Primus Forest Family Tent (2) |  キャンプ用品・資料倉庫からのつぶやき

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   ここではキャンプ道具という枠で投稿するつもりですが、脱線話もお許しください。(^^)
仕事部屋、兼倉庫からのつぶやきです。

以前、Iwatani-PrimusのForest Family Tent IP-FD-1を記事にしています。

昨冬、縁あって二張り目を入手しました。

出来れば95年製ではなければいいなぁと思っていたのですがタグを確認すると一張り目と同じ95年製でした。

JW-95-IWA-0130のIWAはIWATANI-PRIMUSを指していますね。

 

参照

Primus Forest Family Tent IP-FD-1

 

 

このIP-PDF-1は設営に際してちょっとしんどい部類のテントです。

設営しにくい行程が3箇所ほどあり、設営前にちょっと憂鬱になるのですが、前回の記事にも書いた通り、設営を終えるとすべてが報われた気になるテントです。

 

 

 

インナーテントは高さがあるジオデシック型で、中央にプラスチック型のハブを配しそこから細めのジュラルミンポール4本(5本繋ぎ×4)でテントを立ち上げます。

 

 

ハブと4本のポールはすべてゴムで繋がっておりそれぞれ4箇所スリーブを通しているのでポールとインナーを別々に仕舞ってしまうと設営の際、ひとつに繋がったポールを4箇所のスリーブに通すことから始めなければならないので、スリーブに通した状態でポールを畳みそのままインナーテントを畳むという仕舞うときから次回の設営のための準備を整えておかなければならないちょっとやっかいなテントです。

また立ち上げに際して2本のクロスポールで立ち上げるよりポールにストレスがかかりにくいのですが、その分プラスチックのハブにストレスがかかるので立ち上げに注意が必要な点は変わりがありません。

立ち上げを楽にするためにちょっと多くの手順とコツが必要になるのはよくあることです。

 

 

このプラスチックのハブにはSPORTIVA(パテント保有会社)とあり、過去にこれと同じプラスチックハブをMcKINLEYのBig Dome Tent MD-003Jで見ています。このMD-003J設営で過去にこのプラスチッックハブを破損させてしまった経験があることをMD-003Jの記事で記述しておりますが、破損させた原因はハブに浅く差し込んだまま立ち上げてしまったことではないかと思っているので特にこのようなハブを使うテントの立ち上げでは注意している点です。

 

参照

McKINLEY Big Dome Tent MD-003J

 

 

さて4本足で立ち上げるとさらに2本のポールを足すことで強固でかつインナー全体にきれいにテンションがかかりインナーテントの立ち上げは終了です。この4本で立ち上げるまでが最も風の影響を受けやすくポールを破損させやすい状態なので、本来であればこれで設営の山場は越えるはずなのですが、IP-PDF-1はまだ山場を越えていません。

 

 

様々なテントを設営してみて感じたことはフライをセットしやすいかどうかはフライポールを使っている場合、先にフライにポールをセットしてからインナーに被せるよりは,インナーに被せてからセット出来る方が楽だということです。

IP-PDF-1はフライポールを十字にセットする仕様のためジュラルミンとはいえ、十字にセットしたポールと大きな幕体の重量はけっこうなもので、これを2mの高さのインナーに被せるのはなかなか難儀な仕事です。少しでも風が強いと十字のフライポールは凧と化し煽られる原因となります。

 

フライを被せたことで大きな山場は過ぎましたが、最後にもう一つ難儀な行程が残っています。前室ポールのセットなのですがフライポールの内側にフライポール用のスリーブがあり、それに通すことになります。

このスリーブが長く、今回はまだマシだったのですが、前回の幕体は加水分解で少しベタついていたため、ポールの滑りが悪く通すのが大変でした。ポールを最初にセットするとまだ楽だとは思うのですが、十字にポールをセットしただけでも大変なのにさらに重くする気になれないので私は後からセットしています。

さてどちらがいいのでしょうかねぇ?

 

長々とつまらない話におつき合いいただきありがとうございます。やっとここまでの苦労が報われる瞬間がやってきます。

それはフライをセットし、5箇所ペグダウンしたときです。

形を整えなくても見事に均一にテンションがかかった幕体の立ち姿を見るとやはりジオデシック型のテントってすばらしいなぁと思います。張り綱をペグダウンしない状態でここまでテンションがかかるんですからね!

また4方向全てが開放できるので,今流行のベンチレーターがなくとも十分に換気、通気出来ます。

水色に黄色という一見奇抜な色合いではありますが、スウェーデンの国旗色ですから現在でもなかなか小洒落た色合いで通用するのではないでしょうか?

 

 

設営が面倒なテントですが、四半世紀過ぎても尚、満足感を味わえる・・・・そんなテントの一つだと思います。