前回のつづき
寝ぼけ眼で皆既月食を
無断転用禁止
深夜にふと目覚めた。
ダム湖での満月の撮影が不調に終わった(前回投稿済み)その日の深夜のことじゃ。
歳を取ると夜中に何度も目が覚める癖がついてしまってのう。
一旦目覚めるとなかなか寝付かれなくて、ふと枕元のスマホを覗いてみたのじゃわい。
するとあるブロ友さんから「只今、月食観察中」のコメントが入っていたのじゃよ。
しかしワシは月だけを単独で撮影することにはあまり興味がなくてのう。
月がポツンと漆黒の中に居座っている写真は、天文学者や天体に興味のある衆にお任せしておけばよいと思っていたのじゃ。
しかし…。
目覚めたベッドに横たわりながら思ったのじゃよ。
今、外へ出て夜空を仰げば、何年に1度しか見られぬ天体ショーが繰り広げられている真っ最中じゃ。
そう思ったら途端にむくむくとカメラ魂が頭をもたげてきてしまってのう。
しかも次に皆既月食が見られるのは3年後だというではないかえ。
(何かに次回の月食は3年後となっていたのでそれを鵜吞みにして記したのじゃが、よくよく調べたら来年3月にはまた見られるというのじゃよ。慌てて訂正させていただきまするわい。それでは来年までは元気でいなければのう。)
こんなに歳を重ねてしまった今となっては3年も先のことなどはどうなるか知れたものではないわのう。
そう思うとますます眠られなくなって、やがてモゾモゾと起き上がり、寝間着のまま庭へ降りて行ってしまったのじゃわい。
夜空を見上げると、なるほど赤銅色のお月さまが雲一つない天空に輝いてござる。
先ほどダム湖へ行った夕暮れのころは一面の曇り空じゃったというのに、今は見事に晴れ渡っているわい。
ブロ友さんのコメントに触発されて、ワシが撮った最初のこの画像は午前2時34分じゃ。
もうこのころにはほとんど皆既月食に近くなっていたわい。
しかし何度も言うようじゃが、ワシは月単独の撮影に格別興味があるわけではなくてのう。
あくまでも「月のある風景」を撮りたいのじゃよ。
そこで月のほかに何か添え物がないものかと、周りをキョロキョロ見渡してみたのじゃが、こんな住宅街の一隅では絵(写真)になるようなものは何もない。
仕方がないからワシの庭にあるもので何とか間に合わせることにしたのじゃわい。
先ずはモクレン越しのお月さま。
次には栗の木を入れ込んだりして。
左のぼんやり写っているのは葉っぱの一部じゃ。
時々はお月さまを主役にしなければ可哀想じゃわい。
いくら月だけの写真はイヤじゃといっても今夜は皆既月食で特別な月じゃからのう。
今度は栗の樹にピントを合わせ、お月さまはぼかしてやったわい。
こんな住宅地でもお星さまが見える。
もっともここは田舎の住宅地じゃから、大都会のように明るくないからのう。
ちょいとでも変化を持たせようと縦位置でもパチリ。
半ボケ頭をひねりつつ、ああでもないこうでもないと四苦八苦じゃ。
これぐらいが皆既月食のMAXかのう。
まあるいお月さまとまあるい庭園灯が共演じゃ。
お月さまにピントを合わせ、庭園灯はぼかして。
もうちょいとズームアップじゃ。
今度は庭園灯にピント合わせ。
徐々に左上の方から明るくなってきたようじゃのう。
栗の樹の枝分かれ部分から覗き見。
西の空へ沈んで行くうちに雲が出てきてしまったわい。
雲に入ったり出たりを繰り返すお月さま。
何だか先程より色合いが変わって来たのう。
ちょいと不気味な色合いじゃ。
むむむ?
暗雲に遮られてしまったわい。
最期は庭の杉垣根の彼方へ沈んで行って見えなくなってしまったのじゃ。
時に午前4時27分。
元の満月に戻らぬうちに撮影不能となってしまったわい。
こりゃお粗末な結末になってしまったのう😫
2時間ばかり暗闇の庭でヨタヨタ歩き回っていたのじゃが、お月さまがお隠れになって緊張がほぐれたのか、途端に眠い眠い。
では安らぎの一杯でもひっかけて、もうひと眠りしようかのう😅
おしまい
無断転用禁止





















