NOTE/小池静一著「温泉の底力」・・・(4)
風水的には「赤ワイン風呂」が良いとされているが、、、
(ボトル半分=360mlを湯船に混入してみた感じ。。。)
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李家幽竹著「幸せを呼ぶ私のお気に入り風水雑貨」2002年講談社p.166
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植物(ブドウ)を醗酵・分解した成分が溶出しているので、
これも、一種の「モール系風呂」?・・・・・
(本ブログ管理者自宅にて、、、)
![街や交通網の盛衰を記録する....警「美」報 告 書 ☆彡 ▼CAMMIYA-新座110815078](https://stat.ameba.jp/user_images/20110815/19/camumiya/bd/7d/j/o0455068111419036163.jpg?caw=800)
新座温泉でサイクリングの疲れを癒す、、、(本ブログ管理者撮影)
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新座温泉は、ワイン…と言うよりは紅茶みたいな赤褐色のお湯
(=「モール系温泉」)です!
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モール泉(モールせん)
植物起源の有機質を含んだ温泉のこと。
モール温泉ともいう。
モールとは、ドイツ語で湿原(Moor)のこと。
昭和初期には十勝川温泉を含め世界で2箇所しかないと言われていた。
しかしその後各地でモール泉が確認されている。
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ちなみに、「モール泉」とは、温泉法に基づくの療養泉の分類についての泉質とは全く別の概念である。温泉の分類上では単純温泉や塩化物泉などであり、効能などはそれぞれに準じる。
石炭の形成途上であり炭化が進んでいない泥炭や亜炭層から源泉を汲み上げるため、植物起源の有機質を多く含み、肌に触れるとツルツルとした感触があるのが特徴だが効能としては認められていない。
湯色は飴 - コーラ色を呈し、透明度が極めて低い湯もある。
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ゆとりの郷 にいざ温泉
埼玉県新座市本多2-1-5 TEL. 048-479-4126
□外部リンク参照
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「美肌の湯」と称される源泉は、ナトリウム-炭酸水素塩の天然温泉でお肌に優しいだけでなく、しっとりとした肌感覚を味わえる!
まさに、美肌のための天然温泉。。。
地下1500mから毎分300ml湧き出で、その褐色の湯には太古の海水が変化したものと考えられる。
低張性の湯は、お肌に負担をかけず、弱アルカリ性のお湯は肌をすべすべに・・・・・
つるつる&うっとり、、、
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【効能】
経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え症、病後回復期、疲労回復、健康増進、きりきず、やけど、 慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病など
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源泉名/新座温泉
掘削深度/1500m
泉温/26.0℃
湧出量/300 L/min (動力揚湯)
知覚的試験/暗褐色・澄明・無味・無臭
PH値/8.0 (ガラス電極法)
泉質/ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物温泉(低張性・弱アルカリ性・低温泉)
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■本ブログ関連記事(高麗神社~西部防災~豊水橋~新座温泉ポタリング編)参照
【書誌情報】
小池静一「温泉の底力 日本を元気にする極上の愉しみ」2009年 祥伝社
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本ブログ内関連記事
【p.174】
ほとんどの源泉は、湧出した直後は透明で、
お湯に含まれている成分が空気に触れて化学反応を起こし
成分の一部が凝固、沈殿するために色が現れてくる・・・
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しかしながら、、、(以下記述参照)
【p.179】
コーヒー色の温泉?=日本独自の温泉
温泉の色は、含まれているミネラル分の種類に関わっている
カルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分は鉱物なのだが
モール系の温泉はそうしたミネラル成分ではなく、植物成分によって着色
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「モール」=ドイツ語で「亜炭」
地中深くに眠る太古の植物や動物などの生き物が堆積されて
それが温度や圧力によって分解されるとできるのが有機物のアミン物質
↓
モール系の温泉は
このアミン物質が含まれているのでコーヒー色をしており
