雪が欲しい | 89歳の車中泊撮影記~風景写真に魅せられて~

89歳の車中泊撮影記~風景写真に魅せられて~

風景写真に魅せられた後期高齢者が、時には車中泊を織り交ぜながら撮影を楽しむ様子です。
                       
                       








                        

 天気予報と地図を見比べては、毎日毎日撮影スポットを捜しているんじゃがのう。

 

 いくら考えても思いつかないんじゃよ。

 

 いっそ4月になるまでカメラには触れずにおこうかと思ったぐらいなんじゃ。

 

 ところが2,3日前に岐阜県の飛騨地方で雪が降っている様子をテレビでやっていたんじゃよ。

 

 わしゃ去年の10月からスタッドレスタイヤで走っているというのに、今冬はその恩恵にあずかったのはほとんどないからのう。

 

 普通タイヤに代えるまでにもう一度恩恵にあずかりたいんじゃよ。

 

 しかし飛騨地方ってあまり行ったことがないからのう。

 

 どこへ行ったらいいのかさっぱりわからないんじゃ。

 

 こうなったら出たとこ勝負でとにかく出かけてみるか。

 

 

 

 高山市まで行ってはみたが、市街地に雪なぞまるでないし、周りの山にもそれらしいものはないんじゃ。

 

 困惑してしまって道路わきの空き地で地図を見ていたら、舟山高原というところが目に入った。

 

 山、湖、清流など自然が満喫できると記してある。

 

 行ってみるか。

 

 

 

 緩やかな坂道を登って行くとスキー場があった。

 

 ところが雪が少ないのか今期は既に閉鎖中。

 

 スキー場がこれじゃあ雪の写真は無理じゃ。がっかりじゃのう。

 

 

 周りに雪などさらさらないが、スキー場の駐車場からは遠くに雪山が見えるわい。

 

 もう少し登ってみようか。上の方には雪があるかも知れない。

 

 少しずつ雪道になってきたわい。

 

 途中に電気工事の作業員がいたので聞いてみた。

 

 「頂上まで行けますかのう」

 

 「この先の別荘地までは行けますが、その先はどうかなあ」と思案顔。

 

 

 ふーむ。

 

 こうなったら行けるところまで行ってみようわい。

 

 

 

 別荘地まで来たが、周りには雪など見当たらないのに道路だけには雪がある。

 

 ゲートがあるが開いているわい。轍もあるしのう。

 

 林を抜けると、広々とした場所へ来た。

 

 

 しかしこの先は道も狭くなってきている。

 

 少々心細くなってきたわい。

 

 この先、Uターンする場所があるんじゃろうか。 

 

 下は絶壁じゃ。

 

 ガードレールもない。

 

 引き上げるか。

 

 

 そろりそろりと少し道幅の広くなったところまでバックした。

 

 ここで何度も切り返しながらUターンしたわい。やれやれ。

 

 

 やっとスキー場の駐車場まで戻ってきたが、このままここに居ても気に入った作品はできそうもない。

 

 待てよ・・・

 

 そう言えば地図にはこの辺りに湖があると書いてあったわい。

 

 あららぎ湖と言うらしい。

 

 出発じゃ。

 

 所々にあららぎ湖の標識がある。

 

 標識に従って進んで行くと・・・

 

 何じゃい!ポーン

 

 いきなり通行止の看板が道を占領しているではないかい。

 

 

 

 それならそうと、ここへ来る途中の道路端に「あららぎ湖方面通行止」の表示ぐらいあってもいいのにのう。

 

 無駄骨折ってしまったわい。

 

 

 また元の駐車場へ戻ってきた。

 

 もう観念してここで車中泊するより仕方がない。

 

  遠くに見える山は真白じゃ。

 

 

 

 わしゃあ山の名前には疎いが、方向としては北アルプスかもしれないのう。

 

 

 

 

 日没が近づいて、雪山が染まってきたぞえ。

 

 さしずめ富士山なら赤富士と言ったところかのう。

 

 

 

 

 

 

 日が暮れて月が出た。

 

 

 

 星もきれいじゃわい。

 

 北斗七星も輝いているが、この写真ではあまり目立たないのう。

 

 ソフトフィルターを使うと光が大きくなるらしいが、そんなフィルターは持ち合わせていないわい。

 

 それじゃあ今夜はこの辺で“店じまい”じゃ。🍶 zzz

 

                                            つづく