お味噌汁とか外食するとなんか違う気がします。
定食を頼んで、お味噌汁がついてくるじゃないですか、
味つけが微妙に違う。
舌にあわないわけじゃないけど、そういうのってありますよね。

短歌

兄嫁の梅干し

      もらいたる兄嫁の漬けし梅干しは
             日向の匂い亡母の味する


解説
お歳暮で、兄嫁から梅干しがとどきました。
思わず、この味だなって思いました。
故郷で食べたあの味。
人によって違うんだけど、懐かしくておいしい味です。
今だに、告白されるのでは、と待っていたそこのあなた。
諦めなさい。クリスマスです。
正確にはクリスマスイブなんですけど、
もはや、ここまでです。
来年に掛けましょう。
来年がだめなら、再来年。
再来年がだめなら、次の年。
それでもだめなら、来世があるじゃないですか。

短歌
言葉に出せなくて


    言ひたきをすぐに言葉に 出せなくて
            椀(わん)に残れる蜆(しじみ)をすする


解説
貝のように押し黙る。
絶対いわないで、と言われて
絶対言わない。という約束とはわけがちがうぞ。
口のうまい人っていいなって思うことがあります。
実際以上に相手に伝えられるのかな、とか思うことがあります。
話をしていてもわたしなど、肝心のこととなるとどこか空回りしているようで。
やっぱり、ここは言わないでおいたほうがよいのかと、ジレンマにおちいることが多いのかと
すこしへこむことも多々あるんです。
いつも、なにかが足りない、そんな思いがいつもついてまわります。

短歌

  口下手で言葉足らずに 
             受話器おき、
                よじれたコード空しく戻す

解説
今、携帯なんですけどね、結構電話をつかうこともあって、
空回りした、自分と電話のコードがどこか似ているような気がしました。
痴ほうって何なのでしょうね。
確かにまわりは大変です。
すっかり痩せてしまって、私のこともわからなくなっているようです。
車いすにのっているんですが、それ以外は動くこともできません。
そんな姉の指先がむくんでいます。

短歌
姉の手
 綾取りの糸掛け合いし姉の手の
            丸くむくむを握りしむのみ

解説
こどものころ姉とあやとりをしたことを思い出しました。
あの姉とあやとりの糸をとって、一緒に遊んだ日。
祖の指さきも今はむくんでいます。
私は姉に話しかけますが、ただ、うっすらと微笑むだけ。
誰が話しかけても、何を話しても、うっすらと微笑むだけになってしまった姉
私はただ、手をにぎりしめることしかできませんでした。
ここのところDVDレンタルのつたやで、CD5まい1000円ってのやっているわけです。
で、ついつい借りてしまうわけですよ。
たとえば、小野リサのコーナのCDをとりあえず、5枚ガバってつかんで、。
これで、ボサノバを極めるのだ、とかひとりでつぶやき、
さらに、ジャズコーナーに行き、また、適当に5枚をガバってつかむ、
誰だ、この黒人。有名なのか。と一応悩むがジャズなんて聞いた事あるけど、
わざわざ借りようとはおもわないじゃないですか。
でも、半額だからこの機会に、なんて思うわけですよ。
かれこれ、1万は使ったかな。
また来てるよ、とか店員にいわれてねえか不安だが。

短歌

豌豆の命
 
  一夜さを水に漬けたる 豌豆の命ふくらみ
                器にあふるる

解説

えんどうのたねを一晩をつけとくんですね。
すると、水をふくんで大きくふくれるわけです。
それを撒くと、春に芽がでてくるんですけど、
この一つぶつ、ひとつぶが、いのち なんですよね。
人生でこれほど手をこまめに洗ったことがあるであろうか。
というくらいに手を洗っている。ノロウイルス予防ってやつである。
手のひら、手の甲、指先から爪にかけても万全である。
外出先でもなるたけドアノブには触れないようにし
電車ではつりかわには触れず、足だけのふんばりで体をささえている。
さらに咳こむ人がいれば、車両をかえる。完璧である。
この際、友人を多少失っても、世間から冷たい目でみられても関係ない。
うう、私は私が一番大切なのだ。そうさ、私はナルなのさ。

短歌。
薄ら氷の縁と思ふ征きしままの伯父の二十歳の遺影

解釈
ほとんど、面識もなく、ただ遺影だけの縁でした。
きりっとした表情で、こちらを見つめる一枚の写真。
伯父、二十歳の出征の時の写真。
写真をみつめるだけの薄氷の縁でした。
出征から、二度と還ってくることもなかったけれど。
実は私は横浜に住んでいるんです。
伊勢崎町ってのがあって、まあ、商店街なんですよ。
そこに、真っ白な人がいるって噂で、今のコスプレイヤー的な存在なのかな。
奇異な目で見られてはいたんです。
名前もいろいろついていて、というか、あだ名ですよね、でもどんな名前がついていても、
ああ、あの人ね。ってわかる。
なにするわけでもなく、白い服、白い靴、白い帽子に白い化粧。

短歌
不透明今生の花咲かせたる
ハマのメリーは銀幕に蘇る

映画になったんです。この人。ドキュメンタリーで。
このあたりって、わけありなものがたくさんあって、
最近も伊勢崎町のとなりのわけありのことのドキュメンタリー本が話題になったばかりです。
つるべおとしっ知ってますか。少しの間に夜になってまう時の早さですね。ほんともう5時とかいったら真っ暗ですからね。あの夏の日はなんだったのかって、7時でも明るかったのにって、毎年わかってはいるけど、思うんです。

短歌
山茶花の窓

    山茶花の窓の夕日に 歳時記を

            開きしままに眠りたるらし

解説
窓辺のさざんかの花がさいていて、歳時記を読んでいたんです。
その間うつらうつら、していたら、もう夕日が挿してました。
さざんかの花がきれいだなって思っていたらまた眠ってしまったようで、
そのうちつるべおとしの勢いで夜になり、めがさめた時、窓の外は
冬の冷たい夜でした。
まだ、風邪なんです。寒気が、悪寒に、頭痛、鼻水、咳、と風邪のエリートコース爆進中です。でも、ノロウイルスは嫌だ。ノロって響きがなおりが遅い感じがする。

短歌いきます。

睡蓮の池

      植物園めぐり来たりて  睡蓮の池に

            誰かが モネ と呟く

解説
友人がモネと、不意につぶやきました。
友人たちと植物園に行ったときのこと、
まあ、いろんな花や植物や、木、があるんですね。
マイナスイオンの宝庫ですよ。
出口付近に池があったんですね。
池には睡蓮の花が咲いていて、
どこぞでみたことあるなと思ったとき、
モネの絵画によく似た池でした。
ちょっと芸術わかってます、みたいな空気になるのが嫌だったので、
沈黙してたら、友人の一人が
一言うぶやきました。
知っていましたけど、
モネって何と聞くと、
得意気に延々話してくれました。
今日もいいことをしたかな。
はい、どうも。鼻風邪です。微妙にフランス訛りで、はだかでです。という発音になるくらいの鼻風邪です。早速、薬局に行って、薬ば、こうたとです。店員に何かお探しですか、ときかれ、「はだかでです」と答えてしまった。にわかにどんびきされたが、「がで、かでです。」とフランス訛りで伝えた。結局、黄色のベンザということで落ち着いた。しかし、ベンザブロックも撃沈であった。

短歌
鋸山の紅葉


    登り来し鋸山の 紅葉を返り見ている
               わが影長し

解説
のこぎり山って知ってますか。けっっっっこうきついっす。
てっぺん近くでふりかえると、紅葉と、夕暮れに紅葉が美しく映えていました。
紅葉の落とすかげ、自分の落とすかげ、夕暮れに長くなってました。