Cafe Shelly next 第10話 似てない双子 その22 | 【小説】Cafe Shelly next

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喫茶店、Cafe Shelly。
ここで出される魔法のコーヒー、シェリー・ブレンド。
このコーヒーを飲んだ人は、今自分が欲しいと思っているものの味がする。
このコーヒーを飲むことにより、人生の転機が訪れる人がたくさんいる。

「じゃぁ、私と同じくらいじゃない!紗綾も隅に置けないなぁ。ということは紗綾も同じ職場の人?」

 

「うん。同期入社の人で、実は前々から気にはしていたのよ」

 

「それで、告白されたときにどうしたのよ?」

 

「最初はとまどっちゃった。でもね、真綾のことを思い出したの」

 

「私のこと?」

 

「そう、こんなとき真綾だったらサバサバとOK出しちゃうんじゃないかなって。だから思い切ってその場で返事しちゃった」

 

「それで付き合い始めたんだ。でも、現実の私はすぐにOK出すどころか、すごくウジウジして迷ってるのよね」

 

「それってどちらかといえば私の性格じゃない。たぶん前の私だったらそうなってたかな。なんだか立場逆転ね」

 

「あはは、ホントだ。これもシェリー・ブレンドの魔法の影響かな?」

 

「そうかもしれない。あ、そうだ!」

 

「何かひらめいたの?」

 

「あのさ、真綾の彼氏って旅行好きかな?」

 

「まだ彼氏じゃないわよ。私がきちんと返事をしていないから。でも、旅行は好きだと思うよ。時々おみやげを買ってきてみんなに配っているから」

 

「じゃぁ、ちょっと提案があるんだけど」

 

「どんなこと?」

 

「私の彼氏と真綾の彼氏も一緒に、あそこに旅行に行ってみない?」

 

〜おしらせ〜
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