何故なのか、私はずっと疑問に思っていました。
そして、出した結論は、北海道は日本列島の前身であるオロゴロ島が沈んだ際も陸地として残ったため、伊弉諾神、伊邪那美神は新たに北海道に対応する陸地を造る必要がなかった、ということでした。
<オノゴロ島の真実>
従って、北海道以外の本州、四国、九州と周辺の島々を誕生させたのだと考えていました。
ところが、つい最近、この裏付けになるような文献を知ることになります。
上記(ウエツフミ)です。
<WIKI:上記>
上記は、西暦1200年前半に源頼朝の落胤ではないかとも言われている豊後守護の大友能直が編纂したものです。
内容は記紀よりも幅広く詳しいです。ただ、国学では上記は偽書として扱われています。
似たような偽書とされている古文書に、竹内文献や富士文書などがあります。
ただ、偽書と判定しているのは記紀をベースにしているからであって、記紀自体にたくさんの箇所の改竄があると判断している私にとっては、これらの偽書は宝の山が埋まっているのです。
その一つ上記には、国生みの箇所に、北海道誕生の様子が書かれているのです。
国生みの前の北海道の様子は、砂地が固まったような場所であり、そこに伊弉諾神、伊邪那美神が息を吹きかけて出来た陸地が、蝦夷(えぞ)になったと書かれているのです。
記紀で蝦夷のことが書かかれていないということは、蝦夷(北海道)に隠しておきたいことがあるからなのでしょう。
蝦夷(えぞ)と言えば、近代では北海道のことを指しますが、それ以前は、東北以北のことを指していたようです。蝦夷は「えみし」とも読みますが、「えみし」は、かつて東北に住んでいた日本人のことを指していました。
平安時代初期、坂上田村麻呂の時代に、蝦夷討伐が行われています。
蝦夷(えみし)は、東北地方に住んでいた、大和民族とは少し異なる風貌の民族を指していたようですが、近代では北海道の原住民族であるアイヌ民族を指すとされています。
<WIKI:蝦夷>
蝦夷(えみし)とアイヌ民族は同じなのでしょうか?
ここに歴史の改竄が隠されているようなのです。
まずは、冒頭に書きました北海道について考察します。
神代に北海道が誕生しました。神代は神々(天人)が頂点に君臨し、その下に人間が存在していました。
神国日本は、天人はもとより、人間の中でも高尚な魂が多く住む場所でした。
ただし、北海道は、その場所がら日本人と北方民族が混血していったようなのです。その末裔がアイヌ民族となり、本州の日本人とは異なる文化を継承しつづけていたのです。
このことを日本の古代の朝廷も理解していて、北海道はアイヌ民族を中心にした、日本の中の独自の小国として扱われていたのだと思います。
本州最北部を陸奥(むつ)と呼びますが、これは本州(日本の朝廷が及ぶ場所)の最北端という意味で、逆に言えば更に奥地にある北海道は特別な地域だとも言っているのです。
しかし、この北海道に住むアイヌ民族に目を付けたのが阿修羅なのです。
現在の世界の国々を見ていただければすぐに分かることですが、各国に住んでいた少数の原住民族は、白人によって侵略され、少数民族となってします。北米、南米、豪州がその典型ですよね。これも阿修羅が行ってきたことです。
同様のことが日本の北海道でも行われたのです。
阿修羅(日本人に転生した魂という意味)は、古代から北海道を侵略し、アイヌ民族はだんだんと居場所が狭められ、消滅していきます。
そして、阿修羅は北海道から東北に南下しだします。
東北に住んでいた普通の日本人を支配下に置いていくのです。その当時の阿修羅トップが悪路王なのです。
そして、悪路王率いる阿修羅軍のことを朝廷は蝦夷(えみし)と呼んだのです。
平安時代初期、朝廷は蝦夷征伐のために、将軍大伴弟麻呂、副将軍坂上田村麻呂を東北に遠征させ、蝦夷討伐を行ったのです。
ところが、歴史の定説とは異なり、大伴弟麻呂、坂上田村麻呂は悪路王に敗れてしまいます。
当時、東北地方で阿修羅の蝦夷に抵抗していた集団がいたのですが、敗れた大伴弟麻呂と坂上田村麻呂はその集団に救われます。
しかし、勝った悪路王は、坂上田村麻呂にすり替わり、京にある朝廷に入り込んでいったので、本物の大伴弟麻呂と坂上田村麻呂は、京の都には戻れなかったのです。
そこで、救われた東北の集団に属して、侵略された朝廷と戦いだしたのです。これがアテルイとモレなのです。アテルイは本物の大伴弟麻呂であり、モレは本物の坂上田村麻呂なのです。
<最澄と空海>
このように、本来の蝦夷(えぞ)と蝦夷(えみし)は、同じ漢字であっても、その意味することは全く違うのです。
整理すると、北海道の古称が蝦夷(えぞ)であり、日本人の血に近いアイヌ民族が居住していた場所です。
そのアイヌ民族が、阿修羅によって侵略されていき、アイヌ民族は滅んでいきます。
阿修羅はさらに東北に南下し、平安時代初期には東北地方を侵略していきます。
これら阿修羅を蔑視した呼び方が、蝦夷(えみし)なのです。
本来の「えみし」とは東北地方に住んでいる人のことを指すのではなく、侵略した阿修羅のことを指すのです。
従って、「えみし」とは阿修羅の魂を持つ人間のことなのです。「えぞ」と「えみし」は別の意味になるのです。
同様のことが、南九州の熊襲(くまそ)にも言えるのです。これは次回にご紹介したいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。