りました | CAPIN(キャピン)公式活動報告

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認定NPO法人「動物愛護を考える茨城県民ネットワーク CAPIN」
公式ブログ

 

 

本日は12時より第1シェルターにて石川コーチの犬のしつけトレーニングを開催します。つくばインターナショナルスクールの皆様が参加されます

 

 

 

かなえちゃん

 

がんばったね。

 

今は痛みから解放されて、平屋のまわりをスキップしてるね。

 

かなえちゃんが虹の橋を渡りました。

 

 

お尻が汚れてしまったので、ぬるま湯でそっと洗い、ドライヤーで乾かしているところ。

 

噛まれないように、口のところを伸縮性のある包帯で巻いています。
 

下半身の日光浴。
 

1月10日(水)鶴田さんより第二シェルターのカナエちゃんが食事がとれず弱っているので様子を見てもらえないか?と、連絡がありました。腎臓も悪いということでした。

夕方になってしまったのですが第二シェルターへ。カナエちゃんは母屋(カコハウス)のゲージの中で伏せており、ご飯皿にはフードが残っていました。我が家の犬用に茹でた肉(牛と豚)をあげると、パクパクと平らげました。が、しかし!カナエちゃんは、ピラニアとスッポンを足して2で割ったような、俊敏な噛み犬さんでした。ガウッ、ガウッと勢いよく吠えながら、噛む気満々で歯を剥いてきます。「おーっ、怖い怖い」という第一印象でした。思ったより元気そうだったので翌日また様子を見に来ることに

そして翌日。昨日とほぼ同じ態勢で横たわっていました。おしっこをそのまましてしまっているようで敷物が濡れているのですが、替えようとすると吠えて怒ります。このままだとあっという間に褥瘡(じょくそう=床ずれ)ができてしまう。鶴田さんと急いで相談して、我が家で預からせてもらうことにしました。一度帰宅し、カナエちゃんを迎える準備をして再びシェルターへ。

長年住み慣れた場所からどこに連れていかれるんだろう?不安な気持ちMAXなカナエちゃん。必死にガウガウと抵抗しましたが、泣く子も黙るあんこ婆に毛布にくるまれ、あっけなく移動となりました。

まずは家につき、シリンジで食事を与えてみました。お腹がすいていたのか、ad缶とカロリーエースを混ぜたものを1缶ぺろりとたいらげました。少し落ち着くかなと思ったのですが、食後も息が荒く、2時間くらいしたら、ゲーッと声がして、ほとんど吐いてしまいました。その後もずっと息は荒く、正直、朝まで持つだろうかと心配な一夜をすごしました。

翌日、S動物病院に連絡を入れ午前最後の時間に診療してもらえることになりました。カナエちゃんは車はあまり好きではないようで吠えて怒っており病院でもガウガウ。腎臓が悪いので鎮静をかけられるか心配だったのですが、院長先生とスタッフさんのナイスフォローでカラー装着。採血、レントゲンなど鎮静をかけずに診ていただくことができました。

血液検査では、肝臓、アルブミンの値は正常範囲内でしたが、白血球数が異常に高く、腎臓の数値(尿素窒素、クレアニチン)も高値でした。そして、残念なことに、背中にぽっこりと気になるコブのようなものがあり悪性の腫瘍の疑いあり。レントゲンでは肺に転移していることも判明しました。吐き気止め、抗生剤などをいただき帰宅。

自宅に戻り改めて寝床を作り直し、補液などもやりやすい位置にセットして(噛まれないように)カナエちゃんとの生活が始まりました。いつも、手も足もハの字にして腹ばいになっているのですが、この態勢は身体(肺?)には楽ということでした。お水はたくさん飲みます。食事は流食はどうしても吐いてしまうようなので、滑らかになりすぎにようにドロッとした感じのad缶を、少しづつ食べさせて様子をみました。他に食べてくれたのは、ブリのお刺身を湯がいたもの、紗(さや)というささみのジャーキー、シニア犬のおやつというジャーキー、キュウリ、犬用クッキー、犬用のいわしの缶詰、甘酒などでした。しかし、「おーーっ、食べた食べた」と喜んで、次にまたあげると食べません。一度は食べるのだけど二度がない。それの繰り返し。第二シェルターのボランティアさんも、お見舞いに来てくださり、頭をなでてもらい、嬉しそうにしていました。

