Cafe Shelly next 第19話 悲劇と喜劇 その20 | 【小説】Cafe Shelly next

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喫茶店、Cafe Shelly。
ここで出される魔法のコーヒー、シェリー・ブレンド。
このコーヒーを飲んだ人は、今自分が欲しいと思っているものの味がする。
このコーヒーを飲むことにより、人生の転機が訪れる人がたくさんいる。

「道房さん、一度お昼ごはんを食べに出ませんか?」

 

 大箱の方からそう提案をした。カフェ・シェリーではモーニング以外では食事の提供は行っていないからだ。
 

「そうですね、そうしましょう」

 

 二人はマスターにお礼を言って食事にでかけた。行ったのはすぐ近くのハンバーガーショップ。すでに午後二時を回っているので、店内は比較的空いていた。

 

「こんなところ、男二人で来るところじゃないですね」

 

「そういえば大箱さんはご結婚は?」

 

「恥ずかしながら、この歳まで独身なんですよ。女性ときちんとお付き合いしたこともないかなぁ」

 

「実はオレもなんです。今まで仕事一筋でやってきましたから」

 

 そんな会話をしながら、二人でハンバーガーにかぶりつく。ここで大箱からこんなことを言い出した。

 

「道房さん、今回の仕事を成功させて、元の会社にギャフンと言わせましょうよ」

 

「ギャフンだなんて死語ですよ。でも、そういう気持ちはあるかな。まぁオレの場合は自分にも責任はあるけど。でも大箱さんは全然悪くないんでしょう?その三代目社長にはめられたんですから」

 

「はい、実はギャフンと言わせたい気持ちが強いのは確かです」

 

「だったら、こういうのはいかがですか?」

 

〜おしらせ〜
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