Cafe Shelly next 第10話 似てない双子 その21 | 【小説】Cafe Shelly next

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喫茶店、Cafe Shelly。
ここで出される魔法のコーヒー、シェリー・ブレンド。
このコーヒーを飲んだ人は、今自分が欲しいと思っているものの味がする。
このコーヒーを飲むことにより、人生の転機が訪れる人がたくさんいる。

 紗綾にそう言われた真綾は、黙ってこくりとうなずいた。

 

「えーっ、うそーっ!」

 

「うそじゃないってば。ねえ、紗綾、こういうときってどうすればいいの?」

 

「どうすればって、真綾は告白した相手のことをどう思ってるのよ?」

 

「どうって…まぁ素敵な人かなって思ってるけどさぁ」

 

「相手はどんな人なの?」

 

「えっとね、同じ職場の二つ上の先輩。私が新入社員で入ったときにいろいろと指導をしてくれた人なの。優しいけれどちょ

っと抜けたところもあって、そこがなんかいいのよね」「なんだ、真綾もその人のこと気にしてたんだ」

 

「気にしてたっていうか、いい人だなとは思ってたけど。でもあらためて告白されちゃうと、明日からどうやって顔を合わせればいいのか…」

 

 いつも元気な真綾なのに、今回ばかりは本気で悩んでいる。その姿を見て、紗綾はこんなことを言い出した。

 

「あのさ、真綾。私に彼氏がいるって話、したことなかったよね」

 

「えっ、うそっ!紗綾って彼氏いたの?」

 

「うん、誰にも言ってなかったけど」

 

「どうして言ってくれなかったのよ。いつからなの?」

 

「えへへ、実はついこの前から」

 

「ついこの前って?」

 

「私が真綾の服を借りた時に告白されたの」

 

〜おしらせ〜
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