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89歳の車中泊撮影記~風景写真に魅せられて~

風景写真に魅せられた後期高齢者が、時には車中泊を織り交ぜながら撮影を楽しむ様子です。
                       
                       








                        

黄と赤

 

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 いつの間にか今年も晩秋になってしまったのう。

 

 晩秋どころか、明日にはもう師走じゃわい。

 

 この時季になると毎年のようにそわそわして撮影したくなる「気になる木」があるのじゃよ。

 

  ワシの住処の近くには手軽に行けるダム湖があるのじゃが、その河川敷に一本の銀杏の木があってのう。その木がすなわち「気になる木」というわけじゃ。

 

 この時季になるとその銀杏の落葉が始まるのじゃが、わしゃ銀杏の大きな枝いっぱいにくっついている大量の葉っぱが一気に舞い散る一瞬をモノにしたいのじゃよ。

 

 じゃからこの時季になると知らぬ間に?ダム湖へと車を走らせてしまうのじゃわい😅

 

 

 

 実は10日ほど前に一度覗いては来たのじゃが、まだ葉っぱは青々としていたのじゃ。ダウンダウン

(約10日前・対岸から撮影)

 

 

こんな状態ではとてもまだ落葉しそうにもないからのう。その日はそのままUターンしてしまったのじゃ。

 

 

 

それから約10日が経った今日…。

 

 

さてどんな具合じゃろうか。

 

と、対岸から眺めてみると…

 

ほう。

まんざらでもないのう。

 

残り柿の向こうの銀杏が大分黄色く色づいているようじゃ。

 

それではちょいと河川敷まで行ってみるとするか。

 

 

 

 

 

 と、その時……

 轟音とともに一台のモーターボートがやって来た。

 

 

 

 

 

 ボートは目の前で見事なU字形の航跡を描きながら引き返して行ったわい。

 

 これこそ文字通りのUターンというヤツじゃのう。

 

 

 

 

 

走り去った後は航跡がゆらりゆらりと岸辺に打ち寄せるだけ。

 

ボートなぞ撮りに来たわけではないのじゃが、航跡が見事じゃったからついつい撮ってしまったわい。

 

 

 

 

 

 

さて。お目当ての銀杏の傍までやって来た。

 

ここから見る風景は皆の衆も今までに何度も飽きるほど見せられてうんざりされているかも知れぬがのう。

 

しかしちょうどこの位置に銀杏の木があるのじゃよ。どうか我慢してご覧くだされや。

 

 

 

 

 

この木を横から眺めるとこんな具合じゃがのう。

 

ここに三脚を立てて落葉が舞い散るのをしばらく待ってみたのじゃよ。

 

今か今かとレリーズを握りしめて待つこと暫し。

 

 しかし待てど暮らせど散る気配などさらさらないのじゃわい。

 

 

 

 

 

 時々、何の予告もなくはらりと一枚。

 

 

 

 

 

しばらくするとまたはらり。

 

 

 

 

 

 忘れたころにはらり、はらり。

 

 

 

 

 

わしゃもっと大量に一気にドサッと落ちて来る様子を撮りたかったのじゃがのう。

 

駄目じゃ。今日はもう諦めるよりしかたがないわい。

 

 

 

 

 

 まだこんなに大量の葉っぱが残っているのにのう。

 

 かと言って、ここで一日中待ち構えているわけにもいかぬわい。

 

 

 

 

 

上を見上げるとこんな具合じゃ。

 

 

 

 

 

仕方がない。枝に残っている葉っぱでも撮っておくか。

 

 

 

 

 

 これならいくらでも撮影できるわい。

 

 

 

 

 

 周辺には今を盛りの紅葉もある。

 

 今日のところは黄色はあきらめて、赤色へ切り替えるとしようわい。

 

 


 

 

紅葉のバックは銀杏の黄でコーディネート。

 

 

 

 

 


岸辺のススキが秋風になびく。

 

 

 

 

 

 紅葉に彩を添える散銀杏。

 

 

 

 

 

 またもやモーターボートがやって来た。

 

 

 

 

 

黄葉色と紅葉色のリフレクション。

 

 

 

 

 

 そしてまた見事なUターンの航跡を描いて去って行った。

 

 ここは確かにボート場ではあるのじゃが、わしゃ今までここは手漕ぎボート限定だと思っていたのじゃ。

 

 モーターボートは初めて見たわい。

 

 

 

 

 

 対岸でも所々で紅葉は進んでいるようじゃが…

 

 

 

 

 

 もう目ぼしいものは何もなさそうじゃ。

 

 しかしこれで終わってしまうのも何だか物足ぬのう。

 

 せっかくじゃからここからさらに2、30分の場所にあるお寺の傍の蓮池にでも行ってみるか。

 

 あそこもこれまで散々登場した撮影ポイントじゃから、皆の衆には「またか」とあきれられてしまうかもしれぬが、まあ卒寿を過ぎた超老人のやることじゃ。どうか大目に見てくだされや。

 

 それでは出発、進行じゃ~ぃ。

 

 

 

つづく

 

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