琵琶湖東岸の夕景と朝景
池の水鳥と散紅葉を撮り終えたわしゃあ、その足で真っすぐ琵琶湖東岸へ駆けつけたわい。
お天道様はまだ高いが、既に辺りは黄昏色じゃ。
お天道様は大分西へ傾いてきた。
あれれ!?![]()
急に黒雲が湧いてきたじゃないかい!
さっきまでいい天気じゃったのにのう。
これからクライマックスを迎えるという時になって、何たることじゃ![]()
黒い雲の上から光芒だけが見える。
それでも一瞬だけ雲の切れ目からお顔をのぞかせてくだされたわい。
しかし周りは黒雲だらけじゃ。
これじゃあ夕焼け雲にはならないし、湖面も紅色にならぬわい。
何じゃい。面白くないのう![]()
終わりじゃ。つまらない夕景じゃったのう。
しかしこれも自然のなせる業じゃ。あきらめるより仕方がないわい。
さてと…。
これで西岸の朝景も、東岸の夕景も撮り終わったのじゃから、実はもういい加減に帰りたいのじゃ。
しかし周りはもう真っ暗闇じゃわい。
夜道の運転は年寄りには危険じゃからのう。
ここでもう一泊車中泊をして、朝になったら早々に帰るとするわい。
…というわけで付近の道の駅で琵琶湖特産の小鮎のてんぷら🐟を買い込み、これを肴にこの旅の最後の晩餐
を楽しんだというわけじゃ。
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さて翌朝になった。
朝起きてみると東の空は曇り。
その雲の真ん中に穴が開いていて朝日が差し込んでいた。
東岸からの朝景はあまり面白くない。このまま帰るとするか。
ーなどと思いながらも、ついついまた「現場」を覗いてしまう自分がいるのじゃよ。
昨日の場所へ行ってみると西側は晴れている。しかしカメラマンは一人もいない。
当り前じゃわいのう。東岸は夕日、西岸は朝日と相場は決まっているわい。
今朝は白鳥が来ているのう。奥の方にはうっすらと雪山も見えるわい。
浮島の左側に見えるのは琵琶湖でよくお目に掛かる魞(エリ)漁の仕掛けじゃな。
ふむふむ。
朝の風景もまんざら捨てたものでもないわい。
ひとしきり撮ったところでそろそろ引き揚げじゃ。
途中で昼寝でもして疲れを癒して行こうわい。
何しろ‟動くホテル”じゃからどこででも足を延ばして大の字じゃ。
それでは皆の衆、今回はこれでオサラバじゃぞえ。またのう![]()
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完
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