マスターやのりこの言葉で元気が出てきた高山。返ってこのことを早速妻のりほに報告をした。
「へぇ、そんな不思議なコーヒーがあるんだ。今度私も連れて行ってよ」
「そうだね。しおりさんも誘って、またみんなで行ってみるのもいいな」
「でもさ、歩にとってタイミングが今じゃなかったってこと、これどういうことなんだろうね。いいタイミングってわかるのかな?」
「うーん、そこなんだよな。またカフェ・シェリーに行ったときが最良のタイミングだってことになるとは限らないし」
このことについては高山も頭を悩ませた。だが、店員ののりこが言っていた「今を大事に生きる」という言葉は頭の中で大きくなっていた。
そうして数日が経った時、突然飯塚から電話がかかってきた。
「高山さん、聞いてよ。びっくりすることが起きたから」
「何が起きたんですか?」
「奇跡よ、奇跡。いやぁ、シェリー・ブレンドの魔法ってすごい!」
やたらと興奮している飯塚。どうやら先日のシェリー・ブレンドに教えてもらった、新人と一緒にお風呂に入るということで何やら良いことが起きたようだ。そのことを聞いてもらいたいらしい。
「じゃぁ、せっかくならカフェ・シェリーで話をしませんか?」
〜おしらせ〜
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