93.蒼井上鷹『バツリスト』
冒頭で、これは外したかと思ったのだけど、
なかなか面白かった。
いくらなんでも、息子の仇をあんなにバツっておいて、
逃げおおせるわけがないってこと、気付け~。
協力?する若者たち?
いやいやいや、それ、ないから!
しかも、カレーをそんな使い方しちゃいか~ん。(笑)
女刑事の登場でどうなるかと思ったら。
ブログやマスコミまで話を広げたものの、ちょっと中途半端かな。
着地点は、まあ、あんなところでしょう。
94.鯨統一郎『笑う』
鯨氏お得意のバカミス。
お約束の展開が続くので、ある意味安心して
読んでいられる。
今回は、新キャラも登場したし。
三バカトリオ、もとい、ヤクドシーズは、まだまだご健在(笑)
歌舞伎の薀蓄ネタは面白かった。
95.貴志祐介『悪の教典』
もう、とにかくすごかった。
冒頭のカラスなどのシーンは、ちょっと、う~って
思ったのだけど、蓮実が学校に行ってからの展開は、
もう、目が離せなくて、がんがん読み進んだ。
蓮実のキャラクターがあまりにも強烈で。
いい先生として、生徒からも周囲の教師からも
信頼が厚く人気があるように見えるのに、
その実態は、他人の気持ちに共感することが
まったくできないサイコパス。
人を傷付けたり利用することをなんとも思わない。
そのくせ、それを隠して周囲とうまくやる能力にも
長けている。
ゲイで男子生徒と関係を持っている同僚を脅迫し、
彼のマンションに女子生徒を連れ込むに至っては、
もう、人格破綻者もいいところ。
このインパクトが、たまらないというか。
少しでも、自分に都合が悪い人間は、即排除。
これ以上ヤバイ人間はいないんじゃないかってぐらい。
強烈すぎて、逆に吸引力になってるみたいな。
それが、1つ歯車が狂ったのをきっかけに、
担任しているクラス全員皆殺しを始めてしまう。
もともと人殺しをなんとも思ってないとはいえ、
大量殺人へのハードルの低さは心底恐ろしい。
生徒たちだって、もちろん、ただ殺されるのを
待っていたりはしない。
でも、蓮実が犯人であることを知らない(信じない)
生徒も少なくないため、分断されてしまう。
抵抗の甲斐なく命を落とす生徒たち。
いったい、どんなラストが待っているのか。
生き残る生徒がいて、蓮実の正体が暴かれるのか、
蓮実が勝ち残るのか。
それとも?
したたかな蓮実が生き残る可能性はかなり高いのではと
予想していた。
終盤になると、本を閉じる時間が惜しくて惜しくて。
うわ~、そうくるか。
これは、映画がすごく楽しみになった。
伊藤秀明さんのハスミン、予告編で見てもばっちりな感じ。