CCM5月 | 犬好き麻酔科医ブログ

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日々精進。

Robotic-Assisted In-Bed Mobilization in Ventilated ICU Patients With COVID-19: An Interventional, Randomized, Controlled Pilot Study (ROBEM II Study)*

コロナ、人工呼吸器患者。
で、、、、、
ロボットアシストのMobilization。
リハビリと捉えていいのかな?
動かすだけかもだけど。

5日間に渡り、
一回20分以上、1日2回。
なんで、リハビリと捉えていいね。
vs 標準。
ICU Mobility Scale (IMS)、
Surgical ICU Optimal Mobilization Score (SOMS),
を、5日目か、抜管まで、で比較。

介入では、 IMS、 SOMSは、 0 (0–0.16)と 1 (1–1.03)
標準では、 0 (0–0.15) ( p = 0.77)と 0.8 (0.65–1.20) ( p = 0.08) 。

試行回数は、
8.5 [7.75–10] vs.: 4.5 [3.5–5]; p = 0.001
ああ、ロボットだからちゃんと回数できると。

総時間 232.5 min [187.25–266.5 min] vs. 147.5 min [107.5–167.5 min]; p = 0.011),
長くできる。

試行時の必要人数は、
2 [2–2] vs. 1 [1–1.4]; p = 0.001
、、、、、
手間かかっとるやん。。。。

高血圧、せん妄、がロボット郡で2例づつ。
標準で無し。

ん。。
人手不足の煽りがくる分野では、ロボット。
AIが診断してロボットが治療。。。。
そんな嘘みたいな時代がいつかくるんすかね?




Perspectives of ICU Patients on Deferred Consent in the Context of Post-ICU Quality of Life: A Substudy of a Randomized Clinical Trial*

へー、変わった報告。
有名なICONIC試験。
ICU人工呼吸器のSatターゲットみたいなやつだった気がするけど。
その、参加者。

後々、アンケート取ると、、、、、
試験への同意を覚えてたのは、
半分ちょいしかいない。
へー、でもまあ、そうだよねー、
悪いこたあ、覚えてないわな、
半分覚えてるだけすごいわ。
同意の延長?みたいなのに満足してるのは、
QOLが高い状態の人、そりゃそうだ。





Determinants of Subjective Mental and Functional Health of Critical Illness Survivors: Comparing Pre-ICU and Post-ICU Status

ICU生存退院者。
入院前、退院後、主観的な身体的精神的、変化への因子は?
ドイツ10ICU、二次解析。
855名。
1478 回のアセスメント。

ICU退室3、6ヶ月 時点。

主観的メンタル低下 20% ( n = 165/841)
主観的フィジカル低下 30% ( n = 256/849)
とスコアされた。

面白いのが逆に改善したと言う人がいること。。。
16% ( n = 133/841と、 n = 137/849)。
どんな状態やってん?入院前のが調子悪いって。。

変化なしが多くて、
65% ( n = 543/841)と 54% ( n = 456/849),
意外と変わんない?
いやあ、、、、めっちゃ落ちるイメージっすけどねえ。

ICU滞在時間は、
メンタル [OR]/ ICU day, 1.04; 95% CI, 1.00–1.09; p = 0.038
フィジカル OR/ ICU day, 1.06; 95% CI, 1.01–1.12; p = 0.026
の低下と関連していた。

メンタルは、
年齢 OR/ year, 0.98; 95% CI, 0.96–0.99; p = 0.003

フィジカルは、退室後の期間 OR/ month, 0.86; 95% CI, 0.79–0.94; p = 0.001).
で、
低下あり

へー、
僕の思ってるより、相当、、、、大丈夫なものなのかしらん?
ヘロヘロなイメージっすけどね、
主観的に変わらんと感じる人が70%くらいいるちゅう話。
ま、30%でも、それをしっかりターゲット治療せにゃいかんけど。




Treatment Fidelity in 94 Randomized Controlled Trials of Physical Rehabilitation in the ICU: A Scoping Review*

おお。
ICUリハビリ 94RCTの検討。
結果は、不一致性が目立つ、ですよね。
で、
その不一致性を、プロトコル遵守率のせいじゃないか?と疑って、、、、と。

成人、小児。
半数以上は24時間以上人工呼吸器管理。

94 studies。
治療プロトコル忠実度は、
中央値 19% (14–26%) ⁉️だった。

介入郡 (24% [19–33%]
対象郡. 14% [5–24%], p < 0.01
へー、比較のがより低いんだ。

へー、
そもそもRCTする上で、
介入と対象が、ちゃんと割り当て通り行われてるかは、基本中の、、、、でしょうけど。
思った想像を超えて、
行われていない、、、、可能性?
どうすりゃええの?
ってか、信じれるものなど何もない?




Safety and Efficacy of Reduced-Dose Versus Full-Dose Alteplase for Acute Pulmonary Embolism: A Multicenter Observational Comparative Effectiveness Study*

肺塞栓症に対する、
低用量アルテプラーゼの有効性と安全性。

全用量vs低用量のアルテプラーゼレジメン。

多施設レトロ。
98患者が全用量(100mg)
186患者が低用量(50mg)

両郡共に、
ショック指数、血圧、心拍数、呼吸数、酸素容量の有意な改善。

出血性合併症は、
全用量(13%対24.5%、p = 0.014)のが多かった。
が、ほとんどは、軽い出血だった。

頭蓋外出血は、1.1%vs6.1%(p = 0.022)。

合併症は、
37.5%でヘパリンの超治療レベルと、
31.3%で侵襲的処置と、
関連していた。

んー。
容量はねえ、しっかりガイドライン化してほしいっすねー、
Heparin含めてね、
使う、使わない、使うならDose、もね。
トラブルの元ですけん。







Flow-Limited and Reverse-Triggered Ventilator Dyssynchrony Are Associated With Increased Tidal and Dynamic Transpulmonary Pressure*

