マスターのその言葉に、のりこは突然目を輝かせた。
「私、このお店にいたいです。ぜひここで働かせてください!」
突然ののりこの言葉に、マスターは驚いた。
「いや、今のお仕事は…?」
「もうあの職場にいたくないんです。これ以上人間関係で悩んでいたくないから」
「でも、ウチで働いても給料はそんなには出せないし…」
「大丈夫です。貯金ならそれなりにあるし、特にこれといった趣味もないからお金を使うこともないし。それよりも、このお店にいたほうが毎日ワクワクする出会いがあるかなって」
「えっと、でも…」
マスターにはこれ以上、反論する言葉が出てこなかった。
「マスター、いいじゃないですか。ボクはのりこさんがこのお店にいてくれた方がうれしいし」
「羽賀さぁん…」
「えっ、羽賀さん!?」
のりこはマスターがつぶやいたその言葉に反応した。
「羽賀さんって、コーチングの羽賀さんですよね?えぇっ、うそっ!」
今度はのりこが驚いた表情を見せた。
「のりこさん、羽賀さんのこと知っているんですか?」
「知っているも何も、私、昔羽賀さんのコーチング講座を受けたことがあって、それ以来あこがれていたんです。だから独学でコーチングを勉強していました」
〜おしらせ〜
Cafe Shellyのバックナンバーはこちらで読むことができます
https://ncode.syosetu.com/s5786f/