Cafe Shelly next 第22話 捨てる神、拾う神 その26 | 【小説】Cafe Shelly next

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喫茶店、Cafe Shelly。
ここで出される魔法のコーヒー、シェリー・ブレンド。
このコーヒーを飲んだ人は、今自分が欲しいと思っているものの味がする。
このコーヒーを飲むことにより、人生の転機が訪れる人がたくさんいる。

「おっ、きたきた。まずはこのコーヒーを飲んでくれないか」

 

 淳は黙って柊の言ったとおりにコーヒーを口にする。その表情を眺める柊とのりこ。最初は渋い表情を浮かべていたが、急に上を向いて明るい顔つきになった。

 

「淳くん、どんな味がした?」

 

 のりこの問いかけに、淳はこう答えた。

 

「なんだかあったかさを感じました。そして、そのあったかさが永遠に続く。一人じゃない、そばにいつもそのあったかさを与えてくれる人がいる」

 

 そして淳は柊の方を向く。

 

「そのあったかさを与えてくれる人が柊さん、あなたなんです。ボクは柊さんと離れたくない。ずっと一緒に過ごしていきたい。たとえ周りからどう言われようと、柊さんと一緒なら…」

 

「そうか、そう思ってくれたんだね。ありがとう」

 

「これが魔法のコーヒーなんですね」

 

「うん。このシェリー・ブレンドは飲んだ人が今欲しいと思っている味がするの。だから今話したことは淳くんが求めているものなのよ」

 

 のりこの説明に納得する淳。

 

「ボクは柊さんを求めています。じゃぁ、柊さんは?」

 

「私も淳と同じ答えだったんだよ。私の場合は、さらにもう一歩進んだ答えが見えたんだ」

 

「もう一歩進んだ答え?なんですか、それ?」

 

〜おしらせ〜
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