9時の気温5.5度。このところ毎日少しずつ気温が下がっている。
K子のワクチン副作用はまだ続いている。ぼくはお陰様で元気である。
『井伏鱒二自選全集 第四回』は2篇で読み終わるので午前中読む。「肇さんのこと」と「兼行寺の池」。後者は空想の賜物らしいが、新潟の山村の風俗、法事の様子をまるで実際に見たかのように書いている。文豪の名に恥じない。
昼食後、K子が観ようというにで『刑事フォイル』を観る。反ユダヤ主義の団体が登場。ドイツ軍がベルギーを陥落させた勢いに恐れをなし、イギリスも早晩占領されるのではと信じ込む人々。殺人は私怨であっても、戦争がドラマに深い陰影をあたえている。
全粒粉入りの食パンを買いに小淵沢のセルクルへ。ケルンでガテマラ700グラム。道の駅白州で黒胡麻、きな粉、つぶあんのあんころ餅を買う。八ヶ岳文化村のぼくの文庫に立ち寄り、『井伏鱒二自選全集第四巻』を返し第五巻を持ち帰る。大判のJames Joyce: A to Zも。
帰宅後井伏鱒二の「掛持ち」を読む。2つの温泉で番頭の掛持ちをしている男の話。一方では侮られ、もう一方では重きをおかれる。これまた面白い。
夕食を食べながら『刑事フォイル』3本目を観る。養親的兵役拒否の審査に不正があり、それが事件の引き金になる。前話ではWhite Featherというホテルが事件の舞台になっていたが、white featherは「臆病者」もしくは「良心的兵役拒否」という意味らしい。「ひどい時代だ」という言葉が出る。イタリアが参戦。さらにひどい時代になるだろう。理不尽なことが罷り通ることになる。フォイルよ、正義を貫け!