本物の食塩 | 知っとうや(真実を求めて?!)

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⚡2900年続いた人類中心文明は、近い将来、五六七(弥勒)時代となり、本来あるべき姿に戻ります。それまでは産みの苦しみが続きますが、見事に成就して欲しいものです。⚡

5年前に食塩について書きました。

<食塩の真実>

 

国内では、2002年4月、30年ぶりに自然製法の食塩が解禁されました。

 

ただし、海岸沿いに塩田を造り、海水をためて天日干しのみで塩を作る入浜式塩田製法は、かつては塩の一大産地だった瀬戸内海を初め、国内の塩田適地が次々と工業団地化されてしまい国内にはほとんどありません。

 

入浜式塩田製法による食塩は、現在の国内で主流の平釜式製塩よりもNaCl以外のミネラル分を多く含み、健康に良いというのがこの記事の趣旨でした。

 

CALSEEDSHOPでは、入浜式塩田製法による食塩を韓国から輸入し、『波動ソルト』として販売し好評を得ていました。

 

しかしながら、入浜式塩田製法の良さは、NaCl以外のミネラル分の多さではなく実は別の所にありました。私自身間違った認識がありましたので、今回、訂正し、ご紹介させていただきます。

 

 

入浜式塩田製法で出来た塩のことを、韓国では天日塩と呼んでいます。天日塩は、韓国以外でもオーストラリアやメキシコなどに存在しているようですが、品質的に最も良いのは韓国産のようです。

 

韓国の南西部の多島海一帯は、干満の差が大きい干潟が多く、天日塩を作る塩田に適しています。韓国には1000件に達する塩田業者があるようです。

 

韓国新安郡曽島の干潟

塩田③

 

韓国では、キムチを作る家庭が多く、その際大量の食塩を使うので、天日塩で作られた10㎏や20㎏単位の袋に入った粗塩を購入する家庭が多いそうです。

 

粗塩の倉庫

塩田①

 

 

韓国のキムチは、使う食塩の品質が良いから日本製よりも美味しいのです。

 

ところが、実は、韓国に天日塩の作り方を伝えたのは、1910年以降の韓国併合時代の日本人だったそうです。なんと韓国での現在のような天日塩の歴史は100年を超える程度だったのです。

 

しかしながら、韓国に天日塩(入浜式製塩方式)製法を教えた本家の日本では、入浜式塩田製法はほぼ絶滅しているのです。なんと残念なことでしょうか。

 

今年1月、韓国の南西部にある新安郡曽島(チュンド)を訪れ、天日塩の塩田を見学し、直接塩田業者と日本に塩の輸入交渉をしました。

 

曽島は、島のほぼ半分が塩田となっていて、塩の博物館もありました。韓国の中で最も有名かつ最大級の天日塩の産地でした。

 

日韓関係は、政治的によろしくない状況でしたので少し不安もありましたが、そんな不安は杞憂に終わりました。とても歓迎してくれました。天日塩の場所も見学し、製法についてもきちんと教えていただきました。

 

広大な塩田。1月は休止期間だった。

塩田④

 

倉庫に置かれた粗塩

塩田⑤

 

 

塩の成分についても教えていただきました。

 

そこで、驚くべき話を聞いたのです。

 

食塩の成分のうち、NaClの成分が95%未満の塩は日本には簡単に輸出出来ないというのです。日本は食品の輸入に関してはとても厳しい国らしく、NaClの成分が95%を下回ると検疫で他の成分を細かく調べられるそうなのです。NaCl以外にどんな成分が入っているのかを調査され、入っている成分次第では輸入出来なくなることもあるそうなのです。

 

韓国の天日塩の特徴は、NaCl以外のミネラル分が多く含まれることだと考えていただけに、ショックを受けました。

 

しかしながら、現地の塩の専門家に聞いてみて、私の考えに誤りがあることに気づかされました。

 

塩の良しあしは、NaCl以外のミネラル分の多さで決まるものではなかったのです。

 

