「皮膚筋炎」と付き合う ① | ~Crossover Conversation~

~Crossover Conversation~

『クロスオーバー・カンバセーション』~This blog is edited by Sahara.

前回、会社を辞めるという話を書きましたが、そのとおりに先日5/15で退職となりました。

ちょうど2年前に「皮膚筋炎」という難病を患い、その後順調に回復すれば普通の体に戻れるだろうと思っていました。しかし実際は以前のような体力に戻すのは難しく、今の仕事をこのまま同じように続けていくのは体への負担と仕事への負担どちらも影響を及ぼしてしまうだろうと思い始めました。そこでまずは体を最優先に、しかもこの先会社に通えなくなっても在宅で続けられる仕事につければと考えたからでした。

正直、身体的にはかなりしんどくなってた。

全く動けないとか、急激な発作があるとかではないが、やはり疲れやすさとか力が入らないとか、こわばりとか炎症とか・・・そんな地味だけど辛いところに、さらに仕事でのストレスが重なってくると、本当に心身ともに疲弊してしまうというか・・・まぁそんなこんなで退職を決めました。

 

さて、晴れて無職となり少し時間ができたので、この機会に自分が患った「皮膚筋炎」という病について、同じ病に悩んでいる人や、周りにそういう家族・知り合いがいるという方々にも、少しでも理解を深めてもらえればと思い、自分の場合の症状や経緯、そして今思っていることを書いてみようかと思います。

(なので少し長くなるかも・・・)

 

【最初の兆候と症状】

この病気になり始めた頃の兆候や、初めて入院した当時の具体的な症状などについては、2年前にも一度書いてるのでそちらを見てもらえばいいかと思います。

この記事の中でも書いていましたが、初めは皮膚の症状が顕著だったので肌荒れとかアトピーとか、普通に皮膚の病気だと思っていました。そのうち首周りの凝りや足腰のだるさみたいなものを感じ始めるようになったのですが、仕事がら運動不足気味だったり年相応に体にもガタが来始めたかな?ぐらいに思っていました。

しかし決定的におかしいと思ったのが、この記事の「(その3)筋力の低下」というところに書いた2つの出来事でした。

 

【急激に症状悪化~そして即入院】

その日は午前中屋外で消防団の活動があり、それが終わったら午後から会社で残してきた仕事をこなす予定でした。しかし午前の予定を終えた時点から立っているのも辛いほどの疲労感が高まってきて、午後は仕事を取りやめベッドで休むことにしました。しかしその後、深夜には38.3度の高熱、翌朝はベッドから起き上がることも出来なくなり、家族の手を借りてかかりつけの病院へ。当時はまだ新型コロナが流行っていた時期だったので車に乗ったままで検温やコロナの検査、血液の採取を行ったらしいのですが、すでにだいぶ弱っていたのか今はその時の記憶が飛んでしまっています。その後通っていた皮膚科のある県立病院へ場所を移し一旦入院。そこで受けた検査で初めて「ある病気」が疑われたことでさらに大学病院での検査を促され翌日には転院。ちょうど大型連休直前で検査予定を先送りにできなかったこともあり、その日のうちに救急患者さながらに数々の検査を受け、まず連休中の入院生活が確定しました。

 

【その後7週間の入院生活】

検査の結果、告げられた病名は「皮膚筋炎」。膠原病の一種でいわゆる自己免疫性疾患と呼ばれ、免疫が異常を起こし自分自身の組織(細胞)が破壊されてしまうというもの。「多発性筋炎」ともいい、体を動かす筋肉(骨格筋)が破壊されるため全身に力が入らなくなったり、痛みや炎症を起こすなどが主な症状。それにさらに皮膚症状も加わると「皮膚筋炎」と呼ばれるらしい。またこの病気になった場合、間質性肺炎や内臓系のガンを併発する可能性が非常に高くなり、細心の注意が必要とのこと。

病気の内容についてはとてもここでは書き切れないので、もっと詳しく知りたい方は調べてみてください。

入院中の主な治療は薬事療法でステロイドを投与し炎症を抑えたり、ステロイドの使用量や期間を減らしていくために免疫抑制剤なども併用して症状の回復を試みました。炎症や痛みが落ち着きベッドから起き上がれるようになったら少しずつ病棟内を散歩したり、体を動かすリハビリを受けました。そのほか入院中の悩みなどについては先ほど挙げた当時の記事の後半でも書いているのでそちらも見てもらえればと思います。入院当初はステロイド投与の最大量と言われる60mg/日から始まり、まずは1カ月ほどで徐々に減らしていく予定でしたが、最終的に7週間かけて半分の30mg/日まで減らしたところでの退院となりました。この入院中に、筋肉が落ちたせいか体重が15kgほど落ちました。

 

今回だいぶ長くなってしまったので、退院後~現在までの経過などについては次回に持ち越したいと思います。