Cafe Shelly next 第3話 困ったを良かったに その27 | 【小説】Cafe Shelly next

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喫茶店、Cafe Shelly。
ここで出される魔法のコーヒー、シェリー・ブレンド。
このコーヒーを飲んだ人は、今自分が欲しいと思っているものの味がする。
このコーヒーを飲むことにより、人生の転機が訪れる人がたくさんいる。

 困ったを良かったに変えて考えてみる。これはサトシにとって今まで考えたこともなかった概念だった。けれど、今回その体験ができて、全てを前向きに捉えることができる。そんな気がしてきた。

 

「マスター、今日はありがとうございました。おかげで気持ちもスッキリしましたよ。それにまつ子さん、あなたがいてくれたおかげで心強かったです。まつ子さんは常に冷静に周りを見回して、みんながよくなるように判断をしてくれるから」

 

 サトシは二人にあらためて感謝の気持ちを伝えた。

 

「これにて一件落着じゃな。まぁ、次は桑原とサトシさん、二人でこのお店にくることになるじゃろうから、そのときはマスター、よろしく頼むぞ」

 

「もちろんです」

 

「それにあなたも、よろしく頼んだぞ」

 

 まつ子はカウンターでずっと聞き耳を立てていたのりこに対しても、そう伝えた。のりこは急に自分に話題を振られたものだから、びっくりして「あ、はい!」と大きな声を出してしまった。おかげでカフェ・シェリーは笑いに包まれることになった。

 

「それじゃ、そろそろ帰ります。うん、今日はいい一日になりそうです」

 

「うむ、私もそうじゃな。マスター、今度から時々お店にも寄らしてもらうよ」

 

〜おしらせ〜
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