んー、
呼吸器非同期の種類と、
それが肺へのダメージにどの程度なるか、っちゅう話。
同期してるのが一番、、、、
あとは、まあ、まだまだすね。
難しいとこっす。
非同期だけで10種類あんですって。
まあ、大変。。。。





Sodium and Its Impact on Outcome After Aneurysmal Subarachnoid Hemorrhage in Patients With and Without Delayed Cerebral Ischemia

ああ、気になるトコ。
SAH後のNa。
昔はね、Naちょい高、140後半〜150前半くらいが、脳の浮腫予防でいいんだよ、なんて聞いたけど。
でも、悪い人ってな、勝手にNa上がって、上がりすぎちゃうことあんだよねー。
反対に、尿崩症までいかんでも、Na下がる人もなぜかいるしねえ。

今回は、Naと、
delayed cerebral ischemia (DCI)、遅発性脳虚血、っすか、
それと予後、の関係。

前向き観察。
964 patients。
内、277 (29%)名で、 DCI.発症。

低Na患者は、DCI 患者で、非DCIより、頻度が高い。 (77% vs. 48%).

Na濃度そのもの、変動、高低Na、は、DCI予期因子ではなかった。

しかし、
高いNaは、 DCI、非DCIどちらの患者でも悪い予後、と関連していた。

高Na、Na変動強い、では、
これも、どっちの患者でも予後不良因子。

ふうん、
Naは、DCI発症因子、ではないか。
で、
DCIいかんに関わらず、
Na高い、変動強い、では、予後が悪いと。

ま、発症予期因子ではないけど、
予後予期因子、ではあると。
でも、高い方が悪いんすねー。
確かにね、頭やられると、Na入れてないのに上がるんすよね。





Cerebral Oximetry During Pediatric In-Hospital Cardiac Arrest: A Multicenter Study of Survival and Neurologic Outcome*

エグいなあ。。。。
18歳以下小児の院内心停止の蘇生中に、NIRS。
いやあ、、、。

3212イベント。
条件に合うのは、
93患者の、 123イベント。
年齢は、 0.3 years (0.1–1.4 yr)
31% (38/123) 名はチアノーゼ性心疾患患者。

CPR時間は 8 minutes (3–28 min)
ROSC 頻度は65% (80/123).
生存退院は 59% (54/91)
良好な神経予後は 41% (37/91).

で、
NiRSの値が、
蘇生中、最初の5分、最後の5分、
で、より高い場合、
ROSC、退院、神経予後、
全部良いと。

多変量解析で、
1歳以下、高いcrS o 2 は、
ROSC [OR], 1.06; 95% CI, 1.03–1.10),
退院 (OR, 1.04; 95% CI, 1.01–1.07),
神経予後 (OR, 1.05; 95% CI, 1.02–1.08)
と関連。

うーん、、、、
NIRSを上げるような管理、をすれば、良くなるのか、単純に高ければ良いってだけか、
また、、、、別に話っすね。



A Nationwide, Prospective Study of Tracheal Intubation in Critically Ill Adults in Spain: Management, Associated Complications, and Outcomes*

スペインICUでの挿管時イベント。
前向き観察。
1837名。

挿管関連イベント発生は、
40.4%(973イベント)

最も多いのは、
血行動態異常(26.5%)
重度の低酸素血症(20.3%)
だった。

多変量分析は、
筋弛緩薬の使用が、イベント低下と関連していた。

初回成功率は、70.8%
ビデオ喉頭鏡検査の使用は、
初回の失敗を減らした。
OR 0.43;95%CI、0.28-0.66;p<0.001

イベントがあると、28日死亡は増加した。
血行動態異常も、死亡リスク。

だわな。
僕もね、
挿管は、緊急時は、筋弛緩薬±でちょっとした薬チョロ、です。
無理に鎮静、Fenta使うと、地獄絵図もあり得る。
最悪ね、筋弛緩薬だけでもね、、、アリだと思うです。




Recovery Trajectories in Children Requiring 3 or More Days of Invasive Ventilation

いやあ、、、、
人工呼吸器3日以上の小児。
1ヶ月退院時点で、QOL悪化は56%
3ヶ月で、30%程度に改善はするけど、
一年救急外来か入院率は60%近い。
ま、、、、
一筋縄じゃ、、、、です。
早期介入、でBetterになるケースもありそうですと。
いやあ、、、、なんとかしてあげたいっすよねえ。。。。




Fixed- Versus Variable-Dose Prothrombin Complex Concentrate for the Emergent Reversal of Vitamin K Antagonists: A Systematic Review and Meta-Analysis

PCC。
ワーファリン拮抗に、
体重とINRで、基本的にはDose調整して投与してますよねえ。

3RCT323人(固定用量で161人、可変用量で162人)、
16コホート研究1912人(固定用量で858人、可変用量で1054人)

患者は主に、頭蓋外出血。

固定用量レジメンは、
Doseを下げる可能性、
投与時間が短縮される可能性、
臨床的止血を得やすい可能性、
INR2以下は、差がない、
INR1.5以下の頻度は低下、
と。

固定用量レジメンは、
死亡率と血栓塞栓症を減らす。

ん?
固定Doseのが良いの?
でも、最適なDose自体は決まってないけど?
うーん、、、、、
でもINRが1.8の人と、6.5の人がいて、
同じDose、、、、って言われると違和感っすけどねえ。
ま、、、、楽ではあるっすけど、
違和感はあるっすよねー。
でも、
データ的にはそっちのが良いかもと言う。。。