明日を綴る写真館 | 「自分の事は棚に上げて」

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それで良いと思ってます。

ここ最近、立て続けに観た映画の感想ラスト。


こちらは平泉成さんが俳優人生60年目にして初主演作となる映画です。


数日前、朝の情報番組に平泉成さんと奥様役の市毛良枝さんが揃って出演されてました。


そこで成さん曰く、 

自分は、主役ではなかったものの、これまで脇役で沢山頑張ってやり続けてきた。

でも、やっぱり主役をやってみたいと思う気持ちもあった。 でも60、70、80と歳を取るにつれ、その可能性も限り無く低くなってしまった、

と思っていた矢先の、この映画出演依頼だった。 

脚本を読ませてもらったところ、これがイイ話なんだよ、、 

と云う様な事をおっしゃっていました。


なので、ちょっとばかり期待して観に行ったわけなのでありますが。 


しかしながら期待した程ではありませんでした。


内容は、

天才と称される新進気鋭の若きカメラマン(佐野 晶哉:演(僕は存じ上げませんでした))が、コンテストでグランプリを受賞しても自分の写真には何かが足りないと感じていたと。

一方そのコンテストで佳作に選ばれた写真にとても心を奪われて、 輝かしいキャリアを捨て、その写真家に弟子入りを志願すると。 

それが平泉さん演じる寂れた写真館を営むカメラマンだったと。そこから若き気鋭カメラマンと老年カメラマンとの交流が始まるわけですが…。


かなり贔屓目に言って、心温まる良い話ではないかと言われれば、そう思わなくもないのですが、


でも、何か物足りない・・・。

うーん。なんだろうか・・・。 


恐らく、最後にはサプライズを用意したつもりなのかもしれませんが、受け手としてはあまり大きな驚きも感動もなく、ただ淡々と観てしまった感があります。


ストーリーもそうなのだけど、演技力。

先ず、その新進気鋭の若きカメラマンを演じた彼の演技があまりにも未熟で、 セリフがこちらの心に全然刺さってこないのです。


一方、平泉成さん演じる円熟したカメラマンも同じく、役の割にはセリフがちょっと一本調子で、やはりグッとこなかったのですね。

若い頃から平泉さんが出演されてたドラマは何度となく観てはいましたが、所謂バイプレイヤーで演技派の方は結構いらっしゃるが、成さんはそこまで演技派ではなかったかもしれません。 

喋るトーンが殆ど変わらなくて、(「ペケ×ポン」で川柳詠む時とトーンが同じなのです)

なのでカメラマンとしての風格というか、円熟味に何処か欠けていた様に感じでしまいました。


“いや、そんな事ないよ、良かったよ”

と思われた方もいらっしゃるかもしれません。


僕自身も成さんは好きな俳優さんではあります。

が、この映画に関しては、自分はその様に感じてしまいました。

 

弟子を志願される程のベテラン名カメラマンまでには見えませんでしたし、

一方、弟子入りする方も、新進気鋭のカメラマンまでには見えませんでした。


脚本の良さと芝居の上手さ。

これらが揃って、漸く優れた作品が生まれるという事でしょうか。。

仮に、脚本がイマイチだったとしても、引き込まれる様な演技力があったならば、、

或いは、演技力がイマイチだったとしても、脚本がとても素晴らしかったならば、、、

もう少し感じ方も変わったかもしれませんが。


なんか、かなり偉そうな事言ってますが。

ホント申し訳ありません。。


ただ、これまで優れた作品とも沢山出会えて来ただけに、よりそう感じずにはいられなかったのです。

良い作品を鑑賞してきた観客側の意識もより高くなってきていると思うのです。


ただ、市毛良枝さんと黒木瞳さんの演技はとても良かったのです。


70歳を超えてもウェディングドレスが似合う市毛さんは凄いと思いました。

いつまでもお若くいらして。
きっと今でも登山を楽しまれているせい?
なのかもしれません。