Lover's Concerto

Lover's Concerto

花より男子の二次創作ブログです。
同名のサイトもあります

このBlogと同名のサイトを
運営しています。

サイトはR18サイトなので
該当のお話には簡単な
鍵がかかっています。


もし、興味のある方が
いらっしゃいましたら
遊びに来てくださいね。

アメンバーさんは随時募集中です。

Lover's Concertoこちら



部外者は入り込めないはずの
駐車場の出入り口で

あんなことが起こるなんて
誰も予想していなかった。








「つくし、待ってよ~」

情けない声を出して追い縋ってくる類。

「アンタね、専務ともあろう者が
なんちゅー情けない声出すのよ」

もっと威厳を持ちなさい

「置いてくなんて酷い!一緒に出勤した
意味ないじゃんか!」

ハイハイ、ご機嫌斜めな理由は
それなのね

「着いたら離すから上まで手を繋いでてよ」

⋯⋯とんでもない甘えただな

「分かったわよ、今日だけなんだからね」

わたしも大概甘いなと思いつつ
類の言う通りにする。

指先をそっと触れ合わせるだけなのに
類は満足そうだった。

エレベーターに乗ると
その指先が急に強張った。

「どうしたの、類」

「しっ、このエレベーター変な奴が乗ってる」

「どういうこと?」

声のボリュームを落としてわたしは
事の経緯を彼に問う

「このエレベーター役員専用なのに
部外者が乗ってる」

「はあっ?」

「騒がないで!アイツなんだよ
俺と社長を悩ますストーカー女」

「悠長にエレベーターで移動してる
場合じゃないんじゃないの?」

「着いたら人がたくさんいる場所に
向かって逃げるよ
アンタは、田村知ってるだろ?」

「秘書科の室長だよね?」

「そう、彼に今起こったことを伝えて
犯人はあの女で100%間違いないから
狙いは俺じゃなくてつくしだと思う」

「そんな1人だけ逃げるのなんて嫌だ!
自分が狙われてたとしても
類と離れるのは嫌だ」

「わかった、一緒に逃げよう」

類は私を興奮させてはまずいと
冷静だった。

ドアが開いたら逃げるよと合図されて
わたしは涙を拭って頷いた。

類はわたしの影に隠れて
誰かにメールを打っていた。

それを見届けると類はわたしに
キスをする。

絶対に逃げ切ろう。

そう誓い合って手を握りしめる。

「行くよ!」

「うん!」

目的の階の1つ下で降り
打ち合わせ通り秘書課のある
フロアーまで階段で駆け上る。

類の部屋に飛び込んでそこで内側から
しっかりと鍵を掛けて床へへたり込んだ。

しばらくすると田村さんを始めとする
秘書課の人達が大勢で駆けつけた。

「専務、牧野さん!ご無事ですか?」

「参ったよ、早く捕まえないと
みんなに迷惑かけるな」

類は田村さんら会社の人達と
話を始めてしまいわたしは輪の外に
取り残された。

暇になってしまったので化粧室に
行くことにした。

こんなところに入り込む人はいないと思い
警戒心を解いてオフィスの外に出た。

ちょっと外に出るくらい大丈夫だろうと思い
誰にも断りを入れないで。

なぜか開け放たれた化粧室の入口の
ドアをまた閉めて密室にする。

ふぅと息を吐いて深呼吸する。

用を足してガチャッとドアを開けたら
外から誰か入ってきて強い力で
中に引き戻された。

「ちょっ⋯と何するんですかっ?」

「⋯⋯うるさい」

低い女の声。

背筋がゾクッとするような声色に
一瞬ビクッとする。

確認しようとサッと犯人の容貌を観察した。

手に光るものを握っている。

ナイフ?

私は社長に持たされていた
防犯ベルのスイッチを押す。

犯人が狼狽えてる間に
手を蹴って凶器を遠ざけた。

「アレは通報機能の着いた防犯ベルなの
じきに警備員がやってくるから」

すると化粧室の外が騒がしくなった。

 「つくし?!どうしたの?」

類かきた!

「トイレに入ったら⋯が来た 社長に
持たされた防犯ベルのこと
思い出して押したの!」

「父さんがそんなものを?」

「うん、今日ばかりは言うこと
聞いてよかった」

「そうだね」

類は頷くとわたしを自分の
腕の中に引き寄せた。

そして背中に隠すと犯人の女に
改めて対峙する。

「他所の会社でこんな騒ぎ起こして
タダで済むと思うなよ」

類は誰かに電話をかける。

『社長?はい、重役階の化粧室でです』

そう話し始めて数分後類は顔を上げた。

「ねえ、お迎えが来たよ、未遂だけど
被害届は出すから」

類は冷たく言うと顔も見ず化粧室から出た。

「待って!この女は道明寺さんと
貴方を二股かけるような卑怯な女よ」

卑怯?何を言ってるの?

あたしは3年も海外にいて久しぶりに
類に再会してまで1年も経ってない。

付き合い始めたのだってついこの前なのに!

追いかけてくる女の声。

それになんで道明寺の名前まで
この女が知ってるの?

背筋がゾクリとした。

「二股なんてしてない!」

「⋯⋯司がダメだったから俺?」

わたしの抗議の声を制して類が
彼女に反論を始める。

「大方、司に粉かけてもダメで俺に
ターゲット変えたんだろうけど
生憎さ、俺この人ともう結婚したから」

類は肩を引き寄せ額にキスをする。

「発表してないけど」

「嘘よ」

「親、公認だし⋯なんならもう
一緒に暮らしてる」

呆然として動かなくなった彼女に
向かって類が口を開いた。

「いい加減、付き纏うのやめてくれない
?」

類はキッパリとそう宣言した。

「付き纏うだなんてっ!」

「じゃあ言い方変えてはっきり言う
ストーカーするな、失せろ」

いつになく乱暴な口調てそう言うと
類は私の手を引いて化粧室から出た。

入れ替わりに警備員と警察がやってきた。

類が通報するよう言ったみたい。

犯人を引き連れて連れて行く後ろ姿を見て
疲れた表情で溜め息を吐く。

「はあ、一件落着した⋯社長に知らせに行こ」

「うん、そうだね」

「現行犯で捕まえるしかもう方法なくて
つくし協力してくれてありがとう」


類は心底心底疲れきった表情でそう言った。

前屈みでわたしにしがみついてくる
類が可哀想になってそっと頭を撫でた。

本当は頬っぺにキスしてあげても
良かったけどここは会社で今は就業中だ。

調子に乗って何度も強請るのは
目に見えてるからしてあげない。 

だから頭を撫でるだけにした。

キスしてほしそうな顔してるけど
してあげない。

類は私の性格わかってるはずだから
それ以上は追求してこなかった。

とはいえ、朝から嫌な思いをした⇇