製作:トマ・ラングマン
製作総指揮:ダニエル・ドゥリューム/アントワーヌ・ドゥ・カゾット/リチャード・ミドルトン/エマニュエル・モンタマ
脚本:ミシェル・アザナヴィシウス
撮影:ギョーム・シフマン
美術:ローレンス・ベネット
衣装:マーク・ブリッジス
編集:ミシェル・アザナヴィシウス/アン=ソフィー・ビオン
音楽:ルドヴィック・ブールス
出演:ジャン・デュジャルダン/ベレニス・ベジョ/ジョン・グッドマン/ジェームズ・クロムウェル/ペネロープ・アン・ミラー/ミッシー・パイル/ベス・グラント/ジョエル・マーレイ/エド・ローター/ビッツィー・トゥロック/ケン・ダヴィティアン
フランスで人気のスパイ・コメディ「OSS 117」シリーズのミシェル・アザナヴィシウス監督と主演のジャン・デュジャルダンのコンビが、ハリウッド黄金期を舞台に白黒&サイレントのスタイルで描き、みごと2012年のアカデミー賞作品賞に輝いた異色のロマンティック・ストーリー。

評価★★★★☆
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[STORY]
1927年、ハリウッド。サイレント映画の大スター、ジョージ・ヴァレンティンは、彼に憧れる女優の卵ペピーと出会い、自身の主演作でエキストラの役を手にした彼女に優しくアドバイスをおくる。そんな中、時代はセリフのあるトーキー映画へと大きく変わっていく。しかしジョージは、自分は芸術家だと主張してサイレント映画に固執、瞬く間にスターの座から滑り落ちることに。そんなジョージとは対照的に、時代の波に乗ってスターの階段を駆け上っていくペピーだった。
[IMPRESSION]ネタバレ注意!
アカデミー賞作品賞に受賞したとは言え、正直、あまり期待はしてなかったのです。
もしかしたらダラァ~~と見てしまうのかな?と。
しかし思いのほか引き込まれました。
自分でも意外ですが、今のこの3D世代にあえて「サイレント」映画を持ちこんだフランスの勝利でしょうか。
だからといって、めちゃめちゃ良かったわけでもないですが、賞を取るなりの見ごたえはありましたね♪
さて、舞台は1927年のハリウッド。
ジョージ・ヴァレンティンはサイレント映画の超人気俳優。
ある日、撮影所の前で、ファンに取り囲まれ、サイン帳を落とした女性に対し、優しく拾い上げたジョージ。
マスコミがこの瞬間を撮り、新聞「ヴァラエティ」に掲載される。

この女性こそが、女優の卵のペピー・ミラー。
その後、彼女は撮影所に行き、エキストラのオーディションを受けるのでした。
見事ダンサーのエキストラを務めることになったぺピー。
彼女のタップダンスが気に入ったジョージは、社交ダンスの参加者としてジョージと踊る機会を与えられる。
しかしジョージはやけに彼女を意識しだし、なかなかシーンにOKが出ない状態に(笑)

そんな時、ぺピーはジョージの楽屋に入り、彼の留守中に彼のスーツをいじっている。
どうやら彼のぬくもりを感じているよう・・・(^_^;)

するとジョージが楽屋に戻ってきて、なんとも気まずい雰囲気。
そこでジョージは、有名になるには何か特徴がないと!と言い、彼女の唇の上あたりにホクロを書くのでした。
それ以来、ぺピーはどんどん有名になっていき、主演の座を任されることになる。
また時代はサイレント映画からトーキー(音声)映画の時代へ突入。
彼女はトーキー映画ブームに乗ってますます名を挙げていくのだった。

一方のジョージは、自宅では倦怠期を迎えている妻と愛犬との暮らし。
そしてトーキー映画が今ではブームと言われ見せられるも、芸術家はトーキーなんかに出ない!と突っぱね、映画会社の社長と仲互いすることに・・・。
仕方なくジョージは自己資金で映画を製作することにする。
ようやく出来上がった自身の監督・出演映画。
もちろんサイレント。

10月25日が公開初日であるが、この日、皮肉にも、ぺピーの最新作の公開日と重なっていたのだった。
彼女はインタビューで「古い人は新しい人に席を譲るべきだ」と言ってしまい、それを聞いていたジョージはもちろん気分を害してしまう。
とはいえ、彼に対する恩が忘れられず、ジョージの事をずっと気にかけて居たぺピー。

とうとう、金も底をつき、妻にも愛想を尽かされ、豪邸と愛犬だけが残ってしまったジョージ。
運転手のクリフトンへ1年前から給料を支払っておらず、ジョージは彼をあえて解雇してしまう。
「そばに置いてください」と言うクリフトンをわざと突っぱねたのだった。
その後、ジョージは身の回りの物をオークションにかけ、金を工面し始め、細々と生活を送るのだった。
ある日、彼はぺピーの出演するトーキー映画を見に劇場へ足を運ぶ。
その映画の面白さに一時は笑い楽しむが、次第に時代に取り残されていく自分の不甲斐なさに落ち込み、自宅へ戻って出演したフィルムを燃やし始めたのだった。

しかしふと我に返った彼は、1本のフィルムを大事に抱えて、そのまま意識を失ってしまう。
ここで愛犬が大活躍。
自宅の外に居る警官を呼びに行き、ご主人さまを助け出すのでした(^。^)
病院に運ばれたジョージは一命を取り留める。
その新聞記事を見たぺピーは、本番をほっぽりだして、彼の病院へ向かったのだった。
彼が大事に抱えていた1本のフィルムは、ぺピーと共演しNGを出しまくった想い出の映画のフィルム。

ぺピーはまだ意識の戻らない彼を自分の自宅(ちなみに豪邸)に連れて帰るのでした。
その後、ぺピーの自宅で意識が戻ったジョージは、日に日に回復していく。
しかし落ちぶれた俳優が、稼ぎまくっている女優に養われているような感覚。
そして、ぺピーの家を見て回っていた時、彼女の家の一室に、布で覆われたジョージのオークションの品々が保管されてあるをの見つけてしまう。
そう、あの品々は全てぺピーが買い占めていたのだ。
悔しさと情けなさで自暴自棄になったジョージは自宅へ帰り、自殺を図ろうとする。
しかしそれに気づいたぺピーは、彼を追い、彼に謝罪。
素直に「貴方を助けたかったの」と言い、二人は抱き合うのだった。

そこでぺピーはジョージ復活のひとつの案を思いつく。
軽快なタップダンスで踊るぺピーとジョージ。
それを満足げに見つめるキノグラフ社長と監督。
見事なタップシーンが終わる。

というエンディング。
所々に良いシーンがあります。
ストーリーは至ってシンプルで、変わり映えもなく、エンディングもイマイチな感じですが、サイレント映画ならではの、表情からしかくみ取ることのできない喜びや悲しみ、苦悩なんかが上手く表現されていて、字幕も無駄が無く、ちょうどイイタイミングと量で、絶妙だったような。
ただ、
ストーリーはありふれたものでしたがね(^_^;)
まぁだからこそ、見やすかったのかも。