海幸彦・山幸彦 | 知っとうや(真実を求めて?!)

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⚡2900年続いた人類中心文明は、近い将来、五六七(弥勒)時代となり、本来あるべき姿に戻ります。それまでは産みの苦しみが続きますが、見事に成就して欲しいものです。⚡

日本神話には有名な物語が幾つかありますが、その中でも興味深い物語に、海幸彦山幸彦の物語があります。皆さんもご存じかと思いますが、要約は次のとおりです。


<WIKI:山幸彦と海幸彦>




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昔、海幸彦と山幸彦の兄弟がいました。兄の海幸彦は海釣りが得意で、弟の山幸彦は狩りが得意です。ある日、兄と弟はお互いの道具を交換します。兄は釣針を、弟は弓矢をそれぞれ渡します。交換した道具で、それぞれ狩りと釣りをしますが、全く収獲はありませんでした。


怒った兄は弓矢を弟に返し、釣針を返すように要求します。ところが、弟は、兄から借りた釣針を、海の中になくしていました。兄は、釣針をなくした弟を強く責めます。弟は深く謝り、自分の剣から釣針1000本作って兄に返しますが、兄は「元の釣針を返せ」と受け取りません。


海岸で途方に暮れていた山幸彦の目の前に、突然、塩土老翁(シオツチノオジ)が現れ、山幸彦は海中にある綿津見神(海神)の宮殿に連れていかれます。そこで山幸彦は、綿津見神の娘、豊玉姫と出会い、お互い一目惚れして結婚し、楽しく暮らすことになります。




三年たった頃、山幸彦は、なくした兄の釣針のことを思い出し、故郷がなつかしくなります。事情を知った豊玉姫と綿津見神は、宴をひらいて、魚たちを呼び集めます。そして、綿津見神が魚たちに「誰か釣針を知らないか?」と尋ねます。すると、鯛の喉に兄の釣針が引っ掛かっていることが分かります。


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ここまでが、海幸彦、山幸彦の前段の概要です。



古事記では、海幸彦は火照命(ほでり)、山幸彦は火遠理命(ほおり)という名で登場します。



綿津見神(海神)とは、日本神話の天地創造後に登場する海の神様で、綿津見三神として志賀海神社等に祀られています。豊玉姫はその娘です。


<WIKI:ワタツミ>


綿津見神の宮殿とは、海の中にある宮殿です。皆さんは、この物語はあくまでフィクションだろうと思われるかもしれませんが、違います。綿津見の宮殿は存在するようなのです。どこかの海の中に、そこへ通じる入口(ワープゾーン)があるのです。宮殿は、いわゆる根の国であり、浦島太郎物語に出てくる龍宮城と同じようなもので、次元が異なる世界に存在しているのです。


山幸彦は、覚醒していたので、ワープゾーンから海の宮殿に行くことができたのです。




龍宮城の一つは、現在の山口県下関周辺の海の中にあるようです。源平合戦の壇ノ浦の戦で有名な場所です。下関市の海岸沿いには壇ノ浦の戦い時に、身を投げ崩御したとされる安徳天皇を祀る赤間神宮が鎮座しています。この赤間神宮は楼門、本殿とも龍宮城を彷彿させる建物になっています。




楼門(水天門)
知っとうや2-赤間神宮②




本殿
知っとうや2-赤間神宮③


知っとうや2-赤間神宮①




ただし、壇ノ浦の戦い時、水死したのは安徳天皇の影武者ではないか、という説もあるようです。寸でのところで、覚醒していた源義経が人魚の助けを借りながら助け出した、という説もあります。その可能性はあると思っています。




海幸彦・山幸彦の話の続きです。




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釣針を見つけてもらった山幸彦は、地上の故郷に戻ることを決意します。妻の豊玉姫は残ることになります。


綿津見神は、山幸彦に二つの珠(たま)を渡します。潮満珠(しおみちのたま)・潮涸珠(しおひのたま)です。




綿津見神は、山幸彦に「この釣針を兄に返す時、『この針は、おぼ針、すす針、貧針、うる針(憂鬱になる針、心が落ち着かなくなる針、貧しくなる針、愚かになる針)』と言いながら、手を後に回して渡しなさい。




兄が高い土地に田を作ったらあなたは低い土地に、兄が低い土地に田を作ったらあなたは高い土地に田を作りなさい。兄が攻めて来たら潮満珠で溺れさせ、苦しんで許しを請うてきたら潮涸珠で命を助けなさい」と言います。





そして、和邇(わに/鮫の事)に乗せて、故郷まで送って上げます。


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故郷に戻ることになった山幸彦に、綿津見神は見つかった兄の釣針を渡し、お呪いを授けます。




また、二つの珠を渡します。これが潮満珠と潮涸珠です。潮満珠は、それを使うと海の水が満ちてくるのです。潮涸珠はその逆で、潮が退いてしまう不思議な珠です。




故郷に戻った山幸彦は、兄にお呪いを唱えながら釣針を渡します。しかし、釣針が帰ってきたにも関わらず、兄は弟を責めます。その時に、山幸彦をは潮満珠を使い、兄を溺れかけさせます。