 
1月18日(木)。カナエちゃんの腫瘍の病理の結果がでました。骨肉腫でした。
それから、してあげられることを先生と考え、痛み止めの薬だけを、飲ませることにしました。
 
最期の5日間くらいは、ほとんど何も口にしなくなり、亡くなる2日前くらいから水も飲まなくなりました。吠えたり、噛もうとしたりする力も弱くなってきていたように思います。ああ、なんとなく、お別れの日が近づいているのだなと、胸がギュっとなります。
 

17時の放送。はじめての車椅子。

 


まんざらでもない。

 


何を考えているのかな?

 


 

 


しっかり着地!

 

1月23日(火)、今思えば、亡くなる前の日でした。最後の夕暮れ。

その日シェルターに預けてあった車椅子を持ってきま
した。弥生やメヒコが使っていた少し大きめの車椅子です。夕方になってしまったのですが、ずっと寝たきりだったカナエちゃんを乗せてみました。空気も澄み、夕焼けも綺麗で、先住犬の遠吠えをバックに夕暮れを堪能。なんとなく涼しげな目をして、久しぶりに外の空気を満喫しているようでした。

夜は、車椅子に乗ったまま、モナカ、お松と一緒に過ごしました夜中に逝かれてしまうと怖いなと思い、シニアブースに、人間と犬の布団を敷き、カナエ、モナカ、あんこ、川の字になって就寝。ちなみにお松足元。今までずっと伏せの状態でしたが、この時は横向きに寝かせたので、褥瘡(じょくそう=床ずれ)ができないように、何回か向きを変えました。

そして、明け方4時くらい、モナカのぜーぜーという息使いで目が覚めました。※モナカは鼻の穴の中に悪性腫瘍あり。

モナカの鼻汁を吸引機で引いて、ひと段落。あともう少し寝ようかと布団に入って、
うとうとしていたら、

バタバタ、ガウっ!

モナカのオムツに、カナエちゃんが食いついています。

コラーーーーッ!!
慌てるあんこ。

目が覚めたモナカが徘徊をはじめ、いらっとしたカナエがモナカのお尻に食いついたようです。

幸い二匹とも
怪我がなく、ホッ。しかし、カナエちゃん。こんな覇気が残っているとは、まだもう少し頑張れるかな?と。今日も一日頑張ろう。みたいな気持ちで、寝床を直していたら、今度は、シニアブースの仕切りの金属のところに食いついて、ガウガウしているカナエちゃん。噛まれないように、仕切りを口から離して、お布団に寝せたら、かくんと首がたれました。あわててひざの上にかかえました。もう、噛もうとしません。2回か、3回大きく息をして、逝きました。カナエちゃんらしい、潔い最期だったかもしれません。

夜があけて明るくなり、カナエちゃんは第二シェルターに帰りました。まだ温かいです。2年3か月前に、カナエちゃんをセンターから引き出してくれた、あーこさんが迎えてくれました。私がかなえちゃんをお世話したのは、たったの14日間。短い時間でした。普段お世話もしていない私に託してくださった第二シェルターのボランティアさん、鶴田さんに感謝です。

 

 

 


 

 


動かないカナエちゃんを不思議そうに見ている、お松、モナカ。

 

 



 

 

 

骨肉腫の子を看取るのは初めての経験でした。痛みもあるということなので、難しくも感じました。いろんな学びもありました。カナエちゃん、ありがとう。これからは、空の上からみんなを見守ってください。長文にて失礼しました。

 
by あんこさん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

by鶴田真子美(おかめ)