地図愛好家も納得!杉並の古い街道沿い村落構造を再現@杉並区立郷土博物館 | ゆるポタで心リセット“おれ野_お散歩日記”by_✡CAMMIYA…ちょいマニアックで開運

地図愛好家も納得!杉並の古い街道沿い村落構造を再現@杉並区立郷土博物館

五日市街道沿いの開拓農家長屋門

新田開発にも携わった名主の家における表門だが、

敷地北面を東西に横切る街道には直接面さず、

東側路地に向けて介して、

主要街道に対して垂直に接道する建物配置になっていた。

要は、江戸城の方角に対して門を構えたということか?

大宮前新田の区画構造は、

横間口20間(36.3m)×縦奥行250間(454.5m)の短冊型の長地割(のぼり)で、屋敷地5畝10歩の後に、上畑、中畑、下畑および林と続いて1戸としていたようだ。

現在の東京都杉並区宮前および西荻南一および二丁目に、

ほぼ該当する地域である。

当地はもともと、江戸幕府御用達の茅刈場(武蔵野御札茅場千町野の一部)で、茅の刈り取りが禁止されていた。

明暦3年(1657年)の明暦の大火後、市街地の茅葺屋根が禁止され、茅刈場の必要がなくなり、当時、玉川上水が引かれたこともあり、新しく農地を開発し、この農地が大宮前新田という村になった。

村落の地続きを拓いた新田ではなく、未開墾地に、村立の設計を立て、屋敷地、農地および採草地を合理的に設営した、近世の特徴的な村であったそうだ。

当初は、60のぼり58戸(名主および寺社は、間口を2倍)があり、うち39のぼりが代官用と武家分で、平百姓が住みはじめるのは元禄年間(1688年 - 1703年)以降だったらしい。

現在は、

杉並区立郷土博物館の表門として移築復元されている。

(東京都杉並区大宮1-20-8/本ブログ管理者2018.1.21撮影)

街道沿い今昔風景

江戸時代の五日市街道は幅2間(3.63m)だったのだそうだ。

昭和30年頃までは、

現在の主要地方道(都道・県道)レベルの道は、

この規格が標準だったのだろう。

(杉並区立郷土博物館にて本ブログ管理者2018.1.21撮影)

高井戸宿の復元模型

高井戸宿(たかいどしゅく)は、かつて甲州街道にあった上高井戸宿および下高井戸宿の合宿で、現在の杉並区高井戸にあった。

通行大名が少なく脇本陣は置かれなかった。

周辺住民は農業を主(半宿半農)としており、1宿で継ぎ立てを勤められず、月初から15日までを下高井戸宿、16日から月末までを上高井戸宿が勤める合宿としていた

(杉並区立郷土博物館にて本ブログ管理者2018.1.21撮影)

当初は、甲州街道の1番目の宿場であったが、後に内藤新宿が設置され、次第に素通りするものが多くなり、旅籠の数も下記のとおり次第に減少していったようだ。

1673年(延宝元年) - 1680年(延宝8年)ころ - 旅籠が24軒存在。

1781年(天明元年) - 1789年(寛政元年)ころ - 旅籠が6軒存在。

1843年(天保14年)頃 - 旅籠は、上高井戸宿で2軒、下高井戸宿で3軒。

杉並区の遺跡は川沿いに密集

杉並区は武蔵野台地に位置しており、

標高45m前後ある台地の窪地から湧水し、

区内河川の源流となっているようだ。

(杉並区立郷土博物館にて本ブログ管理者2018.1.21撮影)

 

昭和15年頃の地図を見ても、善福寺川や神田川沿いには「養魚場」の文字を複数確認することができます。

 

台地の窪地に湧き出る湧水を利用して、販売用に金魚や錦鯉を育てていたのでしょうか?

 

上掲地図は、東京メトロ丸ノ内線「東高円寺」駅1番出口に掲出されていました。

■本ブログ内関連記事参照

杉並区立郷土博物館「外展示」

二宮金次郎と、昔懐かしい丸型郵便ポスト。

金次郎については栃木県日光市今市を歩いた記事でも、

少し触れている。

■本ブログ内関連記事参照

(杉並区立郷土博物館にて本ブログ管理者2018.1.21撮影)

今川家ゆかりの下井草村農家

桶狭間で信長に敗れた今川義元の末裔が、

江戸時代に高家旗本として幕末まで領知支配してきた村で、

現在の東京都杉並区今川2-16-1にある観泉寺は、

今川氏の代官所機能を兼ね、菩提寺となったのだそうだ。

こちらは主道に直接面して御勝手口がある建物構造。

(杉並区立郷土博物館にて本ブログ管理者2018.1.21撮影)

旧篠崎家にあった屋敷神

農家の庭先にあったので、

稲作や穀物との関わりが強い豊穣や商売繁盛の神である

「稲荷社」が祀られている。

主屋の屋根は元々は茅葺きであったが、

火災予防の見地から茅葺きの上に銅板を被せた形で復元。

(杉並区立郷土博物館にて本ブログ管理者2018.1.21撮影)

昭和30年頃の甲州街道

現在の芦花公園駅前付近だが、

方向距離程標識が旧式の白看板になっていて、

時代が偲ばれる。

(杉並区立郷土博物館にて本ブログ管理者2018.1.21撮影)

「杉並区立郷土博物館入口」交差点

杉並区立郷土博物館(すぎなみくりつきょうどはくぶつかん)は、東京都杉並区大宮1-20-8にある杉並区が運営する博物館。

京王井の頭線「永福町」駅下車徒歩15分、または「高円寺駅」行きバスで都立和田掘公園下車徒歩5分。

JR中央線「高円寺」駅または東京メトロ「新高円寺」駅下車、「永福町」行きバスで「都立和田掘公園」下車徒歩5分。

東京メトロ「方南町」駅より徒歩20分。

開館時間は 午前9時~午後5時。

休館日は毎週月曜日、毎月第3木曜日(祝日・休日の場合は翌日)、年末年始(12月28日~1月4日)。

観覧料  大人 - 通常料金100円/中学生以下 - 無料

□外部リンク参照

(都道428号にて本ブログ管理者2018.1.21撮影)