製作:キンバリー・ピアース
マーク・ロイバル
スコット・ルーディン
グレゴリー・グッドマン
脚本:キンバリー・ピアース
マーク・リチャード
撮影:クリス・メンゲス
プロダクションデザイン:デヴィッド・ワスコ
出演:ライアン・フィリップ/アビー・コーニッシュ/ジョセフ・ゴードン=レヴィット/チャニング・テイタム/キアラン・ハインズ/ヴィクター・ラサック/ティモシー・オリファント
『ボーイズ・ドント・クライ』を監督された女流映画作家キンバリー・ピアースが9年ぶりに沈黙を破ぶって製作した問題作。

評価★★★★☆
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[STORY]
イラクの過酷な戦場からアメリカに帰還した若き兵士たち。多大な傷を心に負った2等軍曹のブランドンは、軍を除隊する決意を固めていた。しかし、ストップ・ロスが彼に適応され、再びイラクへの赴任が命じられる。目の前で多くの仲間を失い、罪のない一般市民の死を目の当たりにし、自らも死の危険と隣り合わだったブランドンは、イラクに戻ることを拒み、命令に反発。そのまま基地を脱走し、逃亡生活を始める。
[IMPRESSION]ネタバレ注意!
「ストップ・ロス」とは…
任期を満了したはずの兵士が、兵士不足のために政府の一存で再び戦地に送られる軍隊制度のこと。つまりは、兵役が満期になっても除隊を認めず、死ぬまで戦い続けなければならないことを意味し、この制度は、アメリカでは大きな問題となっている。
この作品は、政府の勝手な命令で、今日まで8万1000人の兵士が再びイラクに送られている現状にスポットライトを当てた実話を元にしている。
この作品がなぜ未公開なのか?
全く理解できんね(゚Д゚ )
オープニング。
戦地で仲間と過ごす様子を、音楽を交えながら映像を流す。
その中で、戦死した仲間をクローズアップし、名前を紹介するテロップが流れる。
戦地での戦闘シーン。
そこで重症をおった仲間を救出し、
もう次のシーンでは帰還のバスの中。
上官はティム(結構冷酷な上官を演じてます)。

ブランドンの親友スティーブに、
「狙撃手にならへんか??」と誘ってる上官ブート(ティム)。

「故郷へ帰ってハメを外して、未成年とヤるなよーー!」
と釘をさすティム。
ブランドンとスティーブの故郷で凱旋パレードがあり、
そこでブランドンはスピーチを頼まれる。

急に振られたために、ナニを言っていいかわからなくなってきてブランドンは、
「故郷に帰ってきたらたまねぎのイイ香りが~~~・・・」とか言い出す。

見かねて上官ティムが、スティーブに目配せをし、
スティーブが助けに入るヽ(・ε・)ノ
場面は変わり。
除隊手続きに行くブランドン。
そこで、「ストップロス」を言い渡される。
上官に抗議に行くブランドン。

ブランドン「兵役の延長は戦時のみです。戦闘終結を宣言した以上…。」
ブート「大統領は最高司令官だ。決定権は彼にある。」
ブランドン「なら、大統領なんかクソだ。」

キレた上官は、ブランドンに営巣入りを命し、
彼は連行される途中で見張りを突き飛ばして、逃避行が始った。
ここから、ブランドンの中で色々な葛藤があります。
戦場での苦悩を消化できず、彼女に手をあげるスティーブや、
自殺をしてしまった戦友、
手足を吹き飛ばされ盲目になりながらもブランドンを慕う戦友。
彼らと接しながら、ブランドンは自分が進むべき道を模索しながらも、
回避することが出来ない現実に向き合っていく。
そしてエンディング。
この映画で掲げられた問題に対しては何も解決されません。
事実を忠実に描き、投げかけた作品なので・・・。
様々な戦争映画があるけども、ここまで今の政権や政策に対して鋭く追及していく作品は稀だし、凄く繊細な作品だと思います。
中途半端に作ってしまうとおそらく反感を買うであろう内容を、ここまでシリアスに、かつ鋭いながらも淡々と提起した作品は無かったのでは?
最後のこのブート(ティム)の表情を見てもらえれば、
ブランドンの逃亡の末の、エンディングが理解できるのではないかと思います。

それにしてもティムってば、
軍服もカッコイイヽ(・ε・)ノ