思い出写真 その13・乗鞍高原partⅠ 初夏
盆休みもやっと終わったようじゃのう。
皆の衆が仕事に戻ったころを狙って、ゆっくりと撮影に出掛けたいんじゃが、しかし何かを撮りに行きたいというアテはないんじゃよ。
毎年のことながら、この時期は撮るものがなくて困るんじゃ。
おまけにこの暑さじゃ。老人など表へ出れば即イチコロじゃもんのう。
仕方がない。また「思い出写真」に戻ってお茶を濁すことにしようわい。
さて、2003年に乗鞍岳へのルートがマイカー規制されてしまって以来、乗鞍岳での撮影をすっかりあきらめてしまったワシは、その代わり山の麓に広がる乗鞍高原へ出かけるようになったのじゃ。
ここは春は新緑、夏は登山、秋は紅葉、冬はスキーなど、四季を通じて大勢の老若男女が訪れる超有名な高原じゃよのう。
ワシもしばらくは毎年のように出掛けていたのじゃが、この数年間はすっかりご無沙汰してしまっているんじゃわい。
やはり全国的に知れ渡った撮影ポイントは、どうしてもオリジナルな画像に仕上げるのが難しくてのう。
もう行くのをやめたと決めたわけでもないのじゃが、何となく足が遠のいているんじゃわい。
さて四月も下旬になると、高原のあちらこちらの水辺では水芭蕉がみられるようになる。
美しい姿を見せてくれる水芭蕉じゃが、最盛期に霜でも降りようものならたちまち白い苞(花びらのように見える白い部分)が汚くなってしまってのう。
清楚な水芭蕉にタイミングよく出会えるのは結構難しいわい。
早すぎても咲いていないし、そうかといって少し遅れると汚れた水芭蕉になってしまうからのう。
水芭蕉の池に、池畔の白樺が影を落とす。
谷間の流れにも水芭蕉。
夕焼けで池塘がほんのり染まり、夕闇迫る湿地には水芭蕉の白がきわだつ。
別の池ではいくつかの水生植物も生息している。
車中泊した朝、林の向こうからお日様がお出ましになった。
朝光を浴びて輝く新緑
これってチューリップ? こんな草原のど真ん中に誰かが一本だけわざわざ植えたのかのう・・・?
チューリップの自生などあまり聞いたことないのじゃがのう。
水芭蕉の季節が過ぎると、目ぼしい被写体がなくなってしまうのか、古いフィルムを捜しても真夏の画像はあまり残っていないんじゃ。
何だか尻切れトンボのようなブログになってしまったのう。
次回の「思い出写真」で秋の画像でも見てもらうとしようわい。
つづく
無断転用禁止