プロ患者とアマ患者 | がんの保障のスペシャリストが伝える!信頼できる情報のつかみ方!

がんの保障のスペシャリストが伝える!信頼できる情報のつかみ方!

がんの保障のスペシャリスト
アメリカセカンドオピニオンサポートのメディエゾン日本窓口
がん患者・家族で構成された「がんの保障研究会」主催
がん患者支援・がん征圧チャリティイベントの運営の経験から
困りごとの解決方法や日々感じたことをお伝えするブログです

□プロ患者とアマ患者



今週はまた、気温が下がり、2日に雪が降るとニュースでみました。皆さん、足元やその他雪対策を万全にして、交通機関など注意してくださいね。



さて、今週は、アメリカセカンドオピニオンの相談を受けてきた経験から、主治医とのコミュニケーションの視点でプロ患者とアマ患者というテーマでお話をします。




皆さんは、"セカンドオピニオンをしたいと思いますか?




今まで、セカンドオピニオン依頼時の相談を受けてきた時に




・セカンドオピニオンは面倒くさい

・主治医に今までお世話になってるので気がひける

・どこの病院で受けても一緒

・遠い

・患者さんよりご家族や友人などが積極的である




このような意見や傾向をよく聴きます。
全て、その人その人の考えなので、間違いではありません。

但し、セカンドオピニオンを意味の理解していないと、"したい"と答えても、望んでいる結果が手に入らない可能性があります。




私の考えるセカンドオピニオンの定義は

セカンドオピニオンとは、
”他の医師の意見を取り入れ、主治医と最善の治療法を判断するため”
としています。



よって、主治医の先生と話せる環境なのかはセカンドオピニオンの病院を選ぶより、大切なことです。



先日も、何か先生の話を聴いている時に言い出せる雰囲気ではないんです。という相談がありました。
正直、主治医のコミュニケーション能力にも問題があるのですが、他人は変えられませんので、自分から行動を変えることが早いです。



ここで、患者さんの属性を簡単に4つに分けてみたいと思います。

ここでいうコミュニケーションは意思が相互通行できているかを基準とします。



①主治医に自分の意見を伝えられる
かつ
コミュニケーションがとれる


②主治医に自分の意見を伝えられる
コミュニケーションは取れない


③主治医に自分の意見を伝えられない
コミュニケーションがとれる


主治医に自分の意見を伝えられない
かつ
コミュニケーションがとれない



①いわゆる"プロ患者"で主治医との信頼関係の確立ができていて、セカンドオピニオンをしやすい環境です。日頃、ご自身で医療情報を調べ、主治医と相談もできるタイプ
ベテランの患者さんや対人能力の高い方に多い印象があります。



②スパっとした性格で主治医も余計なコミュニケーションを取らないで済むので、これをよしという先生には良いかもしれませんが、セカンドオピニオンになるとデメリットもあります。
こちらもベテランの患者さんからあとはひとりでなんでもやってきたとおはなしされる方が多い印象です。時に、ご自身の偏った考えを通したい、望んだ答えを探し求めることもあるため、モンスターペイシャントやドクターショッピングになる可能性も秘めています。ご自身の意見をもつことは素晴らしいですが、偏った情報だけだと、なかなか最善の医療に辿りつけないタイプと感じます。



③は世間話は得意だけどご自身の病気については話すのが苦手という方。
高齢者の方に多い印象です。この場合、どうしても主治医の先生との関係性を重視する傾向があるので、治療に対する質問、もしくは、任せているという信頼関係で質問もでないことがあります。セカンドオピニオンの話を話すことも難しいです。俗にいう、まな板の上の鯉状態になってしまいます。



④はがんと告知され間もない方で、ご自身が"がん".になったことを受け止めていない方が、多い印象です。そうなると、ご自身の病気についての興味や主治医の先生の話も半分くらいしか聴いていない。またご家族が一生懸命やられていて、患者さんがついていけてない場合の時もあります。



以上の4つの属性の中から
私は①だけプロ患者と考えています。
あとはアマ患者と考えています。
サポートしやすい順は
です。



①はそのまま、必要な情報を伝えると、すぐに行動し、ご自身の納得する結果を得るまでのスピードが早いです。


②はメンタルブロックがあるので、そのブロックしている理由を聴いて、ストレスが低い方法やできる方法などを伝えています。


④基本は病気と向き合い始めるまではなかなか難しいです。ただし、手術まで時間がない場合があります。その場合は病院で再度、ご自身の病気について受けとめられないことなど相談することをお勧めいたします。その後、またお話しすることもあります。



②はセカンドオピニオンを受診をすることはできますが、本来のセカンドオピニオンの目的を果たせない可能性が高いです。



主治医も人間なので、コミュニケーションが下手な人はいます(多いかもしれません)。
ただ、医療は専門性が高い情報であり、医師と患者の情報の理解や選別の格差があります。
主治医のコミュニケーションの向上や成長を待っている時間はありません。


私のがん患者家族としての意見は
患者や家族として、自分達で、できることはしていくことは大切です。
主治医とは一緒に考えるパートナーであって欲しいのです。



もちろん、コミュニケーションがまったく取れないケースもあります。その場合は主治医の変更や転院もあるかもしれません。



プロ患者になることはなかなか難しいですが、上手にコミュニケーションをし、みなさんがよい主治医と出会い、主治医と一緒に治療を歩めることをお祈りしています。

{A156F792-F972-4D8D-89EC-E0BFDC7C7A1F}