そして、兄が謝ったら潮涸珠を使い、潮を退かせ兄を助けます。こうやって、山幸彦は兄の海幸彦を懐柔することに成功します。




この二つの珠、潮満珠と潮涸珠も実在するようなのです。海幸彦・山幸彦は神代の話ですが、それから千数百年後の神功皇后の時代にも、この二つの珠が現れます。



神功皇后が、現在の下関市豊浦の海岸にたどり着いた時、龍神が現れ、二つの珠を渡します。それを使って、神功皇后は攻めてきた新羅軍を滅ぼしたという伝説があります。



その時の二つの珠が島になったとされるのが、満株島(まんじゅしま)、干株島(かんじゅしま)です。現在では、下関市にある忌宮神社(いみみやじんじゃ)の飛び地として管理されている無人島です。



知っとうや2-満珠島干珠島①


知っとうや2-満珠島干珠島②


こちらは忌宮神社。
知っとうや2-忌宮神社②



知っとうや2-忌宮神社①


こちらは神功皇后を祀る一角。素晴らしいエネルギーが写りました。
知っとうや2-忌宮神社③
(クリック拡大)



海幸彦・山幸彦には、さらにつづきがあります。



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山幸彦が、綿津見神の宮殿で結婚した豊玉姫は、地上へは行かずに宮殿に残ることになったのですが、山幸彦の子供を身籠っていました。それで、地上に行って子供を産みたいと言いだします。豊玉姫は、山幸彦の後を追って、妹の玉依姫をつきそわせ地上にやってきました。




そして、浜辺に産屋を作ろうとしたところ、茅草がわりの鵜の羽を葺き終らないうちに豊玉姫が産気づいたため、産屋に入ります。豊玉姫は、「他国の者は子を産む時には本来の姿になる。私も本来の姿で産もうと思うので、絶対に産屋の中を見ないように」と山幸彦に言います。




しかし、山幸彦は、その言葉を不思議に思い産屋の中を覗いてしまいます。そこに豊玉姫が姿を変えた八尋和邇(やひろわに)が腹をつけて蛇のごとくうねっているのを見て恐れて逃げ出します。




豊玉姫は山幸彦に覗かれたことを恥ずかしく思って、産まれた子を置いて海に帰ってしまいます。その産まれた御子に鵜草葺不合命(ウガヤフキアエズノミコト)と名付けます。

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豊玉姫は山幸彦(ホオリ、ヒコホホデミ)の子供を身籠ります。記紀では山幸彦を天孫(実際には天孫ニニギノミコトの子とされている)であると設定しており、天孫の子供を海中で産むわけにはいかないとして、豊玉姫は地上で産むことにします。


海岸に着くなり産気づき、出産準備に入ります。そこで豊玉姫は、自分の本来の姿で出産したいので、夫の山幸彦に出産現場を見ないように言います。このシーンは鶴の恩返しに通じるものがあります。鶴の恩返しも実話だと思います。



しかし、山幸彦は覗いていしまいます。男の性でしょうか?



そこには、豊玉姫ではなく、大蛇とも龍とも言えるような姿があり、子供を産んでいる場面でした。豊玉姫は、根の国の存在のために、人間界より波動が高く、自由に変身できたのだと思います。



これが、皇室の祖先は龍蛇族であるという神話に繋がります。そして、産んだ子供は、ウガヤフキアエズと名付けられます。記紀ではウガエフキアエズは、後の神武天皇の父親という設定です。



実際には、ウガヤフキアエズはキマタノカミのことです。



そして、どこにも書かれていませんが、父親の山幸彦(ホオリ、ヒコホホデミ)=大国主命アメノオシホミミです。



一方、海幸彦(ホデリ)=八島野命(ヤシマノミコト)大国主命なのです。



とにかく、神武天皇を正当な初代天皇とするために、記紀では、天孫ニニギノミコトを創作し、そこから神武天皇に無理やり繋げたのです。そのため、誰が誰なのか分からないようにしているのです。



登場人物をまとめると次のようになります。


知っとうや2-ホオリ三兄弟

(クリック拡大)



複雑でしょう?



そして、次の神々の系統に繋がります。

知っとうや2-日本神話V7



私がこの記事で主張したい事は、神話や童話というのは必ずしも架空ではなく、何らかの出来事をベースにして伝説になっているということです。



途中で改竄されたりして分かりづらくなっていますが、一つ一つ謎解きすれば、人類誕生以来の謎が見えてきます。



現在の社会システムは、宇宙が望んでいる地球の姿では全くない、ということだけは言えます。



ただし、理想の社会に変わるには、それほど長い時間はかからないとも考えています。



最後まで読んできただきありがとうございます。





$知っとうや2-三兄弟