肌にぬるぬる感もある。
匂いも鉱物とはまったく違った独特のもので、お湯によっては薬くさい
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有機物が溶けていたところが海であった場合は、強い塩分を含んで塩辛い
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地中で有機物が溶けていたお湯だから、もともと湧出したときから色が付いている(他の濁り湯との大きな違い)
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ほとんどが新たな掘削によって湧出
(例)
・十勝川温泉…北海道帯広市郊外
・帯広市内の銭湯
・吉松温泉…鹿児島・宮崎県境
・山梨県甲府盆地(薄い紅茶色)
・池上温泉…東京都大田区蒲田周辺
・蒲田温泉…東京都大田区蒲田周辺
・御宿=おんじゅく元湯…千葉県・外房線御宿駅徒歩15分、鉄道模型の宿
・新菊島温泉…福島県(モール成分が少ない黄色いお湯)
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出典/ □SPA&HOTEL和(公式HP)
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モール系温泉の成分表
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出典/ □SPA&HOTEL和(公式HP)
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モール系温泉の共同浴場(銭湯)…東京都大田区「元祖・池上温泉」
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【p.195】
地域伝統の共同管理の湯
今では、温泉宿のほとんどが自前の内湯を造っているが
以前は宿泊した者といえども外の共同浴場へ通ってお風呂に浸かった
湯治に訪れた宿泊客は毎日、
素泊まりした宿から共同浴場(外湯)へ通っていた・・・・・
(源泉の数も、湧出する湯量も限られていた)
(長野県湯田中・渋温泉郷では地区毎に造られた共同浴場が今でも健在)
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加賀国(石川県)は13世紀末頃から農村の自治組織として「惣」が誕生
(集落単位の集まり=「惣村=そうむら」)
惣村の結び付きが強い地域では
温泉も共同で管理した共同浴場を利用=「惣湯」→現「総湯」
(惣村の人々によって共同維持管理)
(今でも温泉町の中心広場…山中温泉、山代温泉、粟津温泉)
【p.197】
昔風の外湯文化を今でも維持…野沢温泉
町内会のような組織…「湯仲間」が管理運営(江戸時代からの伝統組織)
源泉利用については新規参入を許さない
↓
戦後(バブル期を含め)新規掘削は皆無
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お湯を引いている全ての宿と、13箇所にある外湯を賄っているのは
みんな自然に湧出した源泉からのお湯
【p.199】
レジオネラ菌の問題が起こってから
複数の人が入る共同浴場には塩素などで殺菌するように指導があったものの
銭湯として共同浴場を使っている地方では
都会ほどの人数が利用していない事情もあり
源泉をかけ流ししただけで新鮮な湯船を保っている
(塩素消毒無しでもまったく事故は起きていない)
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例/鹿児島県の指宿温泉、成川温泉、徳光温泉、開門温泉など
【p.208】
全国に温泉宿は約1万2000軒もある
その中から、どこを選ぶかが旅行が成功するかどうかの分かれ目…
温泉には体を洗いに行くのではない
こころを洗いに行くのだ、、、
宿で満足した時間を過ごせなければ、何のために旅に出たのか分からなくなる
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お湯が個性的な宿(例)
・奈良田温泉「白根館」/山梨・身延駅からバスで1時間半(成分総量3978㎎)
・不動湯温泉/福島市土湯温泉から山道を4km…1つの宿に3種(色)の源泉
広大な庭の癒しの宿(例)
・船原温泉「山あいの宿うえだ」/修善寺駅から西海岸(土肥経由)行きバス
敷地2000坪という広大な敷地に7部屋だけのこぢんまりした日本宿
伊豆の温泉の中では珍しく「飲泉可」
肌にやわらかい湯と自慢の会席料理(例)
・草津温泉「極楽館」/もともとはレストラン、自家源泉(新鮮なお湯のまま)
絶品のビーフシチュー、湯畑に近いロケーション
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心の満足を求める温泉の旅・・・
値段は安くても、良いお湯を提供してくれて
美味しい食事を出してくれる宿を求めて旅をする。。。
【p.232】
小池静一氏が選ぶ温泉宿ベスト3
・蔦温泉「蔦(つた)温泉旅館」/青森県八甲田奥入瀬渓流近くの1軒宿
大町柱月ゆかりの宿、浴室に青森の木材
湯船足元の板間から湧出
・法師温泉「長寿館」/群馬県(新潟県境「三国峠」近く)、標高800m
静寂な森の中で湯煙…江戸時代の旅籠のような建物
玉石敷きの湯船足元から湧出
・岩井温泉「岩井屋」/鳥取県(兵庫県境近く)
長寿の湯…竹組みの湯船の底から湧出
(別の湧出口は飲泉可)
湯かむり…お湯を柄杓で頭から何倍もかけ流す風習