前回のつづき
幻の道遠望
無断転用禁止
初めて訪問してくだされた衆もお出でになると思うので、同じ話を何度も繰り返させていただきまするがどうかお許しくだされや。
また、これは昨年12月中旬時点での話で、リアルタイムで記しているわけではないからそのつもりでご覧くだされるとありがたいわい。
滋賀県・琵琶湖ではこの数ヶ月間の雨不足の影響で水位が下がったために、湖底の一部が露出しているとの報道があってのう。
琵琶湖の湖北地域には奥の州(オクノスまたはオコノス)と呼ばれる大きな中州があるのじゃが、水不足のために奥の州と湖岸との間に普段では見られぬ「幻の道」が湖底に現れて、そこを歩いて渡れるというのじゃよ(昨年12月25日投稿)。
老い先短いワシにはもう二度と見ることが出来ぬかもしれぬ「幻の道」をこの足で渡ってみたいと、花はす公園の撮影を終えた後、立ち寄ってみたのじゃ。
先日、越前海岸へ行く途中にもここへ立ち寄ってみたのじゃが、その時は観光客やカメラマンで駐車場が満杯状態になっていたからのう。
その日はあきらめて越前海岸へ行ってしまったのじゃよ。
そこで今日は日中から夕暮れにかけての喧騒が終わるのを待ってみようと思ってのう。
この辺り一帯は元々夕日の撮影ポイントで有名な所じゃから日中から夕方にかけては人出も多いのじゃ。
それがさらに「幻の道」が評判になったためによけいに賑わうことになってしまったのじゃろうのう。
そこでわしゃとりあえず「幻の道」は後回しにして、駐車場が空く日没時間前後まで近所のハスの群生地で待機することにしたのじゃ。
こちらの浮島も周りの地面が露出してしまっているわい。
やはり水不足なのじゃのう。
去年(2023年)の4月に撮影した同じ浮島と比べてみるとよく分かるわい。
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2023年4月撮影
ここにもこんな中洲が。
遠くの方もライン状に露出した部分があるようじゃ。
浅瀬になったところは水鳥たちの格好の休息場になっている。
この浮島の周りも地面が露出しているわい。
左方に目をやると、噂の「幻の道」を渡る人影が。
画面左が湖岸、右方が奥の州の方向じゃ。
大分黄昏て来たわい。
そろそろ日没じゃ。「幻の道」の傍の駐車場にも空きが出来るころじゃろう。
鳥たちはねぐらへお帰りのようじゃが…
しかしわしはねぐらへ行く前にひと仕事あるのじゃ。
「幻の道」近くの駐車場へ行ってみると、予想通り大分空きが出来ていたわい。
早速車を停めて、まずは堤防の上からのぞいてみた。
ほほう!
これが「幻の道」というヤツか。
なるほど、あの中州(奥の州)までつながっているわい。
フランスの修道院・モンサンミッシェルのようじゃと評判らしいが、言われて見ればそんな光景に見えなくもないわい。![]()
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netより
通常の水位より70センチ前後低くなったらしい。
70センチ下がっただけでこんな道ができるのじゃから、もともと水深は浅かったのじゃろうのう。
寡聞にしてワシは知らずにいたのじゃが、こんな現象は過去にも何度かあったらしいのじゃよ。
さて、そろそろあの道を渡ってみるか。
…と思ったのじゃが
こんな日暮れになってからではちょいと心細くなってきたわい。
暗くなってからあんな無人の中州へ行くなんぞ、ちょいと気味が悪いのう。
こりゃ明日の朝まで待って、明るくなってからの方が無難かもしれぬわい。
今日は眺めるだけで我慢するとしようか。
とりあえず今日は店じまいじゃ。
改めて明日の朝早く、ここの駐車場が空いているうちに乗り入れることにして、今夜はいつもの”定宿゛で車中泊を決め込むことにしようわい。
それでは明日を楽しみに、今夜はこれでオサラバさせていただきまするぞえ。
つづく
無断転用禁止



















