昨日訪れたビオトープでは、ハンゲショウの葉が白に変わり、花も咲いていました。
今日から七十二候が、「「半夏生 (はんげしょうず)」 になります。これは「ハンゲショウ(カタシログサ)という植物」ではなく、「半夏という植物が生える」という意味です。
「半夏」とはカラスビシャクの別名です。今日はカラスビシャクをご紹介します。
烏柄杓
学名:Pinellia ternata
サトイモ科ハンゲ属
花期は5〜8月
よく見るとひしゃくにに見えませんか?中央の膨らんだ部分(仏炎苞)
がお水をすくう所、長く伸びた部分が手で持つ柄。小さいからカラスが使うひしゃくなんだろうなあ、って。
「半夏生」という季節を表す名前の由来ですが、2説あります。
A:ハンゲ(カラスビシャク)が咲く時期だから
B:ハンゲショウ(カタシログサ)が咲く時期だから
ハンゲ(カラスビシャク)は、夏の半ばに咲くから「半夏」という生薬名がつけられた
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その「ハンゲ(カラスビシャク)が生える季節」ということで、「半夏生」という季節を表す名前ができた
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ハンゲショウ(カタシログサ)は、元々「半化粧」という名前だったのが、葉が白くなるころが半夏生の時期と重なったため、いつの間にか「半夏生」と呼ばれるようになった。
「半夏生」という季節を表す名前の由来は、「カラスビシャクが生える時期だから」が正しいようですね。
ちなみに、昔の農家の主婦は畑のカラスビシャクを採り集めて売ったということから、「ヘソクリ」という別名があるそうですよ。
ハンゲ( 半夏 )
学名:Pinellia ternata Breitenbach
使用部位:コルク層を除いた塊茎
成分:フェノール類、アルカロイド、アミノ酸、シュウ酸カルシウムなど
用途:水分の停滞、嘔吐に用いる
7~8月に採集し、ひげ根と外皮を除き、日にあってて乾燥させる。
畑によく生えているので、探してみてくださいね。