水辺の冬模様 その1
数日前の朝ー。
目を覚ましてカーテンを開けると外は雪じゃ。
…となるとカメラマニアの血が騒ぐわい。冬は雪景色に限るからのう。
そこでふと思いついたのが、滋賀県は琵琶湖の東岸に位置する西の湖じゃ。
西の湖へは年に1、2度行くのじゃが、雪景色は見たことがないからのう。
湖上にうっそうと茂る葦に雪が降り積もる光景を一度は撮影してみたいと思っていたのじゃよ。
早速、雪の中を出かけて行ったわい。
ところが高速道路を走っているうちに雪はミゾレになり、雨になり、とうとう曇りになってしまったのじゃ。辺りは雪のカケラもなくなってしまったわい。
しかし今さら引き返すわけにはいかないのじゃ。老人が何時間もかけてやって来たのじゃからのう。
湖も間近になったころ、遠くの方にちょいとフォトジェニックな並木があるのに気がついたのじゃ。
途端に撮影意欲が湧いてのう。脇道へ逸れてその立ち木へ向かったわい。
近づいてみるとかなり大きな沼があり、その向こうに目的の立ち木があった。
傍へ行ってみて気がついたのじゃが、そこから立ち木を撮影しようと思うと、遠くの市街地がモロに写ってしまうのじゃ。
わしゃ出来るだけ人工物は避ける方針じゃからのう。立ち木を撮影するのはあきらめたわい。
その代わり沼に映る立ち木の影に絞って撮影してみたのじゃ。
そんなわけで、沼に映る影ばかりで、何の物語性もない画像の羅列じゃが、我慢をして見てくだされや。
氷結しているところもあるわい。
氷の縁にカモが行儀よく並んでいるのじゃが…。
人間の気配がすると、一斉に逃げ出す。
そんなに慌てて逃げなくてもいいのにのう。
何も獲って喰おうとしているわけではないぞえ。わしゃ写真を撮りたいだけじゃ。
さてと…。
いつまでもここで道草を喰っていては、肝心の西の湖でのロケハンが出来なくなってしまうわい。
ぼつぼつ引き上げるとするか。ここは明日の帰りの途中でまた寄って見るわい。
それでは西の湖へ出発じゃ![]()
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オマケ
池の傍の木の根元にこんなものがあるのじゃ。
こりゃあどういう現象なんじゃろう。どなたか教えてくださらんかのう。
つづく
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