くく
1/21 兵庫県立芸術文化センター
KOBELCO大ホール 1階W列下手サイド
全40公演完売。
一度も止まることなく駆け抜けることが出来て本当におめでとうございます。
木下晴香さんのインスタで知ったのですが
毎公演の開演前、芳雄さんと花總さんはお互いに励まし合いながら
ステージに向かって歩いて行かれていたそうです。
お二人ともシングルキャストで歌う曲数も多く、心身ともにお疲れさまでした。
私は、このミュージカル「ベートーヴェン」の曲に
とても衝撃と感銘を受けて、今もまだその真っ只中にいるので
今回のブログは、主にこの作品で使われたベートーヴェンの曲の中で
特に気に入ったものについて書きたいと思います。
☆消え去りしもの
♪交響曲第7番 第2楽章
この曲を一番初めに持って来たクンツェ&リーヴァイさんの素晴らしさに感嘆
まるでショパン・ソナタ2番「葬送」のイメージに重なる重厚さ
そこにグリルパルツァー(中西勝之さん)の朗々とした歌声
一気に作品の世界に引き込まれます。
☆運命はこの手で-1 -2
♪ピアノ・ソナタ第31番 3楽章
(トリビュート・アルバムには3楽章の最初の2ページが入っていない！。
この入っていない2ページがもの悲しくも美しい旋律なのに…)。
これはベートーヴェンのI wish.I want.ソングですよね。
不滅の音楽を作った不屈の精神を歌ったいわば人生の応援歌のような曲
なにせ「運命はこの手で(掴む、変える)！」ですから。
ソナタ31番をこんなふうにアレンジして壮大な曲に仕上げて下さったお陰で
私は、約半世紀前に購入した楽譜を引っ張り出してまたソナタを弾いています。
☆よろしく絶望 さよなら絶望
♪ピアノ協奏曲第3番第2楽章
原曲はもっとゆっくりで装飾音符の美しい曲。
この美しく儚さを感じるメロディーにベートーヴェンとトニの手紙のやり取りの切なさが増します。
後ろに写し出される手紙の文字が、より一層二人の思いを物語るという仕上がりがロマンティック。
☆僕らは兄弟
♪ピアノソナタ第3番第2楽章
トリビュート・アルバムに入っていない曲。
最初のホ長調の部分は優しいカスパール・パート
転調したホ短調のアルペジオ部分を激しいルートヴィヒ・パートと使い分けているところが兄弟の確執にぴったりハマっています。
リプライズではあちこちから啜り泣く声が聴かれました。
☆人を探しています
♪ピアノソナタ第23番 熱情 第3楽章
前々回のブログに書いた時はまだパンフレットを持っていなくて、このミュージカルにおける曲の題名を知らなかったのですが「人を探しています HAVE YOU SEEN A LADY?」っていう題名だったのですね。
(まさに歌詞そのままやん)。
この曲は冒頭のキンスキー宮殿で初めにベートーヴェンが演奏する曲ですし、その後も歌詞が乗って曲が続きますが、
「人を探しています」の方が芳雄さんの声と語尾の丁寧さが素敵で好きです。
こうやってお気に入りの曲を書いてみると
今回、大胆にアレンジされていたり、新たな発見があったりした曲が多いですね。
このまま当分はベートーヴェンの世界に浸っておくことにします。