【小説】Cafe Shelly next

【小説】Cafe Shelly next

喫茶店、Cafe Shelly。
ここで出される魔法のコーヒー、シェリー・ブレンド。
このコーヒーを飲んだ人は、今自分が欲しいと思っているものの味がする。
このコーヒーを飲むことにより、人生の転機が訪れる人がたくさんいる。

 言われるがままにカウンター席に座る。こういった喫茶店なんて初めて来たから落ち着かないな。

 

「じゃぁ、マスター、シェリー・ブレンドを二つお願いします」

 

「かしこまりました」

 

 マスターはコーヒーを淹れる準備を始める。ボクはこういったのも初めて見るので、興味深くじっと見つめていた。

 

「カズは喫茶店なんて初めてかな?」

 

「う、うん。そもそもコーヒーなんて飲まないし。それに外で何かを食べたり飲んだりするのって小学生以来かな」

 

「そっか、ずっと家にいたからね」

 

「まぁ、コンビニとかは出かけるけど。そもそも外で人と会って話をするのもいつ以来だろう」

 

「そうだよね。でもどうかな、こうやって私と話をするのって」

 

「ゆうちゃんとはボイスチャットで会話しているから、そんなに違和感ないかな。でも、こんな素敵な女性だとは思わなかった」

 

「おっ、なかなか言うじゃない。素直にうれしいよ」

 

 ゆうちゃん、ボクから見ればとても素敵な大人の女性に見える。髪は長いけれど、ボーイッシュな感じがとても似合う。

 

「カズくんはずっと家にいるんだね」

 

 店員さんが横から声をかけてきてくれた。

 

「あ、はい。いわゆる引きこもりです。でも、今日はゆうちゃんに誘われて」