もう一生読むまいと本を閉じたが(Apr. 21, 2024) | 微睡のブログ〜八ヶ岳南麓から〜

微睡のブログ〜八ヶ岳南麓から〜

八ヶ岳南麓、北杜市長坂町小荒間に在住。ときどき仕事をしながら、読書、音楽鑑賞、カメラ撮影、オートバイツーリングなどの趣味を楽しんでいます。

4月21日(日)

 7時5分起床。曇り。気温14度。体重73.9キロ。

 昨日でひまわりの種は尽きた。代わりにオートミールをリストランテ・トリノ(野鳥の餌台)に入れておいたが、ヒヨドリが1話啄んでいたが、他の野鳥たちは姿を見せなくなった。朝食を食べながら野鳥たちの食事風景を見るのは楽しみだったが、シーズンオフの観光地のように寂しくなった。もちろん、鳥たちがいなくなったわけではないのだが······。

 

 

 家の前のヤマザクラが満開になった。ヤマザクラは清楚で好い。タラが2本枯れてしまい今年はタラの芽の天ぷらは食べられないかなと思っていたが、K子がいうには、別にタラの木があり芽が出てきたという。

 

 

 涼しかったがウッドデッキでギボン『ローマ帝国衰亡史』を読む。蛮族の侵寇に次いでキリスト教の台頭。高校時代、文明史家トインビーを読んだら、すべての文明は内と外からの脅威にあって衰亡するとあったが、トインビーもギボンから学んだにちがいない。ところで、ある時期からトインビーが流行らなくなったように思うのだがどうしたのだろう。

 

 

 午後は寺田寅彦を読み、来月の文学講座第52回のチラシ作成に着手する。しかし、よい案も浮かばず、来月読む予定の武者小路実篤『愛と死』を拾い読みしながら、宣伝文句に使えそうな文章を探す。そのうち、先日長坂図書館で借りてきた旺文社文庫『友情・愛と死』には「小さき世界」という短編が収録されていたので読むことにした。

 

 

 なんだこれは!? といような小説だ。若い頃、武者小路実篤の何かを読んで、あまりの能天気ぶりに辟易として、もう一生読むもんかと本を閉じたが――それからだいぶ経ってから『友情』などを読み武者小路実篤が優れた作家であることに遅まきながら気づいたのだが――非技巧的な、読んでいて気恥ずかしくなるほどのあまりにストレートな書き振りに、今度はただただ感嘆するばかりだった。