よせばいいのに | 89歳の車中泊撮影記~風景写真に魅せられて~

89歳の車中泊撮影記~風景写真に魅せられて~

風景写真に魅せられた後期高齢者が、時には車中泊を織り交ぜながら撮影を楽しむ様子です。
                       
                       








                        

よせばいいのに

 

 盆休み中は混み合うだろうから、撮影には行かないと決め込んでいたワシだったのじゃが…

 

 「このご時世だから、多分、人出は少ないんじゃないの?」

 

 という声がいずこからともなく聞こえてきたんじゃよ。

 

 「それもそうかいのう」

 

 と、元々行きたくて仕方がなかったものじゃから、その声に後押しされるように早速出掛けてしまったんじゃわい。

 

 行先は、わしの住処から1時間半ばかり先の高原じゃ。

 

 この高原には夏になるとハンゴウソウという黄色い花が咲くんじゃよ。

 

 田んぼのあぜ道などにも咲いている、ごくありきたりの花じゃがのう。

 

 これが群生しているとなかなか見応えがあるんじゃ。

 

 

 しかし目的地に近づくにつれて嫌な予感がしてきたわい。

 

 行き交う車の数がだんだん増えてきたからのう。

 

 案の定、到着してみると・・・

 この車の数はどうじゃビックリマーク

 

 普段は数台しか停まっていない駐車場が満タン状態じゃないかえ。

 

 ここばかりじゃないぞえ。高原内にある数か所の駐車場が、見たこともないような数の車で埋まっているんじゃよ。

 

 多分、市街地の3密を避けて、「ここなら大丈夫じゃろう」と誰もが山へ山へと出かけるもんじゃから、かえってここが密になってしまったのじゃろうのう。

 

 

 わしゃあこの時点で、車中泊をする気持ちはすっかり失せてしまったわい。

 

 

  しかしせっかく来たんじゃ。ちょいと一回りしてみようかのう。

 

 

 

 

 

 

 つまらんのう。

 

 

 最後に今日の撮影の目的地だった黄色い花の咲く草原へやって来た。

 

 大した写真は撮れないのう。

 

 

 実を言うと、わしゃあ本当はこの位置ダウンから撮影したかったのじゃ。

 けれどもこの位置は数年前からご覧のように電柵が張り巡らされてしまっているんじゃよ。

 

 基本的には人工物は画面に入れないことを信条としているワシにとっては、誠に具合の悪いことになってしまったのじゃ。

 

 おまけに最近は地面まで掘り起こされてしまっていて、一言で言えばどこにでも見られる畑のような状況じゃ。

 

 

 しかし以前はこんな景色が広がっていたのじゃよ。

 

 

 

 

 

 

 

  なんだか「思い出写真」の続編のようになってしまったが、もうこんな景色は二度と見られないと思うと寂しいわい。

 

 来年からはこの季節にここへ来ることはもうないじゃろうのう。

 

 またワシの大切な撮影ポイントが一つ減ってしまったわい。

 

 

 あれやこれや考えるとやっぱり今日は来ない方がよかったかのう。

 

 天の声に耳を貸すべきじゃあなかったわいショボーン

 

 しかしただ一つだけ収穫があったぞえ。

 

 それは避暑が出来たことじゃよ。

  午後1時半の時点で22℃じゃからのう。

 

 下界じゃあ40℃の大台に達するとか何とか言って騒いでいる時に、この気温はうれしいわい。

 

 しばらはくここで涼んで行くとするぞえ。極楽じゃ、極楽じゃ。

 

 

 しかしいつまでもここに居ても仕方がない。今回は車中泊をあきらめて、しばらくはわが住処で冷房漬けの日々を送るとしようかのう。

 

 サラバ、サラババイバイバイバイ

 

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