前回のつづき
さらば”幻の道‟
無断転用禁止
渇水により琵琶湖に出現した”幻の道‟のその後の様子を見届けようと、前日の昼ごろから出かけて行ったのじゃがのう。
何のことはない。結果は前回でご覧の通りじゃったわい。
もうそのまま帰ってもよかったのじゃが、年寄りの夜間運転を避けるために湖畔の駐車場で車中泊を決め込んだのじゃよ。（前回まで）
そしてその翌未明じゃ。
目覚めて東の空に目をやると、曇りの予報通り黒雲が覆い尽くしていた。
昨日のポイントへ行ってみたのじゃが、こちらもどんより曇り空。
この辺り一帯は夕日の撮影ポイントでのう。
そんな所で朝の撮影などは無駄じゃと知りつつも、どうしても覗かずにはいられぬこのワシなのじゃよ。
幻の道の方向を眺めても同じような空模様。
朝陽や夕日が射し込むと、ちょいとは面白い光景になるかも知れぬが、ここはあいにくの南向きでしかもこんな曇り空とあってはあまり期待できぬわのう。
仕方がない。また枯蓮でも撮って早々に帰るとしようわい。
しかし今朝は昨日からの強風がぴたりと止んでいて、枯蓮のリフレクションもなかなかよい具合じゃ。
振り返って東側を眺めると朝焼けが始まっている。
南側もほんのちょいとだけ色づいて朝陽のご利益に与かっているわい。
朝の食糧物色中。
日の出間近になって、ほんのり朝焼けらしくなっては来たわい。
湖面にもちょいとだけ朝焼けのリフレクション。
画面上部のラインは”幻の道‟。
なぜか枯蓮に魅了されてのう。
蓮の撮影は誰もが花を狙うというのに、わしゃ枯蓮の方が多いぐらいじゃ。
湖面で揺らめく波のラインと枯蓮の対比が面白いわい。
強風が収まってくれたおかげで、面白い幾何学模様が出来たわい。
幻の道は途切れたままじゃ。
これから降水量が増えて水位がもっと上がれば、道の全部が湖の中に消えて行くのじゃろうのう。
次に現れるのはいつのことやら。
わしはもうこれが見納めになるじゃろうけどのう…多分😫
徐々に雲が取れてきたようじゃが、こんな遅い時間になってからでは何ともならぬわのう。
そろそろ退散するときが来たようじゃ。
帰りがけに立ち寄った湖畔の道の駅には、真っ赤な椿が待っていたわい。
ここで一休みした後でゆっくり帰宅の途に就くとしようかのう。
ところで前回でも述べた通り、今までワシの撮影ポイントとしていた所がこの数年間で次々と失われてしまったために、ちょいとしょげているのじゃよ。
いくら半ボケ頭をひねっても撮りたい場所が思い浮かばぬしのう。
しかし季節が進めばまた写欲が湧くようなポイントが見つかるかも知れぬ。
その時はまた張り切って更新しますからのう。
ぜひとも覗きにおいでくだされや。
それでは皆の衆、どうかご機嫌よろしゅうのう。
またのお目もじを楽しみにしていますぞえ。
おしまい
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