マスターは唐沢の性格を把握できているようだ。
「実はああ見えても、唐沢さんは凄腕の営業マンだったそうです。羽賀さんとコンビを組んで、すごい成績を残していたそうなんです。確か四星商事にいたんじゃなかったかな」
「えっ、四星商事の営業マンですか?それはすごい。あそこの営業マンは一般家庭にミサイルを売り込めるなんていわれているくらいですから」
安西も四星商事の営業マンについては知っていたようだ。
「そうそう、その伝説を作ったのが羽賀さんと唐沢さんらしいですよ。まぁ、今回の件も唐沢さんに任せていれば大丈夫じゃないかと思います」
安西の唐沢を見る目が変わった。一見するとちゃらんぽらんのように見える唐沢だが、実は奥深い考えがあって行動しているのではないか、と思ったのだ。
一方、勢いよくカフェ・シェリーを出ていった道房。唐沢の事務所に向かう途中、同じような話を聞かされていた。
「えっ、あの四星商事の営業マンだったんですか!?」
「あぁ、その時に羽賀と知り合ってコンビを組んで営業をやっていたんだ。あいつが考えてオレが実行するって感じだったかな。おかげでお互いに独立をしてからも、助け合ってやっているって感じなんだよ」
〜おしらせ〜
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