昨日は標題の通りEOS学園の土屋先生の
写真講座に参加してきました。
以前から参加してみたいと思っていた写真
教室なのですが、大人気のためうまく申込め
ずにいたところ偶然空きがあったようで申込
めました。
熱い情熱を持って、実践的なことを語り、
答えではなく答えに至るプロセスを考える
方法を教える、というスタイルということと
写真の講評会が辛口ということで評判なので
ある意味、怖いもの見たさというところも
あって、申込んでみました。
前段の答えに至るプロセスを考える方法を...
というところは、日頃お世話になっている写真家
のH師の説くところでもあり、徒に正解を求めない
態度は身につけてます。
で、後段の講評会での厳しさは.....
これから体験することになろうかと思います。
最近少しモチベーションが落ちているので
写真を撮ることへの刺激になれば良いと思っての
受講申し込みでした。
まずは、5回連続講座の第1回目ということで
教室での座学。
(熱血教室)
土屋先生のブログでも語られていることですが、
私なりの解釈も含めて備忘録を残しておきます。
1 まとめ
土屋先生の第1回講義の軸は以下の4つの能力を
意識づけることに目的があったようです。
1)写真段取り能力
意識して写真を撮ることの大切さ。そのために
必要なことに段取りをつけて準備していく力。
「場の空気を作っていく」構想力。
2)写真決断能力
現場で迷ったら終わり。狙った写真をのがさず撮る瞬発力。
狙いを持って撮影する意識。
狙ったものが撮れているなら、選定するときにより
良いものを選び出せる選定能力にもつながる。
3)写真記憶能力
経験したことをミスを含めて忘れない。
どのような場面でどのようなスキルや引き出しを
多く持って、適用していけるかの記憶力。
4)写真発想能力
ひとつの物事から連想して、発想をつなげて、複数の
カットを撮って、組写真を構築していく能力。
これらをまとめると
「自分が良いと思うものを見つけ出して」
↓
「発想して、連想して、狙いをつけて決断して、撮り、
狙ったものが撮れているカットを選び出す」
という一連の流れを自分で意識して出来ていることが
大事、というメッセージだったように思われます。
2 写真段取り能力
第1回講義では、段取りをつけることへの意識づけを
中心に話が進められました。
キーコンセプトは、「場の空気を作る」ことです。
実践すべきスキルは、コミュニケーションですね。
・まず、あいさつ
・二択の質問をすることで被写体との関係性を作っていく
(会話がつながるためには、二択でどちらが好き?と
質問する方が良い)
・話していく間に、右顔・左顔、スタイルやボディラインの
特徴などをつかんで本格撮影の準備を進める。
・プロの被写体(モデル)でもカメラと対峙したならば
どうすればよいのか、したいのかの指示がないと迷って
しまう。→どんどんやってほしいことを指示してあげる。
(具体的な動作でも、抽象的なイメージでもいい)
・場の空気を作ることが出来れば、それだけ表情にも
豊かさが現れ、動作にも自然さが生じてくることになる。
その上で、自分が狙うものを探していく。
人物の何を撮りたいのか、狙いを意識して、カメラを向ける。
3 受講風景
時系列に追っていきます。
(教室風景)
実際の教室では、まず土屋先生の撮影したポートフォリオ
や雑誌・写真集を回覧しながら、受講生が30秒の自己紹介。
「名前とどこから来たか、何が目的でこの講座をとったのか」
をしゃべってください、というところから始まりました。
・人に喜んでもらえる写真が撮りたい
・ちゃんとポートレートを撮りたい
・きれいなものをきれいに撮りたい
・人に印象づけられる写真が撮りたい
・Weddingのときの一瞬の表情を捉えたい
・身体の表情を撮りたい
・表情豊かな顔/笑顔を引き出したい
・妻,娘、両親の良い写真を撮りたい等々
受講生からの目的意識が出てきます。
これに対して土屋先生がパラフレーズしていきます。
次に、隣同士で写真を取り合ってくださいという指示。
それを全員で見た上で、講義が始まります。
ひとりひとり教壇に立たせて、皆からのレンズが
向けられる状況に追い込みます。
すると、普通の人はどうして良いのか、20本もの
レンズが自分に向けられることなんて一般人はまず
ないですから、戸惑います。
「モデルさんも同じ感覚を持って立っているんだ、
一般人ならもっと違和感を持ってカメラの前に
立っているんですよ」とのレク。
だから挨拶が必要。会話が必要。指示が必要。
どうして欲しいのか、良かったのか悪かったのか、
カメラマンがリードしてあげる必要がある。
「ところで、皆さんが最初に隣の人を撮ったときに
会話しましたか?
せっかく自己紹介してくれたのなら、名前を覚えて、
会話の糸口を見つけて、少しでも違和感をなくす
努力をして撮らないと!!」
それから、まとめのところで述べたような講義
内容が続き、最後に。
「で、もう一度撮り直しましょう。
光を見て、その人の特徴を見て、会話をして糸口を
見いだして、自分の撮りたいイメージを狙って撮り
ましょう。」
という感じで進んでいきました。
正直、今までH師の私塾や松川プロのm-Graなどで
教わってきたことと比べて目新しいことは特に
ありませんでした。
しかし、それはそれで、自分がやってきたことが
正しい道を歩んでいるという確認になるので、良い
ことです。
また、本格的なポートレート教室に通い始めた生徒
にとっては、意識して狙ってシャッターを切ることの
重要性を伝え、相手が人格を持った人間であること
から配慮が必要なもの、という認識を持たせるに
十分な熱意のこもったレクチャーでした。
(同じEOS学園の魚住プロのポートレート講座も
受けたことはありますが、レクチャー内容は雲泥の差
と言っていいほど土屋先生の方が充実していました。)
ということで、心地よい快感を感じながら講座第1回目
を終え、その後土屋先生と受講生の方々と軽く夕食に
いって、帰宅しました。
次回、いよいよ実習です。
頭で理解できていても、実践では
「自分が良いと思うものを見つけ出して」
↓
「発想して、狙いをつけて決断して、撮る」
ということが簡単にはできないことは今までも経験ある
ところです。
特に個撮中心に活動している私には、大撮影会形式の囲み
撮影になるEOS学園のような環境ではハードルが高い。
少しでも意識的にコミュニケーションを図り、狙いを
つけて撮れるようにしたいと思います。
土屋先生、受講生の皆さん、スタッフの方々、
どうもお疲れさまでした。