の選択」の節では、広角レンズでのカメラアングルの変化による
表現効果の違いと、中望遠レンズでのアングル変化による表現
効果の違いについて述べています。
その結果とも言うべき写真が、前項記事の(3)(4)の写真です。
ですので、書かれている内容もおよそ想像がつきますよね。
(3) ハイアングル × 広角レンズ
(4) レベルアングル × 中望遠レンズ
があの結果です。
ポイントは歪曲効果。
端正にモデルさんを撮影する、という目的からはどういう選択に
なり、奇をてらった撮影効果がえたければどうすればよいのか。
で、もうひとつ比較例のご紹介。
これは基本編ではCh7でカメラ・アングルとその持つ意味を
記述した部分に相当します。
(5)ハイアングル
(6)レベルアングル
(7)ローアングル
うーん、風薫ちゃんかわいいですね。
いえ、そういうことではなくて、3つ並べてみましょう。
(5) (6) (7)
まぁ、感じ方はそれぞれで,見た感じをそのまま受け取って
もらえれば写真というのはそういうもの(くどくど解説や
前書きがなくとも良い写真は眼に飛び込む)とは思ってますが。
とりあえずシンプルな背景に置いた、若いきれいな女性の
笑顔のポートレートであることには3枚とも変わりないです。
しかしながら、あえていうと:
(5)からは特にキュートさが、
(6)からは親しみやすさが、
(7)からは包容力が、
それぞれ感じられませんか?
これらの単語の持つ意味や、イメージを拡張していくと
たとえば(4)のようなハイアングル撮影から可憐さや
愛らしさを引き出すことができたり、
(6)のようなローアングルからは、力強さなりを引き出す
ことも可能になります。
そしてここでご紹介した写真はいずれもどちらかというと
寄りの写真。
「寄り」× 「ハイ/レベル/ローアングル」の組み合わせ。
ここに、「寄り」と「引き」の写真が持つ意味を重ね
合わせるとさまざまな表現効果が得られるようになります。
「寄り/引き」×「ハイ/レベル/ローアングル」
いろいろと考えると写真の作図も奥が深いですね。
といいつつ、それらのセオリーをすべて破ったこんな
写真を撮ったりするものなんですけど。
(8)
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