高齢者の悲哀 | 89歳の車中泊撮影記~風景写真に魅せられて~

89歳の車中泊撮影記~風景写真に魅せられて~

風景写真に魅せられた後期高齢者が、時には車中泊を織り交ぜながら撮影を楽しむ様子です。
                       
                       








                        

 車内のベッドルームに寝転んでニンマリしたところまではよかったのですが、ここで困ったことに気が付きました。

 年寄りの悲しさ、足腰の筋力が弱っているため、さて起き上がろうとすると何かにつかまらないとスムーズに起き上がれないのです。

 若いころには何気なくやっていた起き上がり、立ち上がりの動作が、この歳になると思うようにできないこの悲しさ。

 周りを見てもこれといって掴まる物も見当たりません。

 こんなことではいざシャッターチャンスが来ても撮り損ねてしまう可能性がありますし、急に発進しなければならなくなった場合でも後れを取ってしまいます。

 そこでまたまた頭をひねりましたね。

 仰向けになってじっと天井をにらんでいたら、左右の後部座席の窓の上に取っ手がつけてあることに気が付きました。

 アシストグリップというのでしょうか。この取っ手に、何か丈夫なひもをひっかけて右から左へ渡せば、これにつかまって起き上がれるんじゃないかと⋯。

 最初は犬用のリードをホームセンターで買ってきて付けてみたのですが、寸法がうまく合いません。

 そこで手芸品店で柔道着の帯のように太くて丈夫なひもを買ってきて、左右の取っ手に縛り付けました。

物干しばさみはライトや携帯電話などコマゴマとしたものをつるして便利

 

 老人のやることで少々不格好ですが、このひもを使って起き上がってみると楽ちん、楽ちん!

 80歳を過ぎた老人でも簡単に起き上がれ、今ではなくてはならぬアイテムの一つになりました。