イオン膜交換法のような工業的に作られた食塩は、NaCl以外のミネラル分がほとんど含まれていません。このような塩が身体に悪いのは当然です。

 

しかしながら、自然製法の塩とはいえ、NaCl以外のミネラル分が20%や30%もある食塩が品質の良い塩とは限らないようなのです。

 

海水に含まれているミネラル成分を取り出した時、塩の主成分である塩化ナトリウム(NaCl)の比率は77.9%程度です。

 

その他は、塩化マグネシウム9.6%、硝酸マグネシウム6.1%、硫酸カルシウム4.0%、塩化カリウム2.1%と続きます。

<WIKI:海水の構成成分>

 

海水と同じように77.9%のNaClが含まれていれば良い塩かと言えばそうではないのです。

 

現代の多くの自然製塩の最終工程では、塩の結晶の中に含まれる塩化マグネシウム等の成分を遠心分離器等で除去します。塩化マグネシウム等の成分は苦みがある成分であり、含まれていると食塩としての味はよくありません。この苦みがある成分を日本ではにがりと呼んでいます。にがりをある程度除去することで、苦みのない食塩が出来ます。

 

このように、にがり成分の大半を占める塩化マグネシウム等を除去すると、残った塩の成分はNaClが90%以上を占めることになるのです。にがり成分(塩化マグネシウムが中心)が多い塩が美味しく健康に良い塩ということではないのです。

 

ただし、ここで重要なポイントがあります。

 

江戸時代には遠心分離器等がありませんから、結晶化した粗塩を倉庫に寝かしておくと、にがり成分が自然にしたたり出て、期間を長く置くほど味がまろやかになり、「甘塩」として高価で取引されたようです。このにがりを自然に除去する行程のことを「枯らし」と呼ぶそうです。

<WIKI:にがり>

 

韓国の天日塩業者では、遠心分離機を使ってにがりを除去する塩田業者も増えているようですが、日本から伝えられた当時と同じように「枯らし」という工程を行い、少なくとも1年間倉庫に寝かせてにがり成分を自然に除去することが一般的であり、そのようにして出来た塩が、良質の塩として高値で取引されています。

 

中には「枯らし」の期間を3年や5年、長いものでは10年のものもあり、期間が長い程高級塩として扱われているようです。

 

「枯らし」とはつまり熟成期間なのです。遠心分離機等を使わず、自然に長い期間熟成させて作った塩こそが良質な食塩なのです。

 

日本の自然塩製法の中で一番多い平釜方式も、天日塩と同じようにがり成分を除去していますから、出来た食塩の成分としては韓国の天日塩とそれ程大差がないと思われます。

 

ただし、大きな違いが1つあります。

 

それは、製塩時にを使うことです。平釜式では濃縮した海水を釜に入れて長時間煮沸し水分を蒸発させ粗塩とします。その次ににがり成分を除去します。

 

しかし、平釜方式では、火を使って塩を結晶化させてしまったことで、前述した「枯らし」をしようと思っても出来ないのです。火を使ったことで熟成を助長する微生物、酵素等の成分が死んでしまうからです。

 

熟成させた天日塩と平釜式の塩とで、味のまろやかさでは圧倒的に天日塩が上なのは、この熟成があるかないかの違いなのです。どんなに綺麗な海水を使ったところで、平釜式のように製塩工程で火を使うと良い塩は出来ないのです。もちろん、工業的なイオン膜交換法は論外です。

 

韓国産の天日塩で熟成期間1年以上の塩が、現代では世界で最も良質な食塩なのです。韓国での新型コロナ感染者数、死亡者数が少ないのは昆布を食べることと、良質な食塩を食べていることにその要因があると思っています。食塩は健康にとても重要な役割をしています。

 

CALSEEDSHOPでは、5月1日より、韓国新安郡曽島産天日塩熟成1年物『天尊の塩』の販売を開始しました。これまでの塩と味が違います。是非試してみてください。

 

<CALSEEDSHOP:『天尊の塩』>

<ヤフーショッピング:『天尊の塩』>

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。