前立腺がんの治療をすぐにはじめなくても、予後はかわらない。 | 加藤隆佑 ameba blog

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がんのなぜ?どうして?どうしたらよいの?を始め、とにかく分かりやすく紹介し、不安を解消し、がんと闘う気持ちをますます強めて頂きくメッセージを送りたいと思います。同時に、家族がどのように支えていったらよいかを考え、共に考え、応援していくブログです。

● 前立腺がんの治療をすぐにはじめなくても、予後はかわらない。

こんにちは。加藤隆佑です。

あなたが、PSAが上昇してきて、がんが強く疑われても、必ずしもすぐに治療を受ける必要はありません。

厳重に経過をおっていくこともできるのです。

もちろん単に経過を追うだけでなく、前立腺がんを抑える漢方を飲んでいくことも大切です。

先日も以下のようなデータが発表されています。

1999年から2009年までの10年間に,限局性前立腺癌患者で,積極的PSA監視療法(545例),前立腺全摘術(543例),放射線治療(545例)の各治療を比較した。

結果

がん特異的死亡は,各治療グループでそれぞれ8例,5例,4例であり,有意差はなし。全死亡率も各グループで有意差なし。


このデータが示すように、すぐに治療をしなくても、経過をみていくことができるケースが多数あることがわかります。

もちろん、厳重に経過をみていっても、治療が必要と判断されれば、躊躇無く治療をすることになります。

がんと診断されればすぐに治療と考えられる方も多いでしょうが、そうではないのです。

このことはステージⅣのがんについてもいえることがあります。

先日も、大腸がんの肺転移の方がいらっしゃいました。

ある程度の期間、抗がん剤などの治療を受けて頂いたら、がんはある程度小さくなり、治療をとめて経過をみることになりました。

その後は、大きさにそれほど大きな変化はない状態が続いています。

万が一、大きくなるようであれば、また抗がん剤を再開する予定であります。

このように、抗がん剤の治療にも、大きさの変化などもみながら、治療をお休みする期間を作ることもできます。

がんの治療においては、「治療をあえてしないで、待つ」ということも大切なのですね。

そして、その間に、体力を回復させて、さらにがんに負けない体を作っていくのです。


手術、放射線療法、抗がん剤の副作用、食事療法、免疫療法など、がん治療に関わることをアドバイスしています。