製作:メアリー・ケイン
製作総指揮:マイケル・チェンバース/パトリック・パンツァレッラ
脚本:ニコラス・セント・ジョン
撮影:ケン・ケルシュ
音楽:ジョー・デリア
出演:クリストファー・ウォーケン/クリス・ペン/ヴィンセント・ギャロ/ベニチオ・デル・トロ/イザベラ・ロッセリーニ/アナベラ・シオラ 他
タイトルの通り、「FUNERAL」は「葬式」。1930年代のアメリカニューヨーク、イタリア系のギャングたちの家族愛を主題にした映画。

評価★★★☆☆
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[STORY]
不景気のさなか会社側と労働者がもめている。そんなとき、クラブを経営するテンピオ一家の三男、ジョニーが殺された。『葬式』の場面から映画は始まる。冷徹な長男レイと、気が短い次男チェズは復讐を誓い、犯人探しを始める。
そんな時、ジェニーがギャング仲間のガスパーともめ、しかもガスパーの奥さんと肉体関係があった事を知り、彼の犯行だと疑いはじめるのだった・・・・・・。
[IMPRESSION]ステキ過ぎる『ガスパー』!!ネタバレ注意!
いや意外オモシロイと思います。物静かだけど・・・笑。ギャング、マフィアの代表とされる『ゴッド・ファーザー』とは全く違う観点(=家族愛のみ)での展開。一般的にマフィア映画には商売絡みの利害関係と家族愛が複雑に絡み合って・・・・ってな具合のストーリー展開が多いのだけど、この作品は『家族愛』のみ。よって、『殺人=復讐』を肯定してしまうような『家族愛』を描いたように見えるこの作品は、理屈としては理解しがたいものだけども、娯楽としての作品と捉えるならば、なかなか面白い作品だと思う。
当然、ウォーケンの物静かな風貌の中に見え隠れする怒りと憎しみや、チェズの不器用だけどイイ奴っぷり、ギャロのキレやすく自己中なバカな末っ子っぷり、キャスティング、演技、どれをとっても個々に素晴らしい。個人的にはギャロはキライなんだけど。最初、ギャロの役をベニーがするはずだったと聞いて、『受けてくれなくて良かった』とほっとした(笑)。
そして何と言っても、ガスパー。いつも帽子をかぶって気取って登場するギャング役。いやぁやっぱりハマってるねぇ、悪役(*´▽`*)。かっこいいから何でもいいんだけど、怒りを抑えながら作り笑いしてる所なんか、もう失神寸前でした(笑)。普段気取ってキチンとした格好で登場するガスパーが、ウォーケンに捕まった時はノーネクタイ、ブラウスも若干はだけちゃってステキ!ビョーキかアタシ・・・。でもやっぱり死んでしまったのか?
もうほんと、ベニーを殺すのはヤメテください、監督さん方!!(嘆願)