翌日、道房は早速カフェ・シェリーへと向かった。
カラン・コロン・カラン
「いらっしゃいませ」
「こんにちは。魔法のコーヒー、お願いします」
お店に入るなり、すぐに注文する道房。あらためてお店を見回すと、まだ朝の早い時間なのにお客さんが多いことに気づく。そのため、どこに座ろうか迷っている。
「よろしければカウンター席へどうぞ」
マスターに促されて、すでに二人座っているカウンター席に座る。隣には中年の男性が座っている。
「この時間、お客さんって多いんですね」
道房はコーヒーを淹れる準備をしているマスターに話しかけた。
「はい、モーニングをやっているのでそのおかげかと。のりちゃんが毎日工夫をして日替わりにしたのが人気になりまして」
「しまったなぁ、それを知ってたらオレもここで朝ごはん食べたのに。今度はぜひモーニングを食べさせてもらいます」
「ぜひそうしてください。ところで昨日はあれから唐沢さんとはうまくいきましたか?」
「はい、お陰さまで。でも宿題ももらったのでそれをどう解決しようかと思って今日はやってきたんです」
「宿題、というと?」
「実は、オンライン講座のためのスライド資料を作らないといけなくなってしまって」
〜おしらせ